ということは、いよいよ2024年度はレクサスの主力セダン「ES」のフルモデルチェンジが期待されます。
▼2025 Toyota Camry
https://pressroom.toyota.com/toyota-camry-goes-exclusively-hybrid-plus-a-new-look-and-more-technology/
現行レクサス「ES」(ES300h)は2018年10月に日本市場に導入。
外観が「LS」に似ていることや「LS」のサイズアップに伴い、大型/高額化したLSからESへ乗り換えされる方も散見され、大型FFセダンは売れないという予想を覆してヒットしたモデルと思います。
2020年にはハイブリッドバッテリーが「リチウムイオン電池」に換装され、燃費向上が向上。
そして、2021年にはマイナーチェンジに相当する改良が行われ、フロントグリルの意匠変更など外観の変更は最小限にとどまりましたが、クルマの基本性能のブラッシュアップや、ESの特徴でもある静粛性や乗り心地のさらなる改善を実施。
また、レクサスでも一部車種の採用にとどまる「ブレードスキャンアダプティブハイビームシステム」の採用(+ヘッドランプの意匠変更)、「Lexus Safety System+2.5」へのアップデート、内外装のカラー変更、F SPORTの商品力向上(オレンジブレーキキャリパー、ホワイト内装追加)など多岐にわたる改良が行われました。
https://global.toyota/jp/newsroom/lexus/35079918.html
そして2022年には、新型NXで採用された「新マルチメディアシステム」の採用とあわせセンターコンソール周りの刷新、特別仕様車“Graceful Escort”の設定など着実な改良を実施。
なお、2023年はまったく改良が行われなかった「沈黙の一年」でしたが、モデル末期の現在でも「月/300台〜500台」前後販売されており、根強い人気を誇っています。
残念なのは、先進予防安全装備の「Lexus Safety System+」がひと世代前の「2.5」でとどまっていることです。
一足先にUXが2025年モデルで「Lexus Safety System+3.0」にアップデートされましたが、「ES」は2023年には一切改良が行われなかったことから、本年のフルモデルチェンジの可能性はかなり高まっています。
新型カムリから予想される「ES」で変更が期待される点についてざっと書き出してみたいと思います。
■出力の向上
新型カムリでは、ハイブリッドモーターを合わせた「システム出力」が前輪駆動モデルで225HP、全輪駆動(AWD)モデルでは232HPと、現在のES300hの「215HP」(日本では218HP)を上回っています。
なお、ハイブリッド駆動用バッテリーは、リチウムイオン電池を使用。
ニッケル水素電池(バイポーラ型)ではないので、車種により使い分けているようです。レクサスESではどうなるでしょうか?
■Lexus Safety System+4.0 (または3.5)の投入
期待されるのは、Lexus Safety System+の世代のアップデート。
カムリには、第3世代タイプ(Toyota Safety Sense3.0)が採用されました。
「Lexus Safety System+3.0」が初採用されたのは2021年11月の「NX」からで、そこからすでに約3年が経過しようとしています。アップデート期間としては十分と思いますので、そろそろ新世代へのアップデートが期待できます。
世界中で幅広い販売を誇る「ES」でLexus Safety System+のレベルアップが行われる可能性は十分ありそうです。
■DIRECT4の設定
新型カムリでは、ついにガソリンエンジンモデルが廃止され、全車ハイブリッド車となりました。
第5世代のハイブリッドシステム(シリーズパラレルハイブリッド)採用ととともに、従来は全輪駆動(FF)のみの設定でしたが、全輪駆動(AWD)の設定も行われました。新型カムリにおいても「走行状況に応じて正確なオンデマンドの前後トルク配分を提供」との記述があるため、特に”F SPORT”モデルにおいては、より積極的な制御を行い「DIRECT4」のバッヂがつくのではないかと期待です!
■DRSの設定
クラウンクロスオーバー、クラウンスポーツに設定された後輪操舵の「DRS」の採用にも期待がかかるところですが、ベースのカムリには不採用であること、ハイブリッドシステムの世代が相違する(クラウン群は第4世代のTHS2システム)ということから、採用は困難と思います。
しかし、比較的ボディサイズの大きなセダン車ですので、日常の取り回しの良さの改善にもつながる「DRS」はカムリとの差別化のため採用されれば嬉しいなぁと思います。
■14インチディスプレイ
もともとESは「12.3」インチのワイドディスプレイを採用していましたが、今回新型カムリでも上級モデルで12.3インチを設定。
差別化のためにも「14インチ」ディスプレイを搭載する可能性は高そうです。
ただし、室内空間の低いセダン型で14インチディスプレイの搭載は初となりますので、前方視界も配慮しながらどのようなレイアウトで搭載してくるか楽しみであります。
■12.3インチフル液晶メーター
新型カムリでも12.3インチのスピードメーターが提供されており、「ES」でも設定されることは間違いなさそうです。
ただ、ここまで採用車種が増えるともはやプレミアム感も薄れてきているのが難点ですので、レクサス車ならではの差別化を期待したいところです。
■進化した「デジタルアウターミラー」
鳴り物入りで登場した、世界初のデジタルアウターミラー。
残念ながら、それ以後、トヨタ/レクサス車で追加採用されることはありませんでした。
世界的にも一時BEV車を中心に先進さをPRするアイテムとして採用が進んだようですが、結局は見え方、違和感(距離感がつかみにくい)、画像解像度の問題などで、物理ミラーの方がまだまだ優勢との見方のようで、積極的な採用は進んでいないように思います。
新型「ES」では6年分進化した新デジタルアウターミラーを搭載してくるのか、専用モニターも外付け感なくうまくダッシュボードやドアトリムにビルトインしたデザインで登場するのか、果たしてどうなるか、注目したいところです。
■マルチカラーアンビエントライト
64色のマルチカラーアンビエントライトは新型カムリでは不採用。
レクサスESでの採用は確実と思いますが、進化した「Lexus Safety System+」との協調制御により、色合いがシチュエーションにより変動するなど一歩進んだ機能強化が期待されます。
■パノラマガラスルーフ
北米カムリでは「パノラマガラスルーフ」がオプション設定されています。
日本市場の「ES」でも、ついに大型のパノラマガラスルーフが設定されることが期待されます。
■後席ベンチレーション/リフレッシュシート
新型カムリでは、シート空調機能の「ベンチレーション機能」は前席にのみにとどまりました。また、後席にシートヒーターも非装備。
レクサスESでは後席シートヒーターは確実に装備されると思いますが、豪華装備の"version.L"においては、後席の「ベンチレーション機能」そして「リフレッシュシート」機能が備わるかどうか注目です。
同クラスのSUVモデルにはない快適性のため、個人的にはぜひ装着してほしいところではありますが・・・
■デジタルキー
新型カムリにも設定されましたので、ESにも設定されることは確実と思われます。
■電子シフト
新型カムリでは、従来型のシフトレバーを使用しているようですが、レクサスESにおいては、省スペースで軽快な操作ができる「エレクトロシフトマチック」を採用することが想定されます。
■ARヘッドアップディスプレイ
新型カムリでは一般的なヘッドアップディスプレイ(約10インチ)が採用されていますが、新型レクサスESでは、AR機能を誇る進化版のHUDの採用に期待がかかります。もともと、新型レクサス「RX」で採用が期待されていたものですが、2022年時点では不採用。他のメーカーでも採用例が増えてきましたので、先進感を感じる装備として、そろそろレクサス陣営での採用に期待がかかります。
さて、ES…どうなるでしょうか?
予想を大きく上回る「世界初」やクラスを超えた機能が備わることに期待したいです!
-
no image
-
no image