2020年11月25日
ハンドボール女子ヨーロッパ選手権(十一月廿二日)
ハンドボール界では、世界選手権とヨーロッパ選手権が、交代でそれぞれ二年に一度行われ、どちらも女子の大会は12月、男子は1月と開催時期も固定されている。今年の12月は、女子のヨーロッパ選手権が行われ、来年の1月には、エジプトで世界選手権が行われることが決まっており、チェコはどちらの大会も出場権を確保している。準備も進んでいて、1月に大会のある男子も35人の代表候補選手が発表されている。選手が欠場を余儀なくされる可能性が例年以上に高いため、多めに選手を発表しておいて、最終的に人数を絞る計画のようだ。
その12月から始まる女子の世界選手権だが、当初の予定では、デンマークとノルウェーの二国で共同開催されることになっていた。それが、感染状況の悪化が止まらないノルウェー政府がハンドボール協会に大会の開催禁止の通達を出したらしい。チェコは感染状況が最悪で、国内のスポーツイベントを味噌くそ一緒に禁止したときでも、国際大会、国際試合だけは例外扱いをして、テニスの大会や、サッカーのヨーロッパリーグの試合は開催したのだが、ノルウェーはそういう配慮もしなということのようだ。
そういえば、ノルウェーは先日サッカー代表も感染者を出して困ったことになっていたが、そのネイションズカップの試合の前に計画されていたイスラエルとの親善試合を中止したんじゃなかったか。あのときはイスラエルの感染状況を見てノルウェーがイスラエルからの選手の入国を望まなかったのだと思ったのだが、実際は国内の感染状況の悪化が理由だったのかもしれない。同じスカンジナビアの国でもスウェーデンがかなり緩やかな対策をとっているのとは対照的である。
もう一方のデンマークのほうは、現時点では開催は禁止されていないようだが、もともと二国で開催する予定だったものを、開幕まで半月あまりの時期に、単独開催に変更することが可能なのだろうか。いや、例年であれば、大会の会場となる体育館を押さえたり、チームの宿舎となるホテルを確保したりすればいいだけだから何とかなりそうだが、今年はそれに加えて。感染症対策が求められるのである。
ノルウェーが開催から手を引くことが決まった後、先週の11月17日には、ヨーロッパハンドボール連盟がデンマークのハンドボール協会が単独開催に踏み切るかどうかを発表する予定だったらしいが、決定は先送りされた。週末までにという話も守られず、今日になって開催に向けて準備を進めているというアナウンスが、ヨーロッパ連盟から出されただけだった。デンマーク政府からの許可待ちだという話もある。
チェコの女子代表は、すでに西ボヘミアのヘプで直前の強化合宿に入っている。ここで一週間ちょっと集中的に練習をしてからデンマークに移動する予定だという。もともとは、強化試合としてスイス代表との試合が計画されていたが、チェコに入国できる状況にないため中止になったらしい。久しぶりにチームとして集まって最初の試合が、本戦の初戦というのはなかなか大変そうである。他の出場国も同じような状況に追い込まれているのだろうけど。
また今年のヨーロッパ選手権に出場の可能性のある選手や、チーム関係者には、大会初日の半月前から、三日に一度の割合で検査を受けることが義務付けられているらしい。正直な話、チェコのハンドボール協会の予算が心配になるのだが、これぐらいのことをしないと、大会の開催が認められないのが現実なのだろう。本当に徹底するなら毎日一度、もしくは朝晩の二度行うのが理想なのだろうけど、予算との兼ね合いでこうなったのかな。
月曜日になって、今年のヨーロッパ選手権はデンマークが単独で開催することが決まったというニュースが流れた。この大会も、どこが優勝するとか、チェコが何位にはいるとかいう結果よりも、無事に開催されることが一番重要な大会になるのだろう。チェコテレビでは中継されないようだけど、結果だけでも追いかけて行きたいと思う。
2020年11月23日23時。
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