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2019年06月28日

内閣不信任案再度否決(六月廿六日)



 バビシュ政権成立からまだ一年ほどしかたっていないのだが、すでに二回目の不信任案が国会に提出された。日本の野党が会期末になると、決まって通過儀礼のように不信任案を提出して、大した混乱もなく否決されて終わるらしいのと違って、チェコの国会で不信任案が提出されるのは、原則として大きな問題が発生したときに限られる。
 前回は、わけのわからないままうやむやに終わってしまったバビシュ氏の成人した息子がアグロフェルト関係者によって「誘拐され」、ロシアが併合したクリミア半島で軟禁されていたという疑惑が報道されたときで、社会民主党が採決に参加しないという理解不能な行動に出た以外は、党派の枠を超えた動きはなく、予想通り否決され、疑惑自体も尻すぼみになってしまった。あれだけ大騒ぎをしていたのだから、ちゃんとした結論が出てくるかと期待していたのだが、どうなったのだろう?

 今回は、EUが行った監査で、バビシュ氏と、バビシュ氏の手を形だけは離れたことになっているアグロフェルト社の関係が、チェコレベルではなく、ヨーロッパレベルでも問題にされうるものであるという、現時点ではまだ非公式の監査結果が出たことを受けての、不信任案の提出なのだが、当初野党側は、可決される可能性は全くないから不信任案は提出しないと言っていた。不信任案の提出を主張していたのは海賊党だけだったかなあ。
 状況が変わったのは、反バビシュ政権のデモが、プラハのバーツラフ広場を初めとして、チェコ全土に広がり、その集大成として6月23日にプラハのレトナーで大抗議集会が行なわれることが決まったからだろう。1989年に反共産党の抗議集会が行なわれてからちょうど30年目の今年、同じプラハのレトナーで、反政府集会が行われるというのはなかなか象徴的で、それに合わせる形で、デモが終わった後の水曜日に、不信任案の審議が行なわれることになった。

 この日程が意図的なものだったのか、煮え切らない野党が決断するのに時間がかかってこうなったのかはわからない。ただ今回のデモが1989年のできごとを思い起こさせるのは確かであるにしても、一点だけ大きく違うところがある。それは、1989年は、それこそ一部の共産党員を除いて、ほとんどすべての国民が、直接参加はしなくても、デモの参加者と要求を同じくしていたのに対して、今回は25万人以上の人を集めたとはいえ、国民の最低でも3割程度のバビシュ氏支持者は、デモを全く無駄なものとして認識しているという点である。デモさえもチェコ社会が分断されている象徴になってしまっている。
 だからと順接でつなげるのは正しくはないのだろうが、市民民主党、海賊党を中心とする5党が共同で提出した内閣不信任案は、オカムラ党を味方につけたとはいえ、ANOと社会民主党を切り崩すことができず、予想通り、もしくは予定通り、否決された。ただし、否決されたのは廿七日になってからのことで、後で確認したら午前四時まで審議と採決が続いたらしい。消費税導入時の日本の国会で炸裂した野党の牛歩戦術並みに無駄に時間を使ったものである。
 夕方7時ごろ、うちに帰ったらテレビがついていて、チェコテレビ24が国会中継をやっていたのだけど、次々に与野党の議員が壇上に上って、演説、というか、政府批判と、政府応援を交互に延々と繰り返していた。途中に批判された大臣の反論が入ることもあったし、一人で延々一時間近くも喋り続ける人もいたし、どう考えてもすぐには終わりそうにないということでチャンネルを変えたのだった。

 実は、夕方の5時ごろに職場でセズナムを開いたら、「ČSSD nakonec vládu nepo…」という見出しがあって、バビシュ政権が倒れるのかと驚いて記事を読んでみたら、大いなる勘違いだった。見出しをちゃんと最後まで読まなかったのがいけないのだけど、「nepodpoří」で、「社会民主党は結局政府を支持しない」という意味だと思ったら、「nepoloží」で「倒さない」だった。内閣不信任案が成立して、解散総選挙を期待する気持ちが誤解させたのだろうか。
 野党側の敗因は問題の発生から時間を置きすぎたことだろう。慎重に検討したといえば聞こえはいいけれども、それによってANOと社会民主党に党内を固める時間を与えてしまった。バビシュ氏の問題がEUレベルで問題にされるというのは、ANOや社会民主党の議員も動揺させたはずである。缶発をおかずに不信任案を提出できていたら、造反も期待できたんじゃないかと思うのだけど。まあ、現時点ではどの政党も総選挙は望んでいないようだから、野党にとっても否決されたのは、予定調和的に都合がよかったとは言えそうである。

 暑さと眠さで何を書いているかわからなくなってきたので、まとまりがついていないような気もするし、もう少し書いておきたいことがあったような気もするのだがこれでおしまい。
2019年6月27日23時。






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