2011年12月27日
ニーコニッコ動画♪と霊使い達の宿題
先週のやり取りの後、デュエル相手の弟が進学のために家を出てしまった事もあり、小生はしばらく遊戯王から離れていました。
そんなある日、弟からニコニコ動画の事を薦められ、見てみるとなるほど、面白い。しばらくはただ観覧に徹していましたが、そのうち自分でも動画をあげてみたいと思う様になり、その題材にしようと思ったのが霊使い達でした。内容は当時から人気のあったボーカロイドの歌に便乗合わせて霊使い達のイラストを合わせて演じさせるという内容のものでした。所詮素人作りであり、たいして再生数は伸びてませんが、それでもたまに貰えるコメント等に嬉しい思いをさせてもらったりしていました。その内、動画の他に静画がある事を知り、そちらの方にも投稿をするようになりました。その際、ただ下手なイラストを連投するのも芸がないと思い、一つのストーリーを基盤において、それにそったイラストを投稿しました。それが「霊使い達の宿題」でした。
それで、せっかく作ったストーリーでもある事だし、この場をかりてSSにしてみる事にしました。
以下の続くから始まります。お暇と興味などありましたら、どうぞ御覧になってくださいまし。
霊使い達の宿題
―その1・ 発端―
「それでは宿題を出します。」
「「「「・・・・・・・・・。」」」」
週末の開放感にざわめいていた教室が、その一言でピタリと静かになった。
「・・・宿、題・・・ですか?」
教室にいた6人の少年少女達を代表する様に、肩に尻尾の先に小さな炎を揺らす子狐をのせた朱髪の少女が、おずおずと先の言葉を発した女性に向かって尋ねる。
「はい。宿題です。」
問いかけられた女性−精霊術師ドリアードは、長い黄金(こがね)色の髪をサラサラと揺らしながら、もう一度きっぱりとそう言った。
ここは魔法族の里。多くの魔法使い族達が暮らすその里の一角に、小さな専門魔法学校があった。
選択科目には「黒魔導コース」や「白魔導コース」等幾つかあるが、先の会話は、その内の一つ、「霊使いコース」のクラスから聞こえてきていた。
「宿題って、どんなヤツさ・・・?」
朱髪の少女、火霊使いヒータの言葉は、他の五人の言葉でもある。
このクラスの専属講師である精霊術師ドリアードは、その端麗な容姿とは裏腹に、授業内容や出す宿題がえげつない事に定評があった(本人に悪気はないらしいが)。
そして今回も、ドリアードはその顔に女神の笑みを浮かべたままサラリと言い放った。
「ドラゴンです。」
「「「「・・・・・・・・・は?」」」」
「来週の週末までに、自分達と同じ属性のドラゴン族を一匹、しもべにしてつれてきてください。」
サ――――ッ
その言葉に、全員の顔から血の気が引いていく(一部メンバーを除く)。
彼女たちが学ぶ「霊術」とは、術師である自分と同じ属性のモンスターと契約を交わし、しもべとして使役する事から始まる。
よって、しもべとするモンスターを隷属させる術を身に付ける事は必須である。
しかし・・・
「ドラゴン・・・だと・・・?」
「ドラゴンですって・・・?」
「ドラゴン・・・」
数多くあるモンスターの種族の中で、ドラゴン族はその多くが別格である。
人語を解するものもいるが、そんな奴らは大概レベルが高く、彼女達の手に負える存在ではない。必然的に、レベルの低い中位〜下位種をターゲットにする事になるが、それらになると今度は攻撃力の高さに加えて凶暴性が強く、猛獣を相手にするのと変わりない場合が多い。
恐らくは、命がけの実習になるだろう。
あからさまにゲンナリとしている(一部除く)教え子達に気付いているのかいないのか、ドリアードは満面の笑みでこう言った。
「おk?」
「「「「「「・・・・・・・おk・・・。」」」」」」
ドラゴンは恐ろしいが、怒ったドリアードはもっと恐ろしい。
彼女達に、選択の余地はないのであった・・・。
続く
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posted by 土斑猫(まだらねこ) at 12:10| 霊使い達の宿題シリーズ(霊使い・完結)