アフィリエイト広告を利用しています
ファン
検索
<< 2017年04月 >>
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30            
最新記事
写真ギャラリー
最新コメント
夢見る人 by トバ (04/30)
夢見る人 by よし (04/30)
夢見る人 by トバ (04/29)
夢見る人 by ちゃちゃ丸 (04/29)
太陽になる時が来たんだ by トバ (04/26)
タグクラウド
カテゴリーアーカイブ
プロフィール
toba2016さんの画像
toba2016
安全地帯・玉置浩二の音楽を語るブログ、管理人のトバです。安全地帯・玉置浩二の音楽こそが至高!と信じ続けて四十年くらい経ちました。よくそんなに信じられるものだと、自分でも驚きです。
プロフィール

2017年04月16日

パーティー

安全地帯5 [ 安全地帯 ]

価格:2,511円
(2021/4/17 17:16時点)
感想(2件)




安全地帯V Friend』三曲目、「パーティー」です。

最初に、受信状態の悪いラジオみたいなローファイサウンドで、「ふたりで踊ろう」が流れるんですが、これは演出です。当時は、不良品じゃないのか?と思われた方もいたそうです。そりゃ、ねえ、歌詞カードに「これは演出であって不良品ではありませんのでご安心ください」とか書かれていたら、興ざめです。聴いてりゃわかるんですから、余計なことは一切書かないのが当然です。

これは「ふたりで踊ろう」が流れている会場で、あるいはそれを受信しているラジオ(実況中継?)が流れている部屋で、壁の花になっている不慣れな感じの女の子に注目した、という話です。

パーティーの様子が実況中継されているって、どんな状況でしょう。ミニFMとかですかね。あんまりラジオにこだわらないで、パーティー会場そのもので、どこか一歩引いちゃって積極的に参加できない様子を表現していると考えるほうが自然かもしれません。実際、次の曲で、男に手を引かれて少女が一気に「はじける」様子が表現されているわけですから。

可愛らしい、モジモジした壁の花の女の子、それに目をつけ「誰よりもきれい」と元気づけてダンスに誘う男、なんてシチュエーションは、さすがに80年代の好景気のさなかでも、そうそう見られるものではなかったことでしょう。70年代の少女マンガとかで描かれた社交界じゃないんですから。ここに松井さんのおそろしさがあります。70年代の少女漫画で育った女の子たちが、ありもしないパーティーデビューを飾るような年頃になった80年代中盤に、こういう物語をよりによって玉置さんに唄わせるのです。うっかりこんな世界が日本のどこかにはあるんじゃないかと思っちゃうじゃないですか!そして80年代後半に東京圏の大学へ進学し、ダンパコンパに明け暮れるという……おお!まさに!(笑)。

冗談は置いとくとしても、松井さんの世界構築力、玉置さんの表現力にしっかり酔える曲です。アレンジは、エレクトリックピアノ、サックス、シンセサイザーと……田中さんもバス・ドラの16ビートだけは参加したのでしょうか?ちょっと疑わしいですね。ともかく、かなりシンプルなもので、バンド編成を必要としない曲です。これは、案外サポートメンバーだけで録音したのではないでしょうか。安全地帯のメンバーが録音する必然性がちょっと見当たりません。ライブ盤でも、SEで「ふたりで踊ろう」の導入として使われているだけですしね。

これは、玉置さんが作り上げた音楽を余すことなく収録するために(とはいえ、このとき用意されたデモ音源は100を超えていると読んだ記憶がありますから、厳密には「余すことなく」とは言えないんですけども)、松井さんが世界を作り、メンバー以外のミュージシャンで録音したと、わたくしは考えております。

というのは、レコーディングに臨むためには、キッチリ個人練習をしなければならないでしょうから、安全地帯のメンバーだけで仕上げることのできる曲数というのは、おのずと限りがあると考えられるからです。この、全36曲という数は、おそらく多忙を極めるメンバーにとっては、仕上げる限界を超えているでしょう。しかも、玉置さんによれば「一日三曲録ったりしてた」(『幸せになるために生まれてきたんだから』より)そうですから、想像を絶するペースです。おそらくバンドアンサンブルを明確に要求する曲以外は、サポートメンバーでどんどん録音していったものと思われます。この「パーティー」も、そんな曲の一つだと考えられます。

しかし……このかわいらしさは、どうでしょう!玉置さんのこの声!やや無機質なエレクトリック・ピアノが奏でる高音のリフ!小さな靴で逡巡するような、細かく刻まれたバス・ドラ!そして、最後に流れる、不穏なストリングス、キーのCで終わらず不協和音的なGから、一気にAの「ふたりで踊ろう」に流れるという終わり方!これは、破壊力抜群です。見事に高校出たての、不慣れな女の子です。おお、現代なら未成年に「ワイングラス」はヤバいとか言われちゃいますね(笑)。それにしても、表現されている年ごろは同じくらいでしょうに、太田裕美の「赤いハイヒール」みたいな悲壮感がないところが、80年代の明るさなのでしょう。

安全地帯5 [ 安全地帯 ]

価格:2,511円
(2021/4/17 17:16時点)
感想(2件)