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2023年03月01日

『限度額適用認定証』を活用すれば医療保険は節約できます

高額療養費制度の利便性を向上させてくれる『限定額適用認定証』

 人は必ずと言っていいほど病院の世話になります。特に私のように還暦を過ぎると、あちらこちらにガタが来てますので体調良好な日は数える程度です。と言いますか、上手く体調の変化と付き合っているという表現が妥当かもしれません。

 それでも、今のところ、おかげさまで入院するほどの病気にはなっていないのがありがたいですが、こればっかりはいつどうなるかなんてわかりません。
 そのいつかがわからないためを想定して、がん保険や医療保険に加入している方が多いのではと思います。私も子供がまだ独立する前までは、医療保険やがん保険、死亡保障保険などに入っていましたが、今思うと、「高額療養費制度」『限定額適用認定証」のことをもう少し理解していれば無駄に保険に入らなくても良かったと残念です。

 医療保険は主に、入院した時の治療費の対策を目的とし、死亡保険は万一の時に家族に残すための備えとして入っていました。死亡保険に関しては、その家族の状況や、ご自身の年齢なども考慮してそれぞれ入られていると思いますが、子供が独立してしまえば必要なくなります。
 そして医療保険。入院した時に1日あたり数千円から数万円程度の給付金がもらえることや、手術などの治療費への負担を軽減させるための安心感を得るために入られるケースが多いと思います。がん保険もしかり・・・・。

 しかし、日本にはとても優秀な「高額療養費制度」があります。これはある一定の医療費を超えた分は、助成により払わなくても良いというシステムです。

 年収により、その自己負担額は変わりますが、例えば、年収約370万円までの方であれば、どんなに医療費がかかっても57,600円までしかかかりません。

 例えば医療費が100万円かかったとします。その3割が個人負担なので負担額は30万円です。しかし、高額療養費制度により57,600円までの負担でよく、30万円−57,600円の超過分となる242,400円は後日、返金されます。

 年収が約370万円を超えて約770万円までの方であれば自己負担額は80,100円で30万円−80,100円の超過分となる219,900円が後日、返金されるというシステムです。

 高額療養費制度は誰もが利用できます。私も以前、10日ほど入院した際に利用しましたので助かりました。
 
高額療養費.jpg


例.jpg

 
 ただし、このとても優秀な高額療養費制度の唯一の問題点が、返金されるのが申請してから数か月後ということです。国民健康保険の方なら市区町村や病院、会社勤めの方で社会保険などに入っている方なら、その企業や加盟している団体などで返金までの手続きや期間が変わるようです。場合によっては半年くらいかかるケースもあるようです。

 高額療養費制度は後日返金のスタイルなので、一時的に持ち出す必要があります。医療費100万円の場合で30万円、医療費50万円なら15万円、医療費30万円ならば9万円をまず窓口で支払い、差額分が申請して数か月後に返金される仕組みです。そのため、場合によっては一時的に持ち出し額が高額になるケースがあります。1か月ならともかく、2か月、3か月と入院が長引いたりすると一時的にせよ、持ち出し額がボディブローのごとく効いてきます。

 そこでそれを少しでも軽減できる制度が『限度額適用認定証』です。

 高額療養費制度はご存知の方も多いと思いますが、『限度額適用認定証』は役所の方に聞いたところ、あまり利用している人はいないようでした。役所は住民のメリットになるようなことは積極的には案内してくれませんから・・・。
 
正直、私も知りませんでしたが、たまたまYouTubeで知って、先日、最寄りの市役所に行って発行してもらいました。

認定証.jpg


 この『限定額適用認定証』は国民健康保険の方であれば、管轄の市区町村役所の国民健康保険の窓口に行けば発行してくれます。私は10分くらいですぐに発行してもらえました。国民健康保険は毎年8月1日が年度替りで翌年7月31日までの1年間が有効期限です。『限定額適用認定証』の有効期限も同じで7月31日で期限が切れますが、7月に入ると、新しい保険証が送られてきますので、面倒ですが、役所に行って手続きすれば新しいものを発行してくれます。
 この『限定額適用認定証』は入院予定がなく現状、健康で元気な方でも発行してくれます。保険証と合わせて所持しておけば、いざ、急に入院することになっても、病院の窓口で一緒に出せば、自己負担額以外の支払いはしなくて済みます。つまり、一時的な持ち出しはしなくて済みことになります。

前述の例で言えば、
年収約370万円までの方なら 
『限定額適用認定証』の提示で57,600円のみ支払い、超過分は病院側と行政で調整してくれますので持ち出しの負担が楽です。

年収約370万円を超え770万円までの方では
『限度額適用認定証』の提示で80,100円のみ支払い、超過分は病院側と行政で調整してくれます。

 自己負担額は同じですが、一時的にせよ、持ち出すお金は断然、『限度額適用認定証』を持っておいて、いざ入院するときに提示する方が金銭的心労は段違いに楽です。

 高額療養費制度に、さらに利便性を加えたのが『限度額適用認定証』ですので、これを常備しておけば、入院や医療費への不安対策で入る医療保険はかなり節約できます。私の場合は、個人事業主ですので休業補償や有給などはありませんので、毎月2,000円の県民共済のみ入っていますが、会社員の方の場合、有給や休業補償などもあると思いますので、医療保険に入らなくても良いケースもあるのではと思います。

社会保険に加入されている方の場合は、所属する会社や加入している組合で手続きができると思いますので、相談してみてはいかがでしょうか。

『限定額適用認定証』を発行してもらう場合ですが、保険料の延滞が無いことが条件となりますのでご注意ください。

また、差額ベッドや入院時の食費、消耗品などは対象外ですが、これらは健康であっても使うお金ですので割り切りが必要ですね。



必要な保険といらない保険
https://fanblogs.jp/tsukasamarunet/archive/177/0

15万円の貯金をすれば医療保険は必要ありません
https://fanblogs.jp/tsukasamarunet/archive/170/0








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恋愛、結婚、離婚、子育て、債務整理、うつ病、男性更年期障害など楽しいことも嬉しいことも、辛いことも悲しいこともたくさんありましたが、シニア世代を迎えて、死ぬ時に「10勝9敗で少しだけ勝ち越せた人生で良かった!」と思えるようにいきたいと感じるよになりました。
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