火曜日、「霊使い達の宿題《採点編》」の日です。
さぁ、今回は誰だ!?(↓でもろバレですがwww)
ではコメントレス。
ところで、あれ見ましたかアレ。ニコニコ動画で遊戯王の手書きMADが霊使いで動いてるんです!スマイルチャージが動画で貴重な霊使いなんです!いやー、ホントもうすごいですよね。
フッフッフッ・・・。甘いよ明智君。小生はすでにマイリス済みだ!!
つーか、ホント凄いですよね、あれ・・・。
絵の上手さもさることながら、あの滑らかな動き。一体原画何枚描いたんだろう・・・。
その画力と根気、一割でいいから分けて欲しいと思う今日この頃・・・。
しかしねー、あーゆーの見ると、あれですわ。自分の上げたもののレベルの低さがひしひしと・・・orz
ああ、何か穴があったら入りたい・・・(泣)
遊戯王カード 【 憑依装着−アウス 】 EE4-JP086-N 《エキスパートエディションVol.4》 新品価格 |
―4―
「では、次はアウスさん、お願いします。」
そんなドリアードの声を背に受けながら、ヒータがトボトボと戻ってくる。
「うぅ・・・散々だぁ・・・。」
「ヒータちゃん、ドンマイ!!」
「このつぎがんばればいーのです。」
「・・・世の中、そんなもんだよ・・・。」
見ている方が切なくなるほど落ち込んでいるヒータに、皆が口々にフォローの言葉をかける。
しかし、そんな声も耳に入らないのか、ヒータはショボくれたまま。
とー
「お疲れ様。おかげで、非常に愉快極まりないものが見れたよ。」
そんな言葉をかけたのは、言うまでもなし。アウスである。
そのあまりの言い様に、ギョッとしたのはライナ。
「・・・ちょ・・・そ、それはようしゃない、さすがアウスちゃん、ようしゃないです・・・(汗)」
関係ない第三者すら呂律が回らなくなるほど焦る、その言い様。当事者であるヒータの癇に障らない訳がない。
「愉快なって、アウスてめえ、オレは見せもんじゃねーぞ!!」
痛い所を刺激され、猛烈に食ってかかる。しかし、当のアウスは涼しい顔でクスクス笑う。
「いやいや、ご謙遜を。なかなかに笑えたよ。」
「この・・・」
「ちょー!!ちょっと、ちょっとですー!!」
今にも殴りかかりそうな勢いでアウスに詰め寄るヒータに、慌てて止めに入ろうとするライナ。と、そんな彼女の肩を誰かが掴む。
振り返ると、そこには自分の肩を掴むウィンと気怠そうに腰を下ろしているダルクの姿。
「ウィンちゃん、なにゆえとめるですか!?っていうか、ダルク、なにへいわそうにだべってやがるですか!?たったひとりのおとこでが、ここでやくだたなくてどうするですか!?やくだつべきときにやくだたないおとこなんて、いてもいなくてもおんなじなのです!!ゲール・ドグラさんとこいって、すこしはよのなかへのほうしについてごせっきょうたまわってくるといいのですー!!」
「・・・男女差別だろ、それ・・・。って言うか、聞いたら怒るぞ・・・。ゲール・ドグラが・・・。」
そう呟きながら、ダルクはポリポリと頭をかく。「かったるい」というのを絵で描いた様な態度である。 その横で、ウィンが微笑みながらポンポンとライナの肩を叩く。
「大丈夫だよ。」
「はい!?どういうことですかー!?」
ライナ、訳が分からない。
「だいじょうぶって、あれをだいじょうぶっていうなら、ラヴァルとジェムナイトのみなさんなんか、ぜっさんゆうこうへいわじょうやくていけつちゅうなのですー!!あ、ひょっとしてぶしのなさけってやつですかー!?いけませんよー!!そのはてにあるのは、おかみによるおいえとりつぶしとかたきうちのうちいりのむげんるーぷなのですー!?」
「・・・お前、何年何日、あいつらと一緒にいるんだよ・・・?」
テンパるライナに向かって、ダルクがめんどくさそうにそうに言う。
「"あいつ"のやり様は、とっくに分かってるだろ?」
また気怠そうに頭をポリポリかきながら、ダルクは件の"あいつ"を指差した。
その指の差した先―ヒータとアウスは正に一瞬即発の態にあった。
「てめぇの言い様にゃあ、常々辛抱してきたけどなぁ!!今度という今度は・・・!!」
自分の内に溜まっていた鬱憤を吐き散らす様にそう言って、ヒータはアウスの胸ぐらを掴む。しかし、 それでもアウスの表情は微塵も揺るがない。
「おや、殴るのかい?別に良いけど。それじゃあやっぱり、今回のが君の限界って事かな?」
「な、なにぃ!?」
「『その通り。だから余計に腹が立ち』ってね。自分にこれ以上の自信がないから、理屈抜きの腕力に打って出る。違うかい?」
