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2019年01月22日

N君の誤魔化し

「あいつ、最悪ですよ。最後まで誤魔化そうとしおった…。」
数学担当のF先生がそう訴えてきた。
校長の息子のN君のことだ。

英語の授業時間、数学の宿題をやっていたM君が、注意をされ、宿題を没収された。
その宿題が担任経由で、F先生に渡り、数学の授業でN君を追及したのだ。

「N君宿題どうしたの?」
「保健室に忘れました。」

確かに、N君は昨日は体調不良だった。

「保健室に行けば、N君の宿題があるの?」
「分かりません。」
「全部解いたのか?」
「覚えていません。」

「ここに君の宿題があるんだけど…。」
「知りません。」
「この宿題はどうしてここにあるか、分かるか?」
「分かりません。」
「英語の時間にやっていて、没収されたものではないのか?」
「違います。」
「では、どうしたものだ?」
「保健室のものです。」
「これは、君が英語の時間に宿題をやっていて、没収されたものだろ。」
「違います。」

クラス内に失笑が起こる。

N君が校長の息子でなければ、ここまで注目されないのかも知れない。

「Nは、親の言うことは聞かないんですよ。」
以前校長からそう言われたことがある。

「親の言うことを聞かないで、教師の言うことは聞きません。」
そう反駁したこともある。

「親が校長だと、君を見る目は厳しいよ。いろいろなところで、いろいろなことを見ているよ。良いことをしても当たり前だと思われる。それに、失敗したことは、ものすごく責められる。」
以前N君にそう語ったことがある。

「宿題を出せって言っている校長の息子が、宿題、出さないのですか?」
先輩たちから、こんな風に苦情を言われたこともある。

N君の厳しい生活は、まだまだ続きそうだ。








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