2019年07月04日
歯茎の色で健康チェック 「赤」なら糖質取り過ぎかも
「歯が白いかどうか」を気にしている人は多いだろうと思う。しかし、「歯茎がピンクかどうか」を気にしている人はどれぐらいいるだろうか。今日からはぜひ、「歯茎がピンクかどうか」も併せて気にしていただきたいのだ。
□鏡で自分の歯茎の色を確認してみよう
鏡の前に立って、「いーん」という口の形をしてみよう。自分の歯茎が確認できるはずだが、何色だろうか。赤?ピンク?それとも薄いピンク? いや、紫だという人もいるかもしれない。
何色だと合格なのかということが気になるところだが、合格なのは「ピンク色」もしくは「薄いピンク色」だ。これが健康な歯茎とされている。「赤」はダメなのだろうか。残念ながら赤は不合格だ。歯肉炎という病気の可能性があるのだ。歯肉が炎症を起こして腫れ上がっているので赤くなるのだ。歯ブラシで歯を磨いたときに出血するというのも特徴だ。
そして、この「赤」の状態を超えると、まずいのが「赤紫」だ。紫色が混じり始めると、歯周炎という病気の可能性がある。歯茎だけでなく歯の根元にまで炎症が進んでいるかもしれない病気だ。
□歯茎から体調が分かる?
歯茎から分かるのは歯の健康状態だけではない。東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科の臨床客員教授である塚原宏泰さんは「歯茎の変化から体調を知ることができる」と話す。
口の中には300種類以上もの細菌がすんでいる。体調が良いときには、細菌のバランスが保たれているので歯茎も「ピンク色」だ。ところが、栄養が偏り体調不良に陥ると、口の中の細菌のバランスが崩れてしまう。それが歯茎の色の変化に表れる。「赤」に変わるのだ。歯茎の色の変化に直結するカギを握るのがビタミンとミネラル。この2つが不足すると歯茎の粘膜の状態を正常な状態に保つことができなくなってしまう。
□ダイエットだけじゃない 糖質は歯茎の色にも影響
ビタミンやミネラルが不足するのは何が原因なのだろうか。実は、糖質が分解されるとき、ビタミンBと亜鉛が使われる。糖質を取り過ぎれば、その分、ビタミンBと亜鉛も多く必要になる。ビタミンBと亜鉛の不足に陥るのだ。糖質は太る原因になるだけでなく、歯茎の色にも影響している。
□もし「赤」だと思ったら
歯茎を見てみて、ピンク色ではなく赤だと思ったら、体調が悪いのかもしれないと栄養バランスはどうかと疑ってみていただきたい。ご飯やパン、麺類などの炭水化物を取り過ぎないこと、糖質の入っている飲料水を避けること、そして、ビタミンBが豊富な豚肉やレバーを積極的に食べること、これらをポイントに食生活を改善してみることが大切だ。
歯周病や歯肉炎は、歯磨きがきちんとできていないことなどが原因で起こる。日頃から歯磨きをしている人は「私は大丈夫」と思いがちで、歯茎をチェックすることはほとんどないと思う。しかし、体調不良が隠れていることもあるのだ。歯磨きついでに歯茎チェックをぜひ行っていただきたいと思う。