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2021年04月11日

言葉の重み

元プロ野球選手で、監督までつとめたMさんが来校した。
先日来校した同じく元プロ野球選手のYさんが、「すごい学校だぞ」と紹介したようだ。

高野連の関係で、いろいろ制約は多かったが、選手たちにはいろいろなヒントが得られただろう。

中学生も一緒に話を聞いたが、少ない人数の野球部員たち、どれほど恵まれているのかが、分かっているのだろうか。

本来ならば、自分たちでお金を払ってもなお、来てもらえるかどうか分からないことなのだ。

恵まれたことが当たり前に感じるようになると、人は天狗になる。
そして、いつしか慢心してしまう。
恐ろしいのは、自分が慢心していることに気づかないうちに、いつの間にか、他の人と距離が離れてしまっている、ということだ。

人は慢心している人とは距離を取る。
孤独になった、その人は、ますます慢心する。

かのプロ野球選手たちも、恐らくはこうした経験を経て、生き残り、現役を引退しのだろう。

あまたの可能性のある選手の中で、プロ野球選手になれるのは、ほんの一握り。
その中で、プロとして活躍できるのも、ごくわずか。

どんな世界でも同じことだろうが、そうした経験を経た人の話を聞くことは、それこそ人生訓としても、とても参考になるはずなのだ。

恐らくは、若さゆえの慢心だろうが、貪欲なくらいに学ぼうという気持ちがないと、大切な話もすり抜けていく。

Mさんが、投手にアドバイスしているとき、
「どうせ忘れてしまうだろう…。いいんだ、忘れたって、また思い出せばいい…。」
そんな言葉を何度も耳にした。

何となく、彼自身の人生を伺うようで、感慨深い。

人は経験に裏付けられた言葉に感銘を受けるのだ。




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