2018年10月30日
意識を飛ばす
「先生、ハサミを返して下さい。」
「だってまた、傷つけるんだろ。」
と、一度は渋って見せた。
「もう、しませんから…。」
何度もハサミで自分の腕を傷つけていたSさんが、職員室の私の元を訪ねてきたのは、もう二週間くらい前になる。
彼女は、時々意識を飛ばす。
自分の中に他の人格を入れ、自分でない者に身体を支配させるのだ。
宗教的には、自覚的に他の霊を憑依させるということになる。
だから、時々、
「先生、先生、またSちゃんがおかしいです。」
などと、Sさんの友人が、あわてて職員室に駆け込んでくる。
自分では、こうした危険な遊びはやってはいけないことだとは思っているのだが、疲れたときや体調不良のとき、あるいは生理の時などにやってしまう。
別の人格になった時は、自傷行為をする。
最近は、自分の足首に傷をつけ、何十もの切り傷をつけた。
勉強が遅れることを、極端に嫌うので、何日も学校を休むことはないのだが、しんどい時には、わざと意識を飛ばしているようだ。
本人は、別の人格が支配しているときでも、記憶がある。本当の自分の意識がそばにいる。
私の見立ては、『現実逃避』なのだが、心の奥底には、解決し切れていない悩みを抱えているのかも知れない。
呼び込んでいる別の人格、支配している者がおとなしいものであれば、まだよいのだが、これが、自殺をした霊になった場合は、衝動的に同じ方法で自殺する可能性があるので、極めて危険だ。
「逃げるな。自分自身と立ち向かえ。」
と言いたい。だが、まだその重みに耐えられるまで回復していないのが苦しいところ。
必ず良くなる。必ず解決する。必ず自分自身の力で立ち上がる。
そう願って、信じて、祈っている。
「だってまた、傷つけるんだろ。」
と、一度は渋って見せた。
「もう、しませんから…。」
何度もハサミで自分の腕を傷つけていたSさんが、職員室の私の元を訪ねてきたのは、もう二週間くらい前になる。
彼女は、時々意識を飛ばす。
自分の中に他の人格を入れ、自分でない者に身体を支配させるのだ。
宗教的には、自覚的に他の霊を憑依させるということになる。
だから、時々、
「先生、先生、またSちゃんがおかしいです。」
などと、Sさんの友人が、あわてて職員室に駆け込んでくる。
自分では、こうした危険な遊びはやってはいけないことだとは思っているのだが、疲れたときや体調不良のとき、あるいは生理の時などにやってしまう。
別の人格になった時は、自傷行為をする。
最近は、自分の足首に傷をつけ、何十もの切り傷をつけた。
勉強が遅れることを、極端に嫌うので、何日も学校を休むことはないのだが、しんどい時には、わざと意識を飛ばしているようだ。
本人は、別の人格が支配しているときでも、記憶がある。本当の自分の意識がそばにいる。
私の見立ては、『現実逃避』なのだが、心の奥底には、解決し切れていない悩みを抱えているのかも知れない。
呼び込んでいる別の人格、支配している者がおとなしいものであれば、まだよいのだが、これが、自殺をした霊になった場合は、衝動的に同じ方法で自殺する可能性があるので、極めて危険だ。
「逃げるな。自分自身と立ち向かえ。」
と言いたい。だが、まだその重みに耐えられるまで回復していないのが苦しいところ。
必ず良くなる。必ず解決する。必ず自分自身の力で立ち上がる。
そう願って、信じて、祈っている。
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