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2021年02月18日

冗談じゃなかった(二月十五日)



 非常事態宣言を巡る与党と野党の政治的な駆け引きは、もう冗談としか言いようのないレベルにまで堕ちていて、醜悪さでは日本の、マスゴミも含めたでたらめ振りと大差ない。最悪なのは、日曜日のバビシュ政権の悪あがきがなぜか成功してしまったことで、その結果、実質的には、木曜日に国会で否定されたはずの非常事態宣言が、さら14日間延長されることになった。
 もともと去年の秋に発令され、共産党の協力で延長されてきた非常事態宣言は、日曜日の深夜24時に切れることになっていた。それで先週政府と野党が、延長するかどうか、延長するならどんな条件で延長するのかなどについて話し合いを進め、木曜日に国会で採決が行われたのだが、話し合いが物別れに終わり、要求した防衛予算の削減の詐欺的な取り扱いに不満をためていた共産党が協力を拒否した結果、非常事態宣言の延長は認められなかった。この時点で、秋から続いた非常事態宣言が終了することは決定したのである。

 それに対して政府は、野党所属の地方知事の中にも、中央とはちがって非常事態宣言の必要性を訴える知事がいることを利用するという手に出た。つまり、地方からの要請で非常事態宣言を改めて発令するというシナリオを用意したのである。地方単位の非常事態宣言であれば、これまでも洪水が起こった際などに出されているが、政府だけでなく知事の権限でも発令できるはずである。政府が狙っているのはあくまでも全国的な非常事態宣言だったから、プラハ市長も含めて全国14人の知事が全員一致で非常事態宣言を要請することを求めていた。
 具体的な交渉は土曜日に始まったのだが、土曜日の時点では話し合いがまとまる可能性は低そうだった。知事側は、仮に政府の求めに応じるにしても、規制に関して自分たちの要求を飲ませたいなどと発言していたし、下院での審議でも野党の要求をはねつけた政府側が知事たちに大きな譲歩をするとも思えなかった。何よりも、政府批判を繰り返しワクチン接種なんかでも独自のやり方をしているプラハ市長が全会一致をぶち壊してくれると信じていたのだが……。

 日曜日の夜になって(夕方だったかもしれないけど)、非常事態宣言が継続されるという情報が流れ、政府の記者会見が始まった。知事たちとの話し合いが成功したということは、小売店やスキー場などの営業禁止の緩和を訴える知事もいたし、同じ非常事態宣言でも、規制の内容が少なくとも多少は緩和されるということだろうと期待したのだが、首相をはじめ政府関係者の口から漏れる規制に関する発言は、これまでとまったく変わらないことを繰り返すだけだった。例外として役所の営業時間に関する規制が撤廃されたけど、一つは譲歩したという象徴的な意味しか持たないように思える。
 政府の記者会見は、これまでと同じことを繰り返すだけの意味のないもので、特にバビシュ首相は、非常事態宣言の延長に協力しなかった野党を、秋の下院選挙対策でANOの政策に反対しているだけだと批判というよりは、口汚く罵倒していた。正直聞くべきことはほとんどなかったといていい。

 国会で否決された非常事態宣言の延長を、知事の要望があったとはいえ、実行することについては、延長ではなく、深夜に効力の切れるこれまでの非常事態宣言に接続する形で、新たな非常事態宣言を発令するのだから問題ないと説明していた。ひとつの事態に関して複数の非常事態宣言は、政府独断では出せないという問題にも、今回の新たな非常事態宣言は、これまでのものとは違って、ウイルスの変異種がチェコ国内に入ってきて感染の拡大につながっている事態に対応するためのものだから、違憲ではないという。
 しかし、変異がチェコ国内で新規感染者数が減少しない原因になっているというのは、国会で延長を求めるときに提示された理由のひとつではなかったのか。結局無用の長物に過ぎなかった犬システムが、危険度4を示しても、規制に関しては5レベルが継続されているのも同様の理由とされているはずである。ならば、変異種を理由に新たな非常事態宣言を発令するのには、論理的に無理があるような気がする。

 これなら、野党は大々的に新たな非常事態宣言に反対する行動に出ると期待したのだが、下院での審議を求めると主張しているのは、オカムラ党と共産党だけで、ほかはしばらく様子見をする方針のようである。政府が疫病対策の新たな法律案を提出するのを待つというのだが、この一年の間に出てこなかった、野党が飲めるようなものが出てくるわけがないのだから、これなら最初から延長に賛成していたほうがマシだったというものである。
2021年2月16日9時30分。








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