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2019年03月24日

厳寒耐久の山歩き

時々は練習を休んで、どこかに連れて行くのが、私が野球部の顧問をやってからの習慣になっている。
今回は、山に出掛け、のんびり過ごさせてあげようと思ったが、寒の戻りで山は真冬だった。

せっかくの雪道。
これなら良い経験がさせられる。

ちらついている雪で興奮している状態だから、雪山を歩いて登るのは、まるで子犬を連れているよう。きゃーきゃー言いながら走って登る。

天候は吹雪。
吹き付ける雪が肌に突き刺さる。
みんな頬を真っ赤にしている。

小一時間の山歩き。
希有な経験をさせられただろうか…。

雪合戦どころの騒ぎではない。
歩くだけで大変な状態だ。
暖かい冬で雪が溶け、氷になってしまった上に、昨晩からのパウダースノーが積もり、気を付けないと大転倒を起こす。
私も登りと下り、全く同じ場所で二度ほど転び、二度目はカメラのレンズのフィルターを割った。
こんな感じで、吹雪の中、雪山歩きを楽しんだ。

氷点下10℃くらいの中に、小一時間車を駐めておいたら、エンジンオイルランプが消えなくなった。
あんまり寄り道はできないな、と思いながら山を下り、県下第2位の吊り橋に行く。

風速は30メートル近く。「強風時はお気をつけ下さい」とあるので、気を付けて渡る。
これには、生徒たちもびびっていた。
体重の軽い中学生は、強風で飛ばされそうになるから、吊り橋は恐怖らしい…。
怖いものだから、走って渡っている生徒もいた。
こんな時でも、怖がって動かなくなる生徒はいない。
頑張って制覇しようとする姿はエライ。
数年前に改修されたので、強度的には問題ないが、飛ばされたらまずいだろう。
ある生徒が、
「先生、飛んで行ったらどうすればいいんですか?」
と、言うものだから、
「モモンガみたいに飛んで、着地したら?」
などと冗談を言う。
高さは数十メートルあるから、そうもいくまいが…。

何カ所か、貴重な経験をさせて戻る。

のんびり春の日差しを浴びて、下界を楽しもうという企画が、厳寒耐久の山歩きになってしまった。

彼らの人生に何かしらの刺激になれば幸いである。














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