2016年04月14日
健康診断では発見できない病気の症状とその予防法
みなさんは毎年ちゃんと健康診断を受けていますか?
会社で受けている方が多いと思いますが、簡易的な健康診断では見つけること
が難しい病気もたくさんあります。私の周りにも、健康診断を受けた半年後に
末期ガンが見つかった方がいます。一般の健康診断では、早期癌が見つかる
ような検査項目はありません。ガンが心配であれば、PETや胸部CT、骨盤部MRI、
胃カメラなどを受けなければわかりません。そして、これらの検査を受けて問題
なかったからといって「絶対に大丈夫!」という保証はありません。
【健康診断は必要最小限なもの】
外来で検査を勧めると「健康診断を受けているから大丈夫です」と
おっしゃる方がいます。確かに、健康診断によって病気がわかることも
ありますが、これはあくまで規則で規定された必要最小限の検査なのです。
心電図検査、血中脂質検査、肝臓機能検査、貧血検査、血糖検査、胸部
エックス線検査、喀痰検査などなど、様々な検査は省略されているのです。
さあ、ここからが本題です!
今回は、「健康診断では見つかりにくい危険な病気TOP5」を紹介します。
■第1位:「すい臓がん」
膵臓癌は進行するまで症状がなく、一般の健康診断で早期に発見するのは
ほとんど不可能です。背中から脇腹あたりに不快感があれば危険性は高いようです。
膵臓癌に共通した症状としては、背中の痛み、吐き気、嘔吐、食欲不振、下痢や
便秘などの便通異常がみられます。しかしこれは、ほかの病気でも起こる症状であり
ある程度進行しなければ出てこないので、自覚症状に頼っていたのでは発見が
遅れがちになります。「過度の飲酒を避ける」「エコー・腫瘍マーカーなどを行う」
「飲酒、肥満による糖尿病を避ける」などが、医師がオススメする予防法です。
■第2位:「精神疾患(うつ病など)」
心の病を健康診断で発見することはまさに不可能と言えるでしょう。
ただし、自覚症状で分かりうるものなので、軽い症状であっても
早めに病院で診察を受けてほしいものです。「残業時間を減らす」
「休みの日は仕事と関係のない過ごし方をする」「十分な睡眠時間を確保する」
「ストレスチェックを定期的に行う」など予防を大事にしてください。
■第3位:「脳動脈瘤(くも膜下出血など)」
通常の健康診断では脳まで検査しないことに加えて、未破裂脳動脈瘤は基本的に
無症状なので発見されにくいようです。しかし中には年々大きくなり神経の圧迫
をきたしたり、また破裂してくも膜下出血をきたす場合があります。くも膜下出血
は発生すると半数以上の方が死亡するか社会復帰不可能な障害を残してしまう極めて
重篤な病態です。「脳ドックを定期的に受ける」「塩分摂取の制限」「定期的な運動
などで血圧の管理を行う」「いつもと違う頭痛やめまいを感じたり、親族にくも膜下
出血がいればMRI、MRAを受けること」などが予防法となるでしょう。
■第4位:「胆管がん」
こちらも早期発見が極めて困難と言われているがんです。症状としては
黄疸ができる、皮膚が痒くなる、腹痛が起こる、体重減少、発熱、食欲不振、
全身倦怠感などがあります。予防法ははっきりわかっていませんが、
「たばこをやめる」「健康的な食生活をする」など、規則正しい生活を送る
ことが一番だとされています。また、「印刷業などで発がん性の高いインク
などを使用した経験がある人は、年に一度は検診した方がいい」と言われています。
■第5位:「睡眠時無呼吸症候群」
自分ではなかなか気づくことができないのがこの病気です。家族に無呼吸やいびき
を指摘されたり、昼間の眠気が激しかったりする人は受診した方がいいようです。
本来睡眠は、日中活動した脳と身体を十分に休息させるためのもの。しかし睡眠時
無呼吸症候群の方は、睡眠中に呼吸停止が繰り返されることで、身体の中の酸素が
減っていきます。すると、その酸素不足を補おうと、身体は心拍数を上げます。
寝ている本人は気付いていなくても、寝ている間中脳や身体には大きな負担が
かかっているわけです。脳も身体も断続的に覚醒した状態になるので、これでは
休息どころではありません。その結果、強い眠気や倦怠感、集中力低下などが
引き起こされ、日中の様々な活動に影響が生じてきます。予防法としては、
「太っていれば減量する」「就寝体位を工夫する」「病院で診断してもらい、
専用機器を貸してもらう」ことが大切です。
【まとめ】
健康診断で見つかりにくい病気は少なくありませんので、健康診断を受けた
からといって安心してしまうのは危険です。ある程度の年齢を超えたら、
人間ドック以外にも精密な検査を受けるようにした方がいいかもしれません。
他にも、胃や腸の病気が心配な方は胃腸の検査を、糖尿病が心配な方は、
糖尿病の検査を、肺がんなど肺の病気が心配な方は、胸部レントゲン検査を、
といったようにピンポイントの検査を受けていくしかありません。
また、40歳以下では毎年検査するわけではないので、咳などの症状が続
くのであれば健康診断だけでは不十分です。最近胸がドキドキすることが
あるという方、心電図の検査はやりましたか?過剰に心配しすぎても
どうにもなりませんが、ちょっとした自覚症状を感じたらまずはネットで
調べて「疑わしい病気ではないか」を信頼出来る病院でしっかりと診て
もらう習慣をつけるといいのではないでしょうか。
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