今回は、首都高C1〜埼玉大宮線を往復ドライブをしてきたところ、非常に楽しくドライブを楽しむことができました。室内の快適性も踏まえると、これは「都市型SUV」が売れるのはわかりますね・・・
以下私的なインプレッションです(今後、この印象がどう変わっていくかも楽しみ。★=5点満点)
【燃費】
近距離:★★
中距離:★★★★★
燃費に関してはハイブリッドカーを選択された方では非常に気になる点と思います。
カタログ値では「NX350h」(FF)は、郊外=「22.5km/L」、高速道路=「21.3km/L」ですが、これに近い数値を記録できたのには驚きました。
納車されてから1ヶ月ほど、近場のチョイのりしかしていなかったので、燃費はLC500hとほとんどかわらず(約9〜10km/L程度)、カタログ値との乖離が気になっていましたが、ある程度の距離を交通の流れにそって走行する場合はカタログ値と同等(状況によっては超える)数値をマークできるのは、さすが新世代のハイブリッドシステムと感じました。
バイパスなど、郊外の走行においては、渋滞していない限り、ハイブリッドカーに慣れた人であれば簡単に「20km/L」を超えることができます。
首都高速道路においても、レーダークルーズ走行で全車追従走行であれば「20km/L」近い数値を記録可能。
アクセルを踏んでレーンチェンジや積極的に追い越し車線を走行する場合は「17〜18kmL」といったところでしょうか?
非常に優秀な数値と思います。
なお、冬場において、「駐車場〜近隣のターミナル駅」、「駐車場〜近隣のショッピングセンター」というように、片道2〜3キロ程度のドライブでは、燃費は「約10km/L」前後とまったくふるいません(笑)
エンジンのかかる頻度も多く、チョイ乗りがメインの方はEV走行感をあまり感じることもなく、ハイブリッドを選択する必要性はあまりないと感じます(むしろ、信号待ち等でエンジンが突如始動する違和感が気になるかもしれません)
【乗り心地】
★★★★
とても良いです。首都高速道路のつなぎ目ぼ「ジョイント部分」を乗り越える際の振動の収束も早く、車が揺すぶられる感覚が少なく、乗り心地が素直に「良い」!と感じます。”F SPORT”なので、ふわふわした感じはなく、硬質感がありますが、レクサスの”F SPORT”にありがちな、段差を乗り越えた際にリヤが跳ねて収束がすぐに収まらない感覚は首都高速道路走行では特に感じられませんでした。
なお、2023年春の年次改良で、ノーマルタイヤが選択できるようですが、そうなると更にさらに上質な乗り心地になるのではと思いますが、私的には現状でまったく問題ありません。とはいえ、本当に上質な輸入車の足回りのような驚きもありませので、更に上質感を出したい方はオプションの「パフォーマンスダンパー」を装着されるとよいでしょう。
”F SPORT”専用シートはサイドサポートがあるので、コーナリング時に身体がぶれないのはいいですね!"version.L"や”標準”でコーナリング時に身体が動くと感じる方は”F SPORT”が適していると思います。
この点、当方は初「SUV」でライバルメーカーや同プラットホームを採用する「ハリアー」や「RAV4」との違いは評価できませんが、この価格帯でこれだけの乗り心地を実現できていれば十分なのではと感じますが、より「進化する」余地は感じますね。
なお、ドライブセレクトモードスイッチにおいて、レクサスの上級車種に備わる「コンフォートモード」があっても良いのでは?とは感じました。
【加減速・操舵性能】
★★★★
一般道でのチョイのりでは、すぐエンジンかかるし、「NX450h+」に比べた新世代感がなく残念に感じていたのですが、郊外ドライブ&首都高ドライブでは新型ハイブリッドシステムの力強さを感じました。(以前「NX320h」と評しましたが、「NX330h」ぐらいはありそうです)
なんといっても中速度からの加速時のモーターアシストの力強さが好印象で、従来はエンジン出力が上がるまで加速しない印象でしたが、まずモーターで加速してそのあとエンジンが追いついてくる印象で、加速時のエンジンのうなりが気にならないようになっています。(急坂道は除く)
また、走行中のエンジンオン/オフの振動がほとんどないのはすばらしいですね。
一方、冬場なので信号待ちの際にエンジンが突如始動するときの振動は興ざめなのですがこれはしょうがないんでしょうね・・・
なお、ステアリングは、どのモードでも軽く(特に現所有しているLCとは全然違う)ちょっとコーナリング時には不安があったのですが、新開発のバリアブルラックギヤの効果なのでしょうか、首都高池袋5号線上り(板橋JCT〜竹橋JCTまで)は、下り坂で、比較的速度が出て、適度なコーナリングが連続する箇所)において、非常にクイックに「曲がる」印象があり、楽しくドライブをすることができ、周囲にあわせた速度域でしたが大変気持ちよくドライブできて更新症でした。
【静粛性】
★★★★★
大変良いです。旧型NXやハリアーとの比較はできませんが、20インチのランフラットタイヤと考えるとまったく問題ありません。
高速道路走行は、風切音がするかなと思ったのですが、首都高走行程度の速度域ではまったく問題ありませんでした。
LCより全域で静かです(笑)
