不具合の発生したPC詳細
CPU : AMD Ryzen 5 3600
マザーボード : B450 GAMING PLUS MAX
メモリー : DDR4 8GB
ストレージ : M.2 512GB
症状
ウィンドウズアップデート時やパソコンに少し負荷がかかった時に突然以下のようなブルースクリーンがでます。
※上記では 停止コード「MEMORY_MANAGEMENT」とありますが、他の表記も出ていました。
頻度としては、20〜30分に一回程度です。二種類のエラー表示があります。勝手に再起動し、再起動後は普通に動作はします。
初期の検証
当初、ウィンドウズアップデート中にシャットダウンしてしまった事が原因でプログラムが破損し、このようなエラーが出るようになったものだと思っていました。
そこで切り分けをする為に、新品の SSD を付け OS をインストールしましたが、インストール完了後の最初のウィンドウズアップデートで同じ症状がでてしまいました。
この時点でプログラムが問題の症状ではなく、ほぼハードの問題だと分かりました。それでは、と次にチェックしたのがメモリーです。メモリーテストを2時間以上しましたが、エラーは検出しませんでした。ケースのUSBケーブル、オーディオケーブル、光学ドライブのケーブルなど外せるケーブルを全て外しましたが、やはりブルースクリーンが出てしまいました。
次に電源 BOX を別のものに交換してみましたがダメ。この時点で原因がほぼマザーボードか CPU だろうと判断しました。
故障個所の推察
そこで同じような症状が出ている人がいないか調べてみることにしました。そうすると、予想外に多くの同じ症状の方が見つかりました。
故障の場所として最終的に見つかったのは「CPU」が最も多い原因でした。初期不良という方もいれば使っていてそのような症状になったという方もいました。
また、ある対策で改善したという方もいたのです。
その改善方法とは、BIOSの設定変更です。「Precision Boost OVerdrive」を「無効」にするというものです。この機能はざっくり説明すると「CPUを無理のない範囲で自動オーバークロック」するというものです。
CPUオーバークロックは、本来 CPU にもパソコンにも負荷がかかるため、玄人の遊びと考えられる領域です。失敗すると CPU が故障する危険があるため通常では利用しないものです。
しかし、このマザーボードではこの自動オーバークロック機能が初期設定で「利用する」設定になっているのです。
そして、ネットにはこのマザーボードと同じBIOSと Ryzen CPU の組み合わせでの CPU 故障があまりにも多かったので、CPU が原因だろうと完全に思い込みました。
故障特定作業
CPU が不具合の原因であると特定するために、AM4 ソケットのCPUを調達することにしました。
まったく同じ CPU はすでに流通量が少なくなり、価格も高騰していたため「Ryzen 5 4500」の新品を購入しました。価格は10,500円。思ったよりも安く販売されています。
もし違った時のために、可能性のあるマザーボードもいっしょに購入することにしました。一番安いもので 約8,000円。ついでに、エラーは出なかったものの可能性を考えて、メモリーも1枚調達することにしました。
そして、いざ一番可能性の高い CPU を交換してみました。最初の30分ほどは何事もなく動作していたため、「やっぱり CPU だったか…」と結論を出しそうになっていたその時です。同じブルースクリーンが出てしまったのです。
心臓が止まりそうになりました。CPU じゃないんかい。「という事はマザーか…」交換作業が一番やっかいなのと、リカバリ・ソフトインストール・データ移行と大作業になる事を嘆きました。
まあ、その前に念のため、「メモリーも調達してるから交換してみるか…」と交換して動作テストを行ったところ、どんなに負荷をかけても一時間以上動作させてもブルースクリーンが出なくなったのです。
たまたまの可能性もあるので、元のメモリに戻してみました。そうすると、数分もせずブルースクリーンが出ます。そして、メモリ交換をしたものをさらに入念にチェックしたところ、完全に直ってしまいました。
結論はいわゆる「メモリーの相性」と言うものでしょうか。メモリーテストでは何事も無いものの突然ブルースクリーンになる…。
しかし一連の検証にて、このようなエラーの引き金になっているのは、「自動オーバークロック機能によるものではないか」という疑念が生まれました。メモリーテストでは一切エラーが出ないのに、負荷をかけると稀にエラーが出るということは、何かしらの要因である可能性があります。
念のため、自動オーバークロック機能は「オフ」にしたままにしておきました。
何はともあれ、同じような不具合が確認された場合は、メモリーの交換も視野に検証されるのが良いかと思います。
まとめ
エラーを解消できたメモリはシリコンパワー の「SP008GBLFU320B02」というメモリです。PC4-25600 8GB です。運悪く次に購入したメモリーも相性が悪かった場合は、完全に故障の原因特定ができなかったと思います。相性問題として参考になればと思います。
今回、時間が無かったため一気に部品を調達しましたが、メモリー、CPU、マザーボードと、一つづつ調達すればそれほどの費用はかからなかったと思います。
また、「メモリーテストでエラーが出なくても、メモリーが原因の不具合がある」という良い経験でした。
「全ての部品を交換しても直らなかった」という方がネットにも居ました。もしかすると、その方もメモリーが原因で、新しく入手したメモリも相性が悪かった可能性があります。
同じ症状で悩んでおられる方がいれば、メモリーを最初に疑ってみるのが良いかもしません。そして相性が検証されているメモリーを調達されるのが良いと思います。費用もそれほどかからず、違った場合でも増設に利用すればムダがありませんので。
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