ネコと贅沢　ボンビーライフ

ジュリさんはテレビの動物番組はよく見る。

初めは子猫とか、ネズミや鳥など
猫に関係ある動物に対して興味があって見ているのかと思っていたが、
どうやらそうでもなく、
キリンや馬とか、猿、犬などの動物でも
黙ってジーっと見ている。

猿とか犬なども
野生っぽい場所にいる
いわゆるペットナイズされていないものに興味が有るのかと思ったのだが、
それも違って
服を着せられて人間と一緒にいる猿や犬でも
ジーっと見ている。

だったら人間が映っていたって見てもいいものだが、
人間には興味はないようで、
人間しか映らなくなったら見るのをやめてしまう。

彼女の中では
興味の対象が明らかに分けられているようなのだ。

最も興味を引くのは
同じネコ科の動物がケンカしているシーン。
猫同士は当然のこと、
トラでもジャガーでもピューマでも
まず唸り声がすると寝ていてもビクンとして
画面を食い入るように見始める。

次は子猫が鳴いている場面。
ケンカほどではないが興味があるようだ。

テレビの中で鳥が飛んでいたり、ネズミが走っていたりすると
画面に向かって「キキキキキ」と威嚇したり
跳びかかっていったりするよその猫の動画などがあるが、
うちのジュリさんは黙ってみているだけ。
そもそもジュリさんは、
窓の外に鳥がいても威嚇しないし、
人に対して「シャーッ！」と怒ったりもしない。

おそらく野良として生きていくには
野性味というかハングリーさが足りないのだと思う。
私とジュリさんは出会うべくしてであったのだと
勝手に思っている。

動物のテレビ番組では
NHKが良いようだ。
民放だとどうしてもCMが入るし、
スタジオトークなどで人間ばかり映ることがあるので
興味が途切れてしまう。
「ダーウィンが来た」なんかは
３０分間食い入るように見続けている。
その間はおとなしいので
私はすごく助かる。