大荒れの海で、大丈夫なのかなと思ったが、考えてみれば、ハワイのサーフィンスポットなどは、日本の海で言えば大しけの時のような大波なわけだ。
ということで、本日予定通り開催されたサーフィンの中継を見ていたが、日本ではあまり見たことのない大波の上を、鮮やかに滑りながらプレーが行われていた。
私が若い頃には、「ビッグウェンズデー」などというサーフィン映画がヒットしていて、今も出版されているPOPEYEという雑誌が創刊されて、サーフィンのことなどが特集されたりもしていた。この雑誌が創刊されてしばらく経った頃に、私は広告マンとしての仕事を始めていて、編集部にも何度か原稿打合せなどでお邪魔したことがあった。カリフォルニアのライフスタイルなど、何だか新しい時代の空気のようなものが、この雑誌からは発散されていて、表紙のイラストとタイトルを見るだけでワクワクしたものだ。編集部にも、スケートボードや、アロハシャツなど、当時はあまり見たことのないものが所せましと置かれていたように思う。
湘南などを中心に、サーフショップが続々と生まれて、サーフィンをしないのにサーフボードを車に積んで走ったり、サーファーファッションに身を包む若者を称して、「陸(おか)サーファー」という言葉も生まれた。
あれから45年くらい経った日本で、初めてオリンピック種目となったサーフィン競技が行われている。大しけの波の中で、世界トップクラスの選手たちに伍して、日本選手も堂々と妙技を披露している。何だか、ビッグウェンズデーや70年代のサーフィン映像を見ているような気分だった。感無量である。
(画像はロイター)
そして、熱戦の末、なんと男子では、五十嵐カノア選手が銀メダル、女子も都筑有夢路選手が銅メダルを獲得したのである。
昨日のスケートボードも、70年代にPOPEYEでよく特集されていて、スケボー少年が渋谷の町を走ったりもしていた。50年近く前のアメリカから来た新カルチャーは、オリンピックの種目になるほどにポジションを確立した。
昨日の女子スケートボードの快挙のニュースでは、新しい時代のオリンピックとか、新しい文化とかいう言葉もあったけれど、50年近く前に日本に入ってきて育ってきた「外来若者文化」が、我々の子供や孫世代が育ってきたところで、定着し花開いたのだともいえる。
確かに新しい時代の波を感じさせるが、それは歴史のある古い波から生まれたものでもある。海の波と同様に、今ある文化の波も、実は突然生まれたものではないのである。
#サーフィン銀メダル
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