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2017年01月05日

「凶気の桜」窪塚洋介須藤元気原田芳雄

2002年公開の映画「凶気の桜」は右翼思想を持つ若者が、ありあまる青春のエネルギーを暴力にぶつけて

いく物語である。

渋谷に生まれ育った若者山口進(窪塚洋介)は、今の日本の現状に苛立ちを覚えネオトージョーと名乗る

結社を設立した。そして仲間の小菅(須藤元気)や市川(RIKIYA)とともに不良やちんぴらにいいがかりを

つけては痛めつけて歩いていた。だが純粋な思想的な活動ではなく女を強姦するなどちんぴらと変わらない

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行動もしていたのだ。ある日チーマーに追われた山口は偶然見かけた遠山景子という女子高生(高橋マリ子)

からラクロスのスティックを借りてチーマーを半殺しにする。

景子は無茶苦茶だがどこは筋の通った山口に魅かれていく。

そのころ渋谷を牛耳る右翼暴力団・青修同盟会長の青田(原田芳雄)は、そんな山口に自分の若いときのことを

重ねなにくれとなく面倒を見ていた。

だが山口たちが襲撃したクラブが青田と対立している小西組の縄張りだったことから、山口たちは暴力団との

抗争に巻き込まれていく。

そして仲間の小菅もささいなことから山口と喧嘩になり袂を分かち、消し屋の三郎(江口洋介)の配下になって

しまう。だがこの一連のトラブルには裏があったのである・・・


窪塚洋介がナイフのように尖った右翼青年を演じ、坊主頭と白い戦闘服が良く似合っている。

須藤元気もこの作品が初めてながら好演している。

脇を固める原田芳雄や本田博太郎の演技も作品の質を高めるのに貢献している。

ただ消し屋の江口洋介が主役以上に目立っているのがやや気に入らない点である。

また山口ご用達の渋谷の古本屋がブックオフの進出でつぶれていくシーンが悲しい。

面白いのは山口が体力で負ける小菅をスタンガンで仕留めるシーンである。ケンカで負けた小菅が

言い訳せずに「ケンカに卑怯もくそもない」と潔いのがいい。

窪塚洋介の良さが全面に押し出された映画と言える。



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posted by ハヤテ at 16:35| 青春映画
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