2014年05月19日
意外に知らない食べ物の名前のまさかの由来
「天ぷらの『ぷら』って何?」「ポン酢のポンってどこからきたの?」などの疑問を抱いたことはありませんか? 身近な食べ物ですが、その由来は意外に知られていません。ここでは、そんな食べ物の由来についてご紹介します。
■ 意外に知らない食べ物の由来
◎ 天ぷら
「天ぷら」は、小麦粉を水や卵で溶いた衣に野菜や魚介類をくぐらせて揚げた料理です。「天ぷら」の由来には諸説あります。ポルトガル語で「調理」を表す「tempero」や、スペインで魚肉の揚げたものを食べる日である「templo」などが日本に入ってきたという説が有力なようです。ちなみに、食材を揚げるという調理方法はポルトガルから伝わったものです。また、「あぶら」がなまって「あぷら」になり、当て字で「天ぷら」になったという説もあります。どの説が正しいのかは、わかっていません。
◎ ポン酢
ポン酢は、柑橘系の果物の絞り汁に酢や醤油などを加えた調味料です。ポン酢の語源にもいくつか説があります。まず、外来語です。オランダ語で「柑橘系の果汁」を表す「pons」からきていて「酢」は当て字である説。ポルトガル語で同じく「柑橘系の果汁」を表す「pom」に「酢」を足した説などがあります。また、作る際に柑橘系の果物であるポンカンを使っていたことから「ポン酢」になったという説もあるようです。
◎ グレープフルーツ
亜熱帯で作られる柑橘系のフルーツです。果肉が白いものや赤いものなどさまざまな種類があります。グレープフルーツ、名前に「グレープ=ブドウ」が入っているのに、あまりブドウとは似ていないですよね? では、なぜ「グレープ」が名前に入っているかというと、グレープフルーツの実がなる時にブドウの木と同じように枝に実が密集するからだとか。意外な理由ですね。
◎ ハヤシライス
薄く切った牛肉をデミグラスソースで煮込んだハッシュドビーフ。これをご飯にかけたのが、ハヤシライスです。ハヤシライスの語源にも諸説あります。まず、「ハッシュドビーフ」の「ハッシュ」がなまって「ハヤシ」になった説。「ハッシュ アンド ライス」がなまって「ハヤシ」になったとする説もあります。また、考案者が「ハヤシ」さんである説。丸善創業者の早矢仕さんや洋食店店長の林さんが考案者であるとされていますが、本当は誰が考案したのかもよく分かっていません。
◎ かまぼこ
おせち料理には欠かせないかまぼこ。お正月以外にもさまざまな場面で日本の食卓に登場しますよね。そもそも、昔は竹に材料を巻きつけるようにして作っていました。だんだんと技術が発展して今のように板の上に乗っている半円状のかまぼこが作られるようになりましたが、それに伴い竹に材料を巻きつけて作るものを「竹輪(ちくわ)」と呼ぶようになりました。では、もともとのかまぼこの語源はなんでしょうか? それは、植物の「ガマ」です。ガマは茎に沿って細長く花が咲くので、かつてのかまぼこにそっくりでした。昔は「ガマ」のことを「カマ」と呼んでいたため、「かまぼこ」の語源となりました。ちなみに「ぼこ」は、「カマの穂の子」から「カマ穂子」となったという説と、ガマの茎が鉾(ほこ・槍のような武器)に似ていることから「カマ鉾」となったという説があります。
◎ フルーツポンチ
「フルーツポンチ」は、カットフルーツをシロップとサイダーを混ぜた液体に浮かべたものです。涼しげで彩りも美しい、爽やかなデザートですよね。フルーツポンチの名付け親は、千疋屋の2代目社長だそうです。「フルーツパンチ」というカクテルと、当時流行していた「ポンチ絵」を掛け合わせて「フルーツポンチ」となりました。ちなみに「フルーツパンチ」は、柑橘系のフルーツジュースとシロップを混ぜたノンアルコールカクテルですが、もともとはインドで作られたカクテル「パンチ」から来ています。「パンチ」はヒンズー語で「5」を表します。「パンチ」は、水・砂糖・酒・レモンジュース・スパイスといった5つの材料からできたカクテルなのです。ですのでフルーツポンチは、「パンチ風のシロップにフルーツを入れたもの」ということになりそうですね。