2017年08月21日
人生の価値は「モノ」ではなく「体験」と「感動」
長寿大国日本において、これからは消費のあり方が大きく変化して
いくことになるでしょう。物質的な豊かさ、つまり「所有」が豊かさ
の象徴だった時代は終わり、これからは「感動」「体験」に価値がシフト
していくわけです。
たくさんのお金をかけて洋服や車などの嗜好品を買い物をし、家を買う。
そういった「モノ第一主義」ことからの脱却に向かい始めている時代
なのです。
「モノ」は時の経過とともに陳腐化します。また、ほとんど時間をかけられない
ものを無理をして所有、維持するという価値は下がっていくことでしょう。
時代は、例えばカーシェアリングのように、「シェアリング・エコノミー」
といわれるようなアプローチにどんどん変わっていくことでしょう。
おそらくは、団塊のジュニア世代までが所有に価値を見いだす最後の世代に
なるのではないでしょうか。それ以降の世代はむしろ、所有から離れること
こそがお金の悩み (老後資金など) から解放される手段であり、自由で幸福な
人生へと繋がっていくのです。
【 まずは持ち家のメンテナンスで悩むことになるでしょう】
これからの時代は家を買わない人が増えそうですが、注意してほしい点もあります。
それは、賃貸物件で老後に家賃を払い続けることは金銭面でリスク要因になる、と
いうこと。実際、老後の家賃支払いがいくらになるかは誰にもわかりません。
老後は20年、いや30年かもしれません。家賃が月8万円なら20年で1920万円、
30年で2880万円が必要です。もっと長生きしたらもっとかかります。そんな
老後の家賃支払いのリスクが嫌なら、持ち家にするのも一つの考え方です。
しかしながら、30年超の老後を考えたとき、持ち家は維持できるのか、という
問題もあります。40歳前後に買った家を100歳まで維持すれば60年のすみかです。
あまりにも長すぎる人生は、家購入のタイミングでまず悩み、家をどうメンテナ
ンスして住み続けるかでも悩むことになるでしょう。
人口減少社会においては長期的に家の価値は下がります。つまり、長い時間で
変化する不動産の価値と「住むコスト」をどうやりくりしていくか、という難問
を私たちは突きつけられているわけです。
【「体験」と「感動」に価値を見出しましょう!】
家の問題は、皆さんのライフスタイルと個人的価値観の上で十分に判断
していただくとしまして...
さて、この章では「体験」と「感動」に価値を見い出して生きましょうという
話をしていきたいと思います。例えば、映画や音楽が無料で見られる時代、
CDなどはなかなか売れなくなりました。それでも、力のあるアーティストたち
はライブを通じて大きな収益を確保しています。これは「体験」や「感動」に
お金が支払われている良い例ではないでしょうか。
他にも、「子どもを牧場に連れて行って本物の牛を見せ搾乳体験をさせたり」
「海外旅行に出かけたり」「美味しいものを食べにわざわざ遠方や高級なお店
に食べに出かけたり」といった「体験」「感動」にお金を使うことが意味を
持ってくるのです。
人は長生きをするようになってくると、趣味がより重要になってきます。もちろん
人付き合いも大事です。海外旅行しかり。。。そんな趣味や人との関わりこそが
「感動」や「満足」を得るためにお金をかける、新しい時代のお金の使い方と
言えるのではないでしょうか。
【 おわりに 】
みんなが長生きする、ということは親子関係が長期化するということでも
あります。現役時代に親の葬式をあげることは今やむしろ珍しい時代になり
ました。子が70歳になった頃、親の葬式の喪主になることが当たり前。
これは親にしてみると、孫と関わる時間が長くなるということでもあります。
一方で変わらないものもあります。子育てをスタートさせる年齢には一定の
限界があること、子育てにはお金と時間がかかるということ。確かに、不妊
治療の技術がよくなってきていることは事実ですが、50歳代での子育て開始
は女性にとってかなり難しいことでしょう。
そして、子育てにかかるお金は「モノ」への消費でもあり、「体験」「感動」であり
様々な要素を含んでいます。いずれにせよ、親であることはつらいこともありますが、
子育てを楽しめるよう工夫していくことが必要になりそうです。
皆さん方は、子供や孫になんでもかんでも「モノ」を買い与えるのではなく、
釣りや登山、旅行、乗馬といった「体験」「感動」に焦点を当て、それらを
通じて未来の人間を育んでいくよう努めていただければと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました
タグ:健康長寿
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