2018年11月19日
イップスとは何か? そのメカニズムの解析と日常に潜むイップスを克服する方法!!
こんにちは、とっちゃんです。
本日は、皆さんにこの名言をお贈りします
ゴルフが難しい所以(ゆえん)は、プレーヤーが静止するボールを前にしてこれをいかに打たなければならないかについて、思考する時間があまりにも多いことに起因する
(アーチー・ホバネシアン)
このアーチー・ホバネシアンは心理学者であり、ユニークなゴルフ心理の研究書"Golf is Mental"を出版しています。
この記事の本来の趣旨については、私達の生き方とゴルフに共通点が多いと感じているためそのような視点から書いたつもりです。
さて、本日の言葉も深くけだし名言です・・
■止まっているボールを打つのは何故難しいのか?
よく、初心者の方やゴルフをよく知らない方にとって「止まっているボールが何故打てないんだ」という言葉を耳にします。
私もそうでした・・
野球やテニスのように同じ球技でも相手があり、相手が投げてくる球をどう打つかとか、相手のサーブをどう返すかを考えて対処する方が難しく感じますね。
では何故止まっているボールを打つことは難しいのでしょうか?
1.実はボールが止まっていることが、ゴルフを難しくしている一因なのです。
人間の持っている動物的本能として、動くものに反応する性質があるためです。
2.ゴルフクラブは、野球のバットやテニスのラケットと違い、握る部分(グリップ)の延長線上にボールを打つポイントがなく、ヘッドの芯がシャフトからズレた場所に位置しているためです。
3.1打ごとに、地面の傾斜、芝の長さ、風の向きが変わる。
ときに木の枝が邪魔になったり、土の上やバンカーの中から打たなければならないこともあるという3つが主な理由です。
つまり、いろんな条件に柔軟に対応していかなければならない点が、静止したボールを打つという特有の難しさを生んでいると言えます。
しかも孤独で、すべてが自己責任です。
■イップスとは何か?
ところで、皆さんは「イップス」という言葉を聞いたことはありませんか?
イップス研究所の調査では(以下要約)
イップスは心の葛藤(意識、無意識)により、
筋肉や神経細胞、脳細胞にまで影響を及ぼす心理的症状です。
典型的な例は、スポーツの集中すべき場面で、いつものプレーができなくなることです。
プレッシャーによる極度の緊張から、筋肉が硬化を起こし、ミスを誘発することもあります。
と報告されています。
簡単に言えば、心理的要因により脳に命令した動きがそのとおり再現できなくなる事です。
スポーツの中では、ゴルフでこの言葉が一番古くから使われてきました。
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■あのジャンボ尾崎やイチローもイップスの経験者
●ジャンボ尾崎の場合
もうかなり前の出来事ですが、当時、破竹の勢いであったジャンボ尾崎がある大会の18番でわずか30-40pのパットを沈めれば、優勝という場面がありました。
しかし彼は、しばらく構えたまま動けなくなりました
そして、仕切りなおして「ふーっ」と一息つきました
グリーンを取り巻くギャラリーからはその仕草に対して笑いとざわめきが起きました。
おそらく、「あんな短いのに、わざわざ仕切り直すか?」「彼特有のパフォーマンスか」と見た人の方が多かったはずです。
試合後のインタビューか後日の雑誌だったと思いますが、実は、しびれて打てなかったと告白しています
●イチローの場合
また、イチローも2016年春のあるテレビ番組で、高校時代に投手から野手に転向した理由としてこう答えています。
「1年生からすれば3年生は神様。先輩たちに投げられなくなり、2年春からイップスになったんです。オリックス入団5年後の1997年まで続きました。」
なかなか興味深い話ですね。
■まとめ・・イップスの正体と人生におけるイップスとは何か?
これについて、ノンフィクション作家のさわみやゆうさんはこう言っています。
「イップスになったのはメンタルが弱いから。もっと練習を」式の考えは絶対にNG。
練習し過ぎが遠因になっているからだ。こういう新しい分野の原因究明は、いかに多くの臨床例を集めるかにかかっている。
私はこの言葉の中に人生におけるイップス対策のヒントを見つけました。
メンタル面の強化としてまず頭に浮かぶのは瞑想をしたり、座禅をしたりしますね。
しかし、その前にもっと大切なイップスに陥らない方法があるのです。
私見ですが、上記の格言も止まっている球を打つ時考えすぎるなと言っています。
更に、さわみやゆうさんはメンタル強化のために練習するのは逆効果だと指摘しています。
ここから導き出される答えは「何事も根を詰めてやりすぎるな」という事ではないでしょうか?
仕事でも家事でも、あるいは子育てでも「考えすぎる事」や「これでもかという徹底主義」は程ほどにすべしであると解釈しました。
実は、ここに日常の中にイップスがはびこる原因があると考えたのです。
ならば私達に必要なものとは一体何でしょうか?
それは「イップスを乗り越える反発力」や「逆境を跳ね返して生き抜く力」を身につける事です。
そのためには、「考え過ぎない力」を養うための自分自身のハードルを作る事。
そして、そのハードルを少しづつ上げていき、乗り越える練習をすることです。
もっとも、ハードルそのものを持っていない人に逆境を乗り越えるノウハウも能力も備わるはずがありません。
皆さんも、日常生活の中で仕事や恋愛や家庭に悩み、そして人間関係など取り巻く環境はストレスに囲まれていませんか?
余り深く考えるな、というのは難しい課題ですが、もう一つの方法として責任を一人で背負い込まないというのも重要です。
本格的なイップスになる前に早い段階で誰かに相談してみましょう
道が開けるか否かは別にしても、何もせずに悩むよりましです!!
ハイ、今日はここまで・・・
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