ハイブリッド特有の電気的なノイズや、各種モーター音も静かになっていますし、カタログには掲載されない点に気をつかっていることが感じられます。
現状不満ありません。これ以上よくなると「RX」が大変そうです。
【ナビゲーション】
★★
地図が広々なので、地理の勉強にはなります。
首都高速道路の「オービス情報」も表示されますが、専用の探知機のようなリアルタイムでの警告(距離表示、接近表示)は行われませんので過信は禁物。
また、ルートの進行具合にあわせて地図が「ズーム」したりする演出はありますが、基本的な情報が少ないのは残念。
なお、大画面を活かしたルート案内や分岐案内が行われるかというと、既存のレクサスナビシステムと同等か、情報量が減っています。
交差点での案内や首都高の分岐の案内など、精細な交差点情報や分岐情報が減っているように感じますので、もっと情報量がほしいところですし、大画面の14インチモニタを活かしているとはいえません。
これは推測にすぎませんが、ナビゲーションの基本的なシステムが「トヨタ/レクサスと共通化(?)」されたのが原因ではないでしょうか。
新世代のディスプレイオーディオPlusナビでは、トヨタは「12.3インチ」、「10.5インチ」、「8インチ」の3ラインアップで展開するようです。
一方、レクサスでは「14インチ」、「12.3インチ」、「9.8インチ」で展開するようですから、一番採用車種が多い「8インチ」をベースにナビゲーションシステムをデザインしているのではないかと推測します。そのため、「8インチ」の車種にとっては情報量が多すぎると見づらく、一方新型NXで採用された「14インチ」では地図ばかり大きく表示されていて、情報量不足を感じる・・・という印象をうけます。
なお、2画面表示はできないものの、トヨタの「旧」ディスプレイオーディオ」装着車と比べると、地図表示もふくめ大幅なレベルアップを果たしているように思いますので、新型ハリアー(2022年モデル)のディスプレイオーディオPlus装着車ナビはかなり印象が良くなるのではないでしょうか?
【オーディオ】
★★
音質は正直平凡という印象(決して悪くはないですが・・・)
率直なところ、今まで所有したレクサス車で一番満足度が低いです。(言い換えると、「あまりこだわっていない」、「ここにはコストをかけていない」という印象)
レクサス車はよほど音質にこだわる方以外は、ノーマルオーディオでも十分な音質という印象でしたが、「NX」ではそこにはあまり重点をおいていない印象。(いいかえれば、他車種では、マークレビンソンオーディオとノーマルオーディオの差がオプション価格ほどの価値感を得られなかったように感じますが、NXではそうではない)
オーディオに少しでもこだわる方は「マークレビンソン」をオプション装着することも検討してみてください。
着座位置と、スピーカーの位置の問題もあるのでしょうが、全体的に「スカスカ」した音質で、高音質の音源を再生しても圧縮音源を聞いているような感じです。音質改善のため、まっさきにフロントドアの「デッドニング処理」をしたいところで、それだけでもだいぶ改善されそうな印象です。
【ADAS】
★★★★★
現状、5点をつけれると思います。
基本となるレーダクルーズ走行時の「レーントレーシング」性能ですが、今までのレクサス車とは同じメーカーとは思えないぐらい、ぐいぐい積極的に介入します。
2015年〜2017年式の「LKA」や「LTA」に見られた、レーン内を走行中、左右の車線に近づいたらステアリング修正、反対側の車線に近づいたらまた修正、という「ピンボール状態」になることもありません。また、ステアリングの制御が力強くなっており、アシスト性能が高まっていますので、ようやく実用性を伴った性能になったといえるのではないでしょうか。長距離ドライブでの疲労時や、渋滞で集中力が低下した際の強力なサポートをしてくれる印象です。
また、レーントレーシングアシスト[LTA]とプロアクティブドライビングアシスト[PDA]のおかげか、首都高速道路の一般的な角度のコーナリングであれば、手をステアリングに備えているだけで前車に追従していくのにはちょっと感動しました。
特に、下り坂でのコーナリングの際に「アクセルオフ」にした際に、スピードを調整してスムーズにカーブを曲がれるように速度を調整してくれるのは運転が上手になった感覚があります。(下り坂でオーバースピードでコーナリング時に「やばい!」と思ってブレーキングをするようなリスクが低減される
首都高速では「レーンチェンジアシスト」は試せませんでした(つかうことはなさそう)
なお、いくらADAS性能が進化したといっても、あくまで「前車追従」が基本なので、積極的に流れをリードしたりするためのものではありません。
【その他】
リヤ席にゲストを載せたのですが、とにかく「半ドア」状態がわかりにくいですね。
今までのレクサス車と比べても圧倒的に半ドアになる確率が高く、それをさけるために「力強く」ドアを開閉するのはあまりスマートといえません。
「イージークローザー」はコスト的にも重量の問題もあるでしょうし、このクラスへの搭載は難しいと思いますが、半ドア時にはその際に警告してくれる仕組みもあれば良いと感じました。(見た目にはしまっていても半ドアということがよくある)
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