<個人的な評価:10点中8点>
下記、個人的な感想。
ネタバレあり。
下記、個人的な感想。
ネタバレあり。
謎が謎を呼ぶシーズン3、息をのむ展開.
息苦しいほどの恐怖とスリルに満ちたサスペンス・ホラー『FROM』シーズン3。
呪われた町の謎は、まるで手を伸ばせば掴めるようでいて霧の中に消えていく。住民たちは迫りくる怪物と、自らの限界に挑みながら、生き延びる術を模索する。しかし、このシーズンでは「戦い」の意味がさらに深まる――怪物だけではない。住民同士の亀裂、心を蝕む後悔と罪悪感、そして生存をかけた選択が彼らを追い詰めるのだ。
その中心にいるのが主人公ボイド。彼が苦しむ謎の病気はただの不運なのか、それともこの町に仕掛けられた罠の一つなのか?彼の葛藤と勇気に目が離せない。そして、前シーズンのラストで現実世界に戻されたタビサ――しかし、家族は未だこの恐ろしい町に閉じ込められている。彼女の旅路は単なる脱出劇ではなく、この町の真実を解き明かす鍵となる。
さらに胸を締め付けるのは、あるキャラクターとその父親との予期せぬ再会。ほんの束の間の希望が、残酷な現実に飲み込まれる様は忘れられない。そして、食堂の心優しい中華系の女性が亡くなる場面。彼女の息子を思うと、やりきれない気持ちで心が重くなる。
このシーズンが持つ最大の魅力は、進展する謎と絶望の中でかすかな希望が見え隠れするその緊張感だ。
時空が歪んだような空間、タイムスリップのような描写――この町はいったい何なのか?
最後のタビサの夫の死は、もはや残酷としか言えない結末の一部だが、それさえも新たな伏線に思える。
恐怖の中に張り詰めた静寂、そして終わりの見えない謎。視聴者を引き込むこのシリーズ、次はどんな展開を見せてくれるのだろうか。
全シーズンを見た後でも、まだ何もわからない――そのミステリーこそが、この作品の真骨頂だ。