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2018年01月22日

特派員の「立ちんぼ」

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 本日は、産経新聞国際面のコラムを取り上げます。
 「西海岸から」と題した囲み(枠で囲われた記事のことをこう呼びます)の執筆者は住井亨介さん。ロサンゼルス(実際の発音は全く違いますが、新聞の表記は一般的にこうなっています。土曜日に外国人の人名について書きましたが、もちろん地名も現地では全く通じないものが多いですね)の特派員によるコラムです。新聞各紙では特派員によるコラムが掲載されていて、新聞記事にはならない柔らかい話題や現地の雰囲気を伝えることが主旨です。ただし、今回紹介する記事の中身は、米国についてではなく、ペルーのフジモリ元大統領の取材のために訪れたペルーの話です。

 冒頭で、住井さんは「十数年ぶりに『夜討ち朝駆け』『立ちんぼ』と記者の基本に立ち戻る機会があった」と記しています。30歳頃に地方の警察回りを終えたとすれば、年齢は40歳代前半でしょうか。確かにこの年齢の記者であれば、体力勝負の仕事はしないものです。特に、特派員となると記者会見やきちんと時間を設定したインタビュー、食事を取りながらゆっくり取材対象の話を聞くことが中心で、後は支局にこもっていることが多くなります。
 産経新聞らしいなあと思うのは、ペルーの機動隊員の外見について書いていること。住井さんが見た機動隊員は「いずれも美男美女」だったそうです。住井さんが現地の人に確認したところ、「聞いたことはない」と一蹴されたそうです。彫りの深い顔立ちがそう見えたのかもしれませんし、元大統領という話題性のある人の警護なので当局が意図してマスコミ対策の一環で見映えのする人材を集めたということかもしれません。また、住井さんは確認が取れなかったけれど、実際に容貌を基準に選考しているのかもしれません。いずれにせよ、最近は「人を外見で判断してはいけない」という建前が厳しくなってきているので、新聞社によってはこのコラムに出ている表現のままでは掲載されないかもしれません。
 コラムの内容を読み進めます。最初は統制が取れて緊張感があっても、「1時間もすると隊列が乱れ出す」と指摘しています。この辺りの描写は微笑ましく、国情が違うのだなと感じさせ、特派員コラムらしい記事だと思います。そして、「美人隊員」とスマートフォンの翻訳アプリで交流しながら6時間以上を過ごし、「自己最長記録に並んだ」そうです。どうやら、早朝から昼過ぎまで「立ちんぼ」だったようです。40歳前後の記者にとっては体力的に厳しい取材だったでしょうが、この記事を読む限りは楽しさの方が勝っているように感じられますね。
 ただし、あえてそういう風に書いているだけでしょう。経験や慣れがないと、気楽に取材することはできないと思います。住井さんは本来は米西海岸が取材拠点です。しかし、一人で担当する範囲は、おそらくハワイなどを含む米国の西側、中南米なのでしょう。外国の取材拠点の多い共同通信ですら、すべての国に支局があるわけではありませんから、支局がない国や地域で大事件が起きれば、周辺の支局あるいは本社から記者が派遣されることになります。住井さんも「覚えたてのスペイン語」と書いていますから、英語は得意で米国内は自由に取材できても、ペルーについてはよく知らないのでしょう。
 不慣れな土地、特に外国の取材というのは難しいものです。たいていは、契約している現地の取材要員に協力してもらいます。いなければ、探すことになります。通訳、ガイドの役回りをしてもらうわけですが、日常的に意思疎通しているわけではないので、うまく取材できるかどうかは個人の相性や運不運に左右されるそうです。
 また、このコラムでは書かれていませんが、住井さんが若い頃に経験した「6時間以上の立ちんぼ」はもっと過酷だったのでしょう。もちろんずっと緊張したままというわけではないでしょうが、外で待機し続けないといけないというのはつらいものです。今のように真冬であれば体が芯から冷えてきて指先は凍り付くようになりペンも取れなくなりますし、真夏でも水分補給に気を遣わないといけないし体力の消耗も激しいです。体を動かすのであれば問題ないのですが、取材対象の動向を監視するわけですから持ち場を離れることは許されません。結局、記者同士で馬鹿話をして気を紛らわせ、周辺の住民のひんしゅくを買うことになったりもするわけですね。
 最近はコンビニが各地にあるので大分状況は改善されたかも分かりませんが、外で待っているときはトイレの問題が切実です。特に女性にとっては難しいですね。記者を志望する方は、この点はしっかりと覚悟しておいてください。こういうことはこれまでも書きましたので、「記者の生態」に分類された記事をご参照ください。
 それでは今日はここまでにします。

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新聞記者をしておりましたがリタイアし、空いた時間をマスコミ志望の方に役立つ情報発信をしたいと思い、ブログを開設しました。新聞記事には独特の表現を使って、政治の見通しや国際政治の展望を書いていることが多くあります。そのような内容をお伝えしたいと思っています。感想や質問があれば、遠慮なく書き込んでください。
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