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2018年03月21日

プラハダービー289回目(三月十八日)



 週末に行なわれたチェコサッカーリーグ21節の一試合として、すでに289回目だというスパルタとスラビアのプラハダービーが、今回はスパルタの本拠地であるレトナーで行なわれた。ダービーの前のチームの状況から言うと、スパルタがストラマッチョーニ・ショックから快復できないでいるのに対して、スラビアは春に入って初戦のイフラバには負けたものの、以後は三連勝で首位のプルゼニュとの差を7にまで縮めている。スパルタはその二位のスラビアから勝ち点7差の五位に沈んでいる。
 こういう試合前の下馬評が当てにならないのが、プラハダービーだと言われるのだが、スラビアが圧勝するものと予想していた。スラビアの不安は、前の試合でゴールを決めた後に、喜びのあまりグラウンドに降りてきたファンが広告パネルを押し倒したせいで怪我をしたシュコダが出場できるかどうかわからないといわれていたことと、オーナー企業の中国の投資会社CEFCのボスが中国で経済犯罪か何かの容疑で逮捕されたという情報ぐらいである。このボスは、ミロシュ・ゼマン大統領のアドバイザーとしても任命されているらしく、大統領府でも対応に追われているようである。

 さて、チェコのHETリーガでは、当初はこの春からすべての試合にビデオ判定を導入することになっていたのだが、秋の実験がうまく行かなかったのか、準備が整っていないのか、各節もっとも重要だと目される試合でだけビデオ判定が使われることになった。この週末は、もちろんプラハダービーがビデオ判定の適用試合に選ばれた。そして、ビデオが試合の結果に大きな影響を与えたのである。正確には、ビデオのおかげで正確な判定が下されたというほうがいいか。
 チェコテレビが、チェコリーグの一次放映権を失ってしまった結果、各節のもっとも注目を集める試合は、携帯電話会社のO2が運営する有料チャンネルで放送されるようになった。当然、このプラハダービーもチェコテレビのスポーツチャンネルでは中継されず、ネット上のテキスト速報で経過を追いかけるしかなかった。

 ほかのことをしながらときどきテキスト速報を覗いていたら、驚きの展開が待っていた。この冬、チェコ史上最高額でベルギーからやってきたルーマニア人のスタンチュが大活躍で、スパルタが前半だけで3点も取ったのである。こんな展開を予想した人は、ファンの中にもいなかったのではないかと言いたいぐらいのスパルタにとって理想的な前半だったのだが、後半に入って一変した。
 スラビアが反撃するのは当然としても、スパルタの勝ちは動かないだろうと予想していたのに、後半の最後の最後にPKからスラビアが同点に追いついてしまった。そのPKの判定が、試合がしばらく継続した後、ビデオ判定によって下されたというのが、スパルタ側がぶーぶー言っている理由のひとつになっている。

 この試合、全部で4回ビデオによって主審が判定を変えることになった。一回目は、スパルタが1−0のリードで迎えた前半20分ぐらいのことで、スパルタのプラフシッチのパスを、スラビアのユガスが腕で止めハンドの反則を取られた。最初はペナルティエリア内だったということでPKの判定だったのだが、ビデオで確認した結果、ボールが腕に当たったのはエリア外ということで直接FKに判定が変わった。

 二回目は、その直後、スタンチュが蹴ったFKが壁に当たり、跳ね返ったボールをスタンチュがもう一度シュートしてゴールに放り込んだ。主審は最初ゴールを認めたのだが、ビデオで確認した結果、スパルタのシュテティナがオフサイドの位置にいてキーパーがボールを取りに行くのを妨げていたということで、オフサイドの判定で得点は取り消された。このシーンは、線審がしっかり見ていればビデオ判定の世話になる必要のない明らかなオフサイドだった。

 三回目は、スタンチュのコーナーキックからソウチェクがオウンゴールを決めて2-0になった後の37分のシーンである。ゴール前でパスを受けたシュコダが戻したパスをペナルティエリアの角の辺りで受けたボジルがゴールを決めた。これも最初は得点が認められたのだが、ビデオ判定の結果、最初のパスを受けたシュコダがオフサイドだったとうことで得点は取り消された。これも、ビデオはなくても線審が判定できるプレーだった。ビデオがあるという安心感から線審の判定が消極的になるなんてことがなければいいのだけど。

 四回目が試合終了間際のプレーで、スパルタゴール前の混戦からテツルがボールを持ってシュートをしようとして空振りして倒れた。そのとき主審は何もなかったかのようにそのままプレーを続けるように支持したのだが、ビデオアシスタントからの連絡で、ビデオで状況を再確認した結果、テツルが空振りしたのは、シュートしようとした足をシュテティナが蹴ったからだということで、PKの判定が下った。

 最初の三つの判定が変わったのは、正確な判定になったということだろうから異論はないのだが、最後のはプレーの直後にビデオ判定が行われなかったことが問題になっている。スパルタ側は、テツルのプレーにもファウルがあったとしてビデオ判定が正確じゃないと批判している。監督のハパルはスラビアの一点目も、ストフが肩でトラップしたのをハンドだったと言っていた。完全な勝ち試合を引き分けに持ち込まれてしまったスパルタとしてはビデオに不満が出てくるのだろうなあ。試合後のコメントでもスパルタのカドレツが、「俺には理解できない」とか、「ビデオで公平になるんだろうけどサッカーを壊すと思う」なんてことを言っていたし。

 最大の問題点は、各節一試合しかビデオ判定が行なわれないことで、他の試合ではオフサイドからのゴールがあろうが、PKが見逃されようが、確認の使用もない場合があるという点である。ビデオ判定用のシステムが導入されていない場合、判定の是非を判断するのは、テレビの中継用の映像が唯一の手がかりになるのだが、カメラの位置によってはどうしようもない場合も多いのである。
 ビデオはともかく、スパルタのスタンチュは最高額で購入された選手としてふさわしい活躍を見せ始めている。問題は前半と後半で別のチームになってしまって、リードしていても守りきれないところである。かといって、いいときのプルゼニュみたいに守らないで攻め続けて勝つというのは今のスパルタには無理そうだし。今年のリーグは上位のヨーロッパリーグの出場権争いも、下位の残留争いも大混戦でなかなか追いかけ甲斐がある。スパルタが一度下位に低迷しても面白いと思うのだけど、今の6位以下には落ちないかなあ。
2018年3月19日20時。








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