「こ、この・・・!!」
「もし違うって言うなら、それをボクに示してごらん。そしたら、謝罪でも土下座でもしてあげるよ。」
そういって、アウスはまた、クスクスと笑う。
次の瞬間、ヒータが憤怒の表情で拳を振りしめた。
「―――っ!!」
思わず目をつぶるライナ。
しかしー
ヒータはその拳をアウスに叩きつける事はなく、代わりに掴んでいた胸ぐらを突き飛ばす様に離した。
アウスはわざとらしく、「おっとっと」などとバランスをとる振りをする。
「上等だよ!!」
そんなアウスに向かって、ヒータは怒鳴る。
「じゃあ、見てやがれ!!この次は、これでもかってくらいスゲー首尾上げて、その澄ました面地面に擦りつかせてやっからな!!」
その言葉を聞いたアウスは、
「そうかい。じゃ、せいぜい楽しみにしてるよ。」
そう言ってパンパンとローブの埃をはらうと、余裕の態でクルリと踵を返した。
「おぅ!!今の内にせいぜい笑っていやがれ!!この眼鏡小悪魔!!」
じたんだを踏んで喚き散らすヒータを他所に、アウスはスタスタとドリアードの元に向かう。
「あれ?はれ?」
「ほら、見ろ。」
ポカンとするライナに、ダルクはさもありなんといった顔をする。
その前で、アウスの後姿に向かってギャアギャアと悪態をつき続けるヒータ。その様子は、すっかりいつもの調子に戻っている。
そんな二人を眺めながら、ウィンはただニコニコと微笑んでいた。
「 お待たせしました。すいません。」
あえて事態を傍観していたドリアードは、 自分の目の前まできたアウスに向かって、溜息混じりに言った。
「全く、相変わらずですね。貴女らしいと言えばその通りですが、もう少し他に"やり方"と言うものがあるでしょうに。」
「さて、何の事ですか?」
あくまで 澄ました様子のアウスに、ドリアードは苦笑する。
「まぁ、良いでしょう。では、お願いします。」
「はい。」
そう答えると、アウスは手にした杖で地面を軽く突く。
「おいで。」
途端―
ドバァアアアアンッ
地面が爆発する様に弾ける。
もうもうと立ち込める土煙。
「ゲホッゲホッケホ・・・」
「うみゃあぁああー、めが、めがぁあああー・・・です。」
「馬鹿野郎ー、もう少し大人しく出来ねぇのかよ!?」
「・・・服が土だらけ・・・。・・・洗ったばかりなのに・・・。」
「ああ、すまないね。"彼"、ちょっと不器用だから。」
皆の非難を軽く受け流すアウス。
ブゥフウルルルル・・・
そんな彼女の言葉に、低い唸り声が重なる。
ズシリッ
重い足音を響かせながら、土煙の中から現れたものに、場にいる皆の視線が集中した。
「えぇ!?ウソ、あれって・・・!?」
「な、なんとぉー!?なのです。」
「マジかよ・・・!?」
「・・・へぇ、こりゃ驚いた・・・。」
口々に飛び出る驚嘆の声。
「『地を這うドラゴン』・・・ですか?」
さしものドリアードも、驚きを隠せない。
「どうですか?先生。」
何でもないと言った顔で言うアウス。
「攻撃力は基準の1500越え。レベルは、憑依装着の認定値を越えるレベル5。種族は純然たるドラゴン族。そして・・・」
アウスがそっと足を出すと、地を這うドラゴンは頭を垂れその靴を舐めた。
その光景に、皆は驚き半分、呆れ半分の視線を注ぐ。
「使役(しつけ)もこの通り。さて、何か突っ込みは、ありますか?」
「そ、そうですねぇ・・・?え、えーと・・・」
ドリアードはしばし考えると、ポンと手を打った。
「そ、そうそう。この子は確か絶滅危惧種で・・・」
「捕獲許可証ならここに。」
ドリアードの言葉を先どる様に、アウスがそれをペラリと見せる。
「使役許可証もありますよ。ほら。」
「あぅ・・・」
すっかり言葉につまるドリアード。
その様子を見たアウスはクスリと笑い、つ、と手を差し出した。
「それじゃあ、評価、お願いします。」
「え・・・あ、はいはい。」
ドリアードは慌てて、手にした表に点数を書き込む。
「はい、大変良く出来ました。」
手渡された紙には、大きな花まると100点の文字。
アウスは一礼してそれを受け取ると、別にそこに書き込まれた点数を気にするでもなく、ステステと皆の元へと戻って行った。
その後ろ姿を見送りながら、ドリアードはボソリと呟く。
「出来すぎるのも考えものですねぇ・・・。言う事なくて、ツマンネ・・・。」
その呟きを聞いてか聞かずか、アウスはチロリと下を出した。
続く
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