2019年05月15日
ベランダのFRP防水修復をDIYで行う（第二弾）
第一弾では表面をサンドペーパーで荒らしアセトンで清掃までの工程を取り上げました。いよいよプライマーを塗る工程です。
プライマーとは下の層と上の層の間に位置して、お互いの接着性をたかめるためのものです。今回は下の層がFRP樹脂ですのでFRP防水素材に使えると書いてあるものにしました。
それでは、第一弾の工程一覧をもう一度振り返ります。
工程一覧
- 剥がれかかったトップコートを剥がす。
- 表面をサンドペーパーで荒らしアセトンで清掃
- プライマーを塗る
- 乾いた後に再度サンドペーパーで荒らしてアセトンで清掃
- FRPの痛んだ部分の上にFRP層を作る酷いところは2回繰り返す
- FRP層を作ったところだけプライマーを塗る
- 乾いた後にサンドペーパーで荒らしアセトンで清掃
- トップコートを塗る
このうちの2. の表面をサンドペーパーで荒らしアセトンで清掃までが終わったことになります。
第一弾（サンドペーパーで荒らしアセトンで清掃）へ戻る
いよいよ次の工程から最終工程までは、1日で行う事が望ましいので頑張りましょう。
目次
塗る前の準備 周りの養生 選択と塗り方
↓↓↓
プライマーを塗る
プライマーとは下塗り剤のことで、目的は下地とその上に塗る素材との接着剤の意味がある重要な作業です。
素材と素材の間に存在してお互いの接着性を高めるのが目的ですから厚塗りの必要はありません。なるべく薄く均一に塗ることを心がけましょう。
今回行った作業に近い作業手順をプロが行った動画がYouTubeに上がっていましたので参考になると思います。素人がやるとこうはいきませんけど！！
プライマーを塗る前の準備
プライマーの塗り方については、色々なサイトで調べると、プライマーを塗るなら、下処理は省略できると言う記載もありますが、今回はプライマーは接着剤と言う記載を信じて、接着剤を塗るなら接着面積を増やすため、工程表の2番の「表面をサンドペーパーで荒らしてアセトンで清掃」を行った後で塗ることにしました。
表面を「荒らす」とはツルツルにするのではなく、荒いキズを付けることで表面積を増やすことになります。
アセトンで清掃とは下地のFRP層の表面にあるワックス分をふき取ることを意味します。
FRP樹脂にはノンパラとインパラと言われるものがあり、インパラとはパラフィンが入っていて硬化後の表面にワックスの層ができるもので、施工途中（トップコートを塗る前）に余分なごみや水分が混入することを防ぐものです。ただし、この後上に塗装やFRP層を作る時は、下地処理を確実に行わなければなりません。ノンパラとはパラフィンを含んでいませんので、乾燥後も表面がべたついていてその上の層との接着性が抜群だと言う事ですので、今回はノンパラを選択してみました。なお、広い範囲を一度に行う専門業者はごみの混入などを嫌うためインパラを使うことが多いようです。トップコートがはがれやすいのはこの時の下処理が十分でない可能性があります。
もしこの後施すFRP層や上塗り（トップコート）がはがれてしまっては防水の意味がなくなるので素人ではなかなか十分に行う事が難しい下処理が甘かったとしてもはがれにくいのではと思います。
周りを汚れから守る養生をする
まずは塗ってはならないところの養生を行います。ローラー塗ですのであまり飛び散ることもなさそうなので簡単にテープを張るだけで済ませました。テープは普通に売ってる養生テープ緑色のものです。
プライマーの選択と塗り方
それではいよいよプライマーを塗ることになりますが、肝心のプライマーは上下の層により的確なものを選んでください。今回は下の層は古いFRP層、上の層は新しいFPR層ですので、FRP層に使えると明記してあるものを選ぶ事にしました。
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私の使ったプライマーは乳白色のサラサラの液体で、塗ると完全に透明でどこに塗ったかわからなくなりそうなものでした。まずは立ち上げ部分をローラーで塗り、角や立ち上げ部分の最上部のローラーでは塗れない部分をハケを使い塗り残しのないように慎重に塗ります。全体ではなく移動しないで手の届く範囲を少しずつ移動しながら塗り進めていく方法です。一方方向ではなく、縦に塗ったら塗りムラを横塗りでカバーするといった具合です。（クロス塗りと言うようです） | 【あす楽対応】アサヒペンバケット型万能用ローラーバケセット5点セットBS－180 価格:620円 |
ローラーバケは長さも材質もいろいろありますが、今回のプライマーは水溶性ですので、特殊なものでなくても中毛で幅が180mmの一般的なものでよいと思います。パケットセットを購入すると割安です。なお水溶性の塗料は使った後水洗いをすれば再使用が可能ですが。この後のFRP樹脂のようなものは使い捨てと考えた方がよいと思いますので、何セットか用意しておいた方がよいかもしれません。
その他あると便利なもの
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ローラーバケでは塗れない立ち上げ部分の上部や角部分は刷毛で塗るときれいに仕上がります。やはり刷毛は必需品です。 |
パケット用内容器は塗料の変わるたびに交換した方がよいと思います。 |
ローラーのしごき用ネットも水溶性塗料以外ではなかなか洗うのが大変です。硬化前でしたらアセトンで洗えばある程度とれますが、完全には取れません。 |
水溶性の塗料は水でよく洗えば再利用も可能ですが、FRPなど水洗いできないものは時間をおいて硬化してしまうとアセトンにつけても再使用できません。使い捨てと考えてよいと思います。前にも述べましたがプライマーは接着材のようなものですからあまり厚塗りしないように、薄くて均一にこの作業は、下地処理に比べると拍子抜けぐらい簡単で短時間で済みました。
今回使用したプライマーは防水材専用プライマーのノンリークプライマーです。硬化時間は温度・湿度に関係するようですが、今回の場合は1時間30分位置いてから次の作業に移りました。
次に作業はいよいよFRP層を作る作業になりますが、この作業が初めてだと解らないことが多く、今回も色々ありましたので次の記事で詳しく載せてみたいと思います。
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