2024年8月2日
石川県の馳浩知事が裏金を受領して不記載だったとして、上脇博之神戸学院大学教授により、政治資金規正法違反(不記載と虚偽記載)の容疑で東京地検に刑事告発されました
石川県の馳浩知事は、自民党安倍派の清和政策研究会による一連の裏金事件に関連して、派閥の政治資金パーティー収入から819万円の裏金をキックバックされていたにもかかわらず、その事実を自身が代表を務める政党支部の政治資金収支報告書に記載していなかった疑いがもたれています。
馳浩石川県知事の他にも、馳浩知事が代表を務める政党支部の会計責任者ら2人も刑事告発されました。
裏金事件に関する自民党の聞き取り調査や清和政策研究会の政治資金収支報告書などによると、馳浩知事は自民党所属で石川1区選出の衆議院議員だった2018年に、安倍派の政治資金パーティーのパーティー券収入から100万円のキックバックを受けました。
それ以降も、2019年に118万円、2020年に272万円、2021年に321万円、2022年に8万円を受領しています。
2018年から2022年までの5年間で、総額819万円のキックバックを受けたことになります。
衆院議員だった2018年から2020年の3年間では、政党支部「自由民主党石川県第一選挙区支部」がキックバックを受け取り、2021年以降は名称変更した政党支部「自由民主党石川県衆議院支部」が受け取っていました。
馳浩知事は2024年1月21日に、石川県内で報道陣からの質問に対して、総額819万円のキックバックを受けたことを認めましたが、刑事訴追はされませんでした。
〇上脇教授の告発状
関係する政治資金収支報告書や告発状などによると、馳氏側が受け取ったキックバックのうち、2022年の8万円については、清和政策研究会の収支報告書に日付の記載がない。
ただ、同年の安倍派の政治資金パーティーは5月17日に開催されていることから、馳氏は石川県知事に当選した後もキックバックを受け取っていた可能性がある。
また、告発状は、政治資金規正法が義務付けている会計帳簿において入出金が正しく記載されていなかった疑いがある。
馳知事の発言と訂正内容には大きな矛盾がある。
安倍派からのキックバックは政党支部に対してではなく、馳知事個人へキックバックされていたのではないか。
その後に訂正された2020年以降の収支報告書には、安倍派からのキックバックが収入欄に追加されたものの、支出額は訂正されていないことから、キックバックは全て繰り越されているのではないか。
石川県の馳浩知事のコメント
「一部を政治活動に必要な旅費や通信費などの事務所経費として支出をしたと秘書から聞いている」
「事務所経費として使った」
「秘書が清和研から『政治資金収支報告書には記載しなくてもよい』と聞いていた」
上脇博之教授のコメント
「能登半島地震の対応が落ち着くまでは告発を控えていた」
「馳知事は安倍派からキックバックされた寄付収入について『一部を政治活動に必要な旅費や通信費などの事務所経費として支出』した旨、説明しておきながら、訂正された2020年以降の収支報告書の支出欄を確認しても、その支出は一切記載されていません。」
「私が刑事告発した堀井学衆院議員は公選法違反の寄付をしていた疑いが浮上し家宅捜索を受けました。馳知事も同様の違法支出または不適切な支出に充てたのではないかと疑われても仕方ありません。説明責任を果たすべきです」
「キックバックや不記載の疑惑についても捜査を尽くして真相解明し刑事事件として立件するよう求めている。」
〇石川県の馳浩知事
1984年のロサンゼルス五輪にレスリングの代表選手として出場
プロレスラーを経て、アントニオ猪木元議員の後継的立場として1995年に参議院に初当選
2000年に衆議院に鞍替えし、2021年まで国会議員を務め、2021年10月、任期満了で衆院議員を退任
2022年3月に石川県知事に初当選
日本維新の会顧問を務めている
上脇博之神戸学院大学教授は、与党議員のカネの問題に関しては、東京地検特捜部よりもよく働いています
スピードスケート崩れの与党議員のカネの問題をあぶりだしました
森本総理に気に入られているプロレスラー崩れの馳浩知事にも、不正があれば明らかにしてもらいたいです