2022年05月10日

叱られ方

大人でも子どもでも「叱られ方」は大切だ。
学校では「子どもを叱る」ことが教師の仕事の一つだが、中には叱られ方を知らない生徒もいる。

彼等に共通しているのいは、素直でないということだ。
つまり、叱られながらなお、言い訳を考えているということで、更に言えば、心の底では、「自分は悪くない」とか頑なに思っているということでもある。

中には調子者の生徒もいて、「すいません、すいませ〜ん」とおちゃらけているようでも、心では反省の思いを示していたり、神妙な面持ちで、反省の態度を見せたりと、いろいろだ。だが、一番始末が悪いのが、この自己中型ともいうべき、つねに自分の保身を考え、言い訳を考える。そんな風だから、反省の言葉もなければ、その姿勢もない。

中には、誤りを指摘しても、「そうですか」と言い、そんな風で困ると、と言っても、「いいですよ」などと言ってのける生徒だっている。

おそらく叱られ方を知らないのだろう。
過去、学校でも家庭でも、そうした機会がなかったか、極めて少なかったか、あるいはこれまでもそのようにして切り抜け、嵐が過ぎるのを待っていたのだろうと思う。

彼等は本当に困ったことが起こらなければ、自らの姿勢を変えるということはないのかも知れない。

だが、そういう厳しい指導に限って、親に泣きつき、指導の行き過ぎだなどと、クレームをつけてくることも多いのだ。

教員生活をして三十五年近くになるが、なかなか難しい世の中になった。
日々がこんな風だと、教員へのなり手も減る一方かも知れない。

それでも救いは、彼等の成長。
その姿に喜び、かすかなやりがいと喜びを感じるのだ。

「あいつ、ずいぶん成長したな…」、と思うときがささやかな幸せだ。
もちろん、私のせいではない。
生徒が、自分で成長したのである。

しかし私は、折に触れて叱る。

駄目なものは駄目。間違っていることを指摘する。

それをやらなかったら、もはや教員ではないのだから。
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