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2020年12月12日

久しぶりに見た(十二月九日)



 もちろん、久しぶりにテレビで見たのはハンドボールである。女子のヨーロッパ選手権はネット上で試合展開を追いかけることはできたが、放映権を持っているのが有料チャンネルでチェコテレビでは放送されないせいで、見ることができないのである。チェコテレビも、資金に限りがあるから、こんなマイナースポーツの世界選手権とヨーロッパ選手権の両方の放映権を毎年獲得するなんてことはできないのだろう。サッカーと違って放送にスポンサーもつきにくいだろうしさ。そのサッカーも以前は持っていたチャンピオンズリーグの放映権を失い、ヨーロッパリーグも、チェコリーグも一次放映権を失って、各節1試合放送できるだけになってしまっている。

 とまれ、十一月の半ばに再開されて以来、何度か水曜日に放送された試合は、忘れていてテレビをつけたら試合後のインタビューだったということが続き悔しい思いをしていた。考えてみたら、この前テレビでハンドボールを見たのは、9月下旬のことだから、二ヵ月半ほど前のことになる。あの試合は両チームともミスの多いつまらない試合で、途中から集中してみなくなってしまったのだが、あのあとこれだけ見られない日が続くのであれば、つまらない試合でもちゃんと見ておけばよかったと後悔した。
 中断前に一試合しか見られなかった理由として、デジタル放送の規格が変わってアンテナの準備ができて受信できなかったからというのは依然書いたけれども、その後中継予定の試合が、武漢風邪のせいで延期になって、代替の試合も開催されなかったため、中継が中止になったこともあったと記憶する。前回見たフラニツェとマロムニェジツェの試合も実は代替プログラムだったし。

 今日は、試合の中継が行われるのを忘れずに、開始の5時直前にテレビをつけることに成功した。ズブジーとカルビナーの試合で、競った見ごたえのあるゲームになることを期待したのだが、期待通りだったのは前半の最初だけだった。カルビナーが先制して、ズブジーが逆転して2−1。この瞬間がこの試合で唯一ズブジーがリードした時間帯だった。
 その後カルビナーが連続で5点とって、以後は試合をコントロールしていた。前半は最大で11点差をつけており、最終的には9−19とカルビナーが10点リードで終わった。印象としてはカルビナーが強いというよりは、ズブジーの自滅という感じだった。両チームともミスは多かったけど、ズブジーのほうがプレー振りがひどかった。中央から攻めきれないのにサイドにボール回さないし。

 後半は、後半だけを見れば、一進一退で、ズブジーが12−10でリードしたことになるのだけど、試合全体を通してのカルビナーの圧勝という印象は変わらない。それよりも気になるのは、今シーズンは一方的な展開の試合が多いような気がすることだ。つまりは今日の試合も見ていて非常につまらなかったのである。
 一度流れが悪くなるとタイムアウトをとっても立て直せないことが多いし、賞もないミスの連発に見ていてうんざりすることもある。何でもかんでもそのせいにするのはよくないのだけど、規制の強化と緩和が猫の目のように変わる現状のせいで試合に向けての調整が難しくなっているのだろう。感染者が発生したチームが隔離されて突然試合が延期になったり、そのために試合が前倒しされたりしたこともあるし、繰り返しになるけれども、今は試合が行われてテレビで見られるだけでも喜ぶべきなのだろう。つまらないなどと文句を言わずにさ。

 それにしても中国ってのははた迷惑な国だよなあ。自国産のウイルスを世界中に送り出しておいてそれを商売のねたにするんだから。どこかの国が中国相手に損害賠償を求めるなんてことをすれば面白いのだけど。普段はこんな不毛なことは考えないのだが、不毛といいたくなるハンドボールを見ていたらこんな愚痴めいたことが思い浮かんでしまった。
2020年12月10日23時30分。










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