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2018年01月02日

「消息筋」って誰のこと?




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 さて、本日は昨日のブログ記事の続きです。
 昨日の産経新聞の分析は少し分かりにくかったと思います。
 急いで書いたので、句点がないなど雑になっていたところがありました。おわびします。
 お恥ずかしい限りですが、前に指摘したとおり、一晩おいて読むと冷静になれます。少し整理しましたので、改めて読んでいただけたら幸いです。ここをクリックしていただけると読めます。

 昨日は、中国の空母計画に関するこれまでの報道を踏まえて産経の記事を批判しました。昨日の産経一面記事はこちらをクリックすると読めます。「空母打撃群」という用語も聞いたことのない人にとっては分かりにくいことでしょう。これについては、自分で調べてみてください。
 産経記事を「ニュースではない」と判断した最大の根拠は内容に加えて、昨日も指摘していますが、「中国軍事筋」がニュースソースだったためです。本日は、新聞でよく使われる「〜筋(すじ)」について説明します

 辞書を見ると、「筋」とは「その方面。対象をはっきりと指示せず、ぼかしていう語」と出ています(大辞林)。
 名前を明記すると情報源となった人物に危害が加えられたり、その人物が不利になったりするため、あえてぼかして「〜筋」という表現を使います。
 日本の新聞は実名報道が基本で、情報源は明記することが望ましいのですが、やむを得ない場合には許されます。
 今回の産経記事は性質から、「情報源を出せない」ということは理解できます。
 でも、注意してください。産経記事の情報源は「中国軍筋」です。「中国軍筋」ではないのです。
 「中国軍筋」であれば、「中国軍の関係者」以外にはありえません。この情報源なら信用できます。しかし、「中国軍事筋」ならば、「中国の軍事に関する専門家」と読めます。
 論理的には、この「筋」は、中国人ですらなく日本人の可能性もあります。さすがにそこまでいい加減な記事を元旦の一面トップには掲載しないと思いますが。
 おそらく、「中国軍事筋」は、中国人のシンクタンクの軍事アナリストや退役軍人の学者あたりではないかと思います。
 そうであれば、「中国は2025年頃に5〜6隻の空母を保有する」という見解を過去に明らかにしている中国人の専門家の記事となんら変わりがないというのが、私の判断です。ひょっとすると、「2025年頃に5〜6隻」と言っていた人と同一人物かもしれません。
 世間では、「産経は安倍政権を支持しているので、中国の脅威をあおっている」と批判する人がいるようです。私は、そのような立場ではありません「今回の産経の記事は、中国の軍拡の勢いを甘く予想していて、不正確ではないのか」という疑問を私は抱いています。
 中国の軍事力強化に対しては、正確な情報に基づいて日本としての備えをする必要があります。だから、産経の報道に対して私は批判的です。

 ともかく、新聞記事を読むときは、情報源は誰なのかに注目してください。その記事を信じて良いのかどうか判断する重要な材料になります。

 ここまで説明すると、他にも日本の新聞でよく見かける「〜筋」について知りたくなったことでしょう。
 さらに説明します。
 「〜筋」は特に政治関係、諜報関係の記事で目立ちます。それ以外では、「〜専門家」とか「〜の関係者」と書く方が多いと思います。

 「〜筋」の代表例は、「政府筋」「自民党筋」「外務省筋」「日米関係筋」「外交筋」「消息筋」「関係筋」

 「政府筋」とは、かつては官房副長官のことを指しました。政治家は記者とオフレコの懇談というものを行います。その際に「この懇談で、官房副長官が発言した内容は、『政府筋』が発言したということで記事にしても良い」という確認が行われたときに、「政府筋が明らかにした」という表現が使われました。
 しかし、官房副長官に限らず、中央省庁の課長や課長補佐まで「政府筋」になっていることもあるようです。

 「自民党筋」というのも、「自民党関係者」と置き換えればイメージしやすくなるでしょう。国会議員というより自民党の事務方の職員や秘書を連想させます。ただし、これも状況次第で国会議員を指す可能性があります。

 ここまで説明すれば、「外務省筋」は分かりやすいでしょうね。外務省の職員になります。「外務省首脳」「外務省幹部」という言い方もあります。「首脳」は閣僚や副大臣、次官。「幹部」は局長級、「筋」は課長級という分類がありました。これも、今はあいまいになっています。最近、「政府首脳」「自民党首脳」「外務省首脳」という用語はあまり見なくなっています。このことについては、いずれお話しする機会があるかと思います。

 では「日米関係筋」はどうでしょうか。これは、日米関係にたずさわる外交当局者のことです。米国務省の対日政策担当者の可能性もありますが、ほぼ100%日本人です。かつては、外務省北米1課か北米2課の課長辺りのことでした。「日米」の代わりに「日中」「日韓」「日朝」などであっても同じように解釈してください。最近の新聞を読んでいると、「ひょっとすると官房長官が話した内容ではないか」と思うことが、「日※関係筋」で出ていたりします。ここも、かなりあいまいな表現になっています。

 「外交筋」は、国際面でよく見られます。外国に駐在する日本の外交官を情報源とするときに使われます。

 厄介なのが「消息筋」「関係筋」。大辞林を見ると、「消息筋」は「その方面の消息に通じている人」となっています。政府関係者ではなく、外国の新聞記者や大学教授などの場合が多いようです。
 「関係筋」は、「記事の内容に関係する人物」ということですから、特定できません。極めて核心的な情報を握っている人物であるがゆえに全く明らかにできないという可能性もある一方で、「消息筋」と同義語の場合もあります。
 消息筋と関係筋は、あまりにも漠然としているので使うべきではない情報源の明示の仕方です。特に最近は「消息筋」を見かける頻度が落ちているように思います。その代わりに、「中国軍事筋」といういかにも怪しげなものに置きかえたり、情報源を明示しない形になっていますね。


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新聞記者をしておりましたがリタイアし、空いた時間をマスコミ志望の方に役立つ情報発信をしたいと思い、ブログを開設しました。新聞記事には独特の表現を使って、政治の見通しや国際政治の展望を書いていることが多くあります。そのような内容をお伝えしたいと思っています。感想や質問があれば、遠慮なく書き込んでください。
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