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2018年03月13日

日本選手頑張る(三月十日)



 昼食の後、特に見るべきものもなかったので、テレビのチャンネルをチェコテレビのスポーツ専門チャンネルに合わせて、本を読んでいたら、日本チームが予想以上の大健闘をしているというコメントが聞こえてきた。バイアスロンの男女二人組みで二回ずつ走るリレー種目で、日本チームが優勝争いをしていたのだ。
 気付いたときにはすでに後半に入り、女子選手が二回目の走行をしているところだったが、最初の伏射でも、次の立射でも、三番目四番目ぐらいで射撃場に入ってきて、二番目三番目ぐらいで射撃場を出て行っていた。上位争いのプレッシャーに負けて射撃でかなり外すのではないかと予想していたのだけど、外しても一回で、リレーでは予備の弾が三発まで使用できることもあって、罰走はせずに済んでいた。

 最終区間の男子選手が走り始めてからも、距離がそれほど長くないこともあって、先頭からそれほど離されることなく表彰台争いを続けていたのだが、最後の射撃で二回外して追加の射撃が必要になり、ノルウェーやオーストリアなどの有力チームに逆転されてしまい、最終的には八位に終わった。これまで、日本の選手がリレー種目とはいえ、一桁の順位に入ったことがあるのだろうか。オリンピックではぜんぜんだめだったようだけど、日本のバイアスロンも少しずつ世界に近づいているのかもしれない。チェコ代表なんかオリンピックや世界選手権でメダルを獲得したことのある選手二人でくんでいたのに、射撃の調子が上がらず十八位に終わったのだ。
 バイアスロンといえば、日本選手はポイントを取れれば御の字、ノルディック・スキーのクロスカントリー以上に世界においていかれているスポーツである。今年は十位前後に入った選手がいて驚かされたけれども、たいていは射撃の調子がよくて最初のうちは上位で頑張っていても、後半の射撃で崩れて、ポイントも取れないような下位に沈んでいくのがパターンである。そもそも全世界に提供される映像に日本選手が登場すること自体が少ない。そのことを考えると、各国一チームしか出場しないリレー種目とはいえ、20チーム以上が出場した中で八位に入ったのは、最後の射撃ではずしていなければ、三位も狙えただけに残念ではなるけれども、快挙だと言っていい。出場した選手の名前は、男女ともタチザキになっていたから、夫婦なのかな。

 夜は、チェコの映画賞の表彰式の裏側で、スピードスケートの世界選手権の総合(短距離から長距離まで四種目二日間で走る)で、日本の高木選手が優勝を遂げた。今年は例年優勝候補の一角となるチェコのサーブリーコバーが体調不良で調子が上がらなかったという面あるものの、最後の5000メートルでも、一位となったオランダのブスト選手や、サーブリーコバーと大差のないタイムで四位に入っているから、来年以降も期待が持てそうである。
 数年前までは、500、3000、1500の三種目が終わって、最後の5000メートルに出走できる選手はいても(出場選手が全員最後のレースに出走できるわけではない)、優勝争いはもちろん、上位争いからは遠かったはずなのだけど、日本のスピードスケートも特に女子が強くなったなあ。以前は男子の短距離ぐらいしか上位争いできていなかったのに、総合で勝負できる選手が出てきているのだから。
 来シーズン以降は、サーブリーコバーが復調するはずなので、今回のようには行かないだろうけれども、チェコと日本の選手が優勝争いをするなんてことになったら、チェコに住む日本人としてはうれしい限りである。どちらを応援するかと言われたら、もちろんサーブリーコバーなんだけど、高木選手をはじめ日本の選手が上位に入るようには応援できると思う。日本とチェコで優勝争いできそうな競技って他になさそうだし。
2018年3月11日11時。











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