2017年01月09日
イタリアのスーパーフード「カルチョーフィ」を使ったレシピ
イタリア・シチリア地方を産地とする、今、スーパーフードとして
大注目の「カルチョーフィ」は春に出回る野菜です。
カルチョーフィは長い歴史のある野菜で、古代ギリシャ、古代ローマ時代
から食されていたといいます。当時のカルチョーフィは、栄養価もなく
貧困な者の食べ物とされていたようですが、1575年にフィレンツェ
の大貴族メディチ家が披露宴で出したカルチョーフィがあまりに美味しくて
食べ過ぎた人が死にいたった、という珍事件が起こってしまい、
このエピソードにより、中世には富裕層だけが食べられる野菜として
知られていました。
それ以降フランスでも栽培されるようになり、あのベルサイユ宮殿を
建設したブルボン朝のフランス国王ルイ14世もこのカルチョーフィが
大好物だったそうです。
というわけで、
今回はそんな「カルチョーフィ」 (アーティチョークとも言う)の
健康効果と簡単レシピを紹介したいと思います。
その前に...
【シチリアのカルチョーフィ】
市場で山積みにされているカルチョーフィ。最旬期には1個0.1ユーロ
(約13円)のたたき売り状態になっています。イタリアでは今も青空市場が
健在で、並ぶ食材によって四季の変化を感じることができます。冬から春
にかけてのこの時期、シチリアの州都パレルモの市場に山積みされるのは
オレンジ、ブロッコリー、カルチョーフィ (アーティチョーク)などなど。
いまや日本のスーパーマーケットでも見かけるようになったアーティチョーク
ですが、イタリア語では「カルチョーフォ(Carciofo)」[複数形でカルチョーフィ
(Carciofi)]といいます。食用となるのはつぼみの部分で、成長が進めば固い
ガクで覆われたつぼみが開き、紫色の美しい花を咲かせます。
シチリア南西部メンフィのカルチョーフィ畑。大豊作ですな。
シチリアでは、ブランド品種「スピノーゾ・ディ・メンフィ」が大人気!
濃厚ながらデリケートな味わいが特徴で、オイル漬けや酢漬けのほか、
パテや炭火焼きなど様々な調理法で楽しまれています
【カルチョーフィの栄養・効果】
カルチョーフィには、食物繊維にカリウム、マグネシウムなどの
ミネラル成分がたっぷりと含まれています。
その栄養効果たるや
・肝臓の働き強化
・高血圧の予防
・コレステロール調整
・胆汁分泌促進
・血糖値抑制
・脂質異常症予防
・食欲不振の改善
・整腸作用
・便秘改善
・動脈硬化予防
・解毒作用
・利尿作用
などなど...
さすが!「スーパーフード」ですねっ!
【おすすめレシピ】
茎や花弁を乾燥させてハーブティーにすることもあるようですが、
これは相当苦いらしいです…できれば美味しく食べて健康になりたい
ものですね!そこでここでは簡単「カルチョーフィ」レシピを紹介します。
イタリアで栽培されるカルチョーフィには、まるっとした「ロマネスコ」や
「パエストゥム」、先のほうにとげのある「スピノーゾ」、紫色の「ヴィオレット」
などなど種類が豊富で、各地名産のカルチョーフィを使った伝統レシピが存在します。
カラリと素揚げされたローマの「カルチョーフィ・アッラ・ジュディア」や
ミントで煮た「カルチョーフィ・アッラ・ロマーナ」などは郷土料理としても
有名です!イタリア旅行で食した方もいるのでは!?
<カルチョーフィの下ごしらえ>
基本的な下ごしらえは以下の通りです。
1.カルチョーフィの足(太い茎の部分)を切り落とす
2.柔らかい部分が出てくるまで、外側の固いガクをバリバリはずす
(指先が黒くなるので、使い捨て手袋の着用がおすすめです)
3. 半分に切って真ん中の花芯をくり抜く
4.レモン水を加えた水に30分ほど浸す
(アク抜きです)
※ カルチョーフィはキク科の植物なので、キク科アレルギーの
方は注意が必要です
◆「カルチョーフィの炒め蒸し」のレシピ
■ 材料(2人分)
・カルチョーフィ:4個
・コンソメスープの素:適宜
・イタリアンパセリ:4枝分
・ニンニク:1片
・塩、黒コショウ、エクストラ・ヴァージン・オリーブオイル:適量
■ 作り方
(1) 約250mlの水にコンソメスープの素を入れ火にかけておく。
(2) フライパンにオリーブオイルをたっぷりひき、下ごしらえをした
カルチョーフィ、みじん切りにしたイタリアンパセリとニンニク、
塩、黒コショウを加え強火で炒める。
(3) 軽くきつね色になるまでよく炒めたら、(1)のスープをフライパンの
底が隠れるくらいまで加える。蓋をして15分ほど中火で煮る。
煮詰まってきたら適宜スープを加える。
(4) 蓋を取り、フライパンに残った水分を飛ばし、塩・黒コショウで
味を調えて出来上がり。
◆「カルチョーフィのフリット」のレシピ
カルチョーフィは揚げても美味です!
フライパンに1cmほどの油でOK。サクサク、スナック感覚のおつまみに
■ 材料(2人分)
・カルチョーフィ:2個
・卵:1個
・グリッシーニ:適宜
・塩、揚げ用油:適宜
■ 作り方
(1) 下ごしらえしたカルチョーフィを食べやすい大きさに切り、溶き卵と和える。
(2) グリッシーニをミキサーで粉末状にし、(1)にからめる。
(3) 揚げ用油でカラリと揚げ、塩をふりかけて出来上がり。
◆「カルチョーフィの炭火焼き」のレシピ
シチリアではパスクア(イースター)の翌日、パスクエッタに食べるバーベキュー
の定番です。石焼き芋の要領で、炭火に入れて放置するだけ!
■ 材料
・カルチョーフィ:人数分
・エクストラ・ヴァージン・オリーブオイル、塩:適宜
・ニンニク、ミント、ペペロンチーノなど:お好みで
■ 作り方
(1) 外側のガクを数枚はずし、頭頂部を切り落とす。
切り口をまな板などに押し付けてつぼみを開き、レモン汁に漬けておく。
(2) 開いたガクのすき間に、みじん切りにしたニンニク、ミント、
ペペロンチーノなどをお好みで詰め、塩をふり、オリーブオイル
をたっぷりかけて、炭火にオン。
(3) 中まで火が通ったら出来上がり。あつあつのところで灰のついた
ガクをはずしつつ、ほっくりと蒸しあがった根元の柔らかい部分や
中心部をいただきます。
【まとめ】
いかがでしたか?
カルチョーフィのレシピの中でも特に簡単なものを紹介しました。
このほかにも、中に詰め物をしたオーブン焼きやリゾットなど、
様々なレシピがあります (ネットで調べればいろいろ出てきますよね)。
意外と簡単に調理できるカルチョーフィは、イベントごとが多く、
食べ過ぎたり飲み過ぎたりして体調不良になったとき、あるいは
寒さで代謝が滞りがちなこの時期こそ、デトックス効果を期待して
食してみてはいかがでしょうか
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