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2020年09月26日

数詞続き(九月廿三日)



 今回は100以上の数字についてである。一部繰り返しにはなるが、100から900まで100の倍数をいかに並べておく。

100 sto
200 dvě stě
300 tři sta
400 čtyři sta
500 pět set
600 šest set
700 sedm set
800 osm set
900 devět set


 後に名詞が来る場合には、1格、2格、4格で複数2格を取って、全体としては中性名詞の単数として扱われるのは、数字としては5以上になるので、当然のことである。名詞が省略されている場合は、「sto」は数詞とは言いながら、中性名詞のようにも見えるので、200、300、400は複数扱いしたくなるのが困りものである。

 面白いのは、1000は出来ないのだが、1100から1900までは、100を規準に数えられることである。特に年号を言うときによく使われるのだが、普通の数字を詠むときに使ってもかまわない。念のために掲示しておく。

1100 jedenáct set
1200 dvanáct set
1300 třináct set
1400 čtrnáct set
1500 patnáct set
1600 šestnáct set
1700 sedmnáct set
1800 osmnáct set
1900 devatenáct set

 10の位、1の位に数字があるときは、100の位までを読んだ後で、1から99の数字を読んでやればいい。だから、ビロード革命の起こった年は、1989、つまり「devatenáct set osmdesát devět」となる。1の位が、1から4の場合に起こりうる問題は、二桁の数字の場合と同じ。格変化をさせる場合には、細かい数字は使わず大体の数で満足しておいたほうが精神衛生上ははるかにいい。

 もちろん、1989は、「tisíc devět set osmdesát devět」と読んでもいい。というわけで次は、1000の倍数である。日本語と違って万ではなく、千が大きな数を表示するときに基本になる。つまり999+1000まで行けるので、全部ではなく要所だけ抑える。

1000 tisíc
2000 dva tisíce
3000 tři tisíce
4000 čtyři tisíce
5000 pět tisíc
10000 deset tisíc
11000 jedenáct tisíc
99000 devadesát devět tisíc
100000 sto tisíc
999000 devět set devadesát devět tisíc

 ここまでくると、100万ぐらいといったほうが楽なのだけどね。格変化させると、特に100の位以下にも数字が入っている場合には、やめてくれと言いたくなる。普通の1の位だけでなく、1000の前に来る数字も、1の位が1から4の場合にややこしいことになるのは、想像がつくだろう。数字を1と、2〜4、5以上の三つのカテゴリーに分けて、扱いを変えるというのは、とにかく厄介な問題で数字を使う場合にはどこまでもついて回るのである。

 100万を意味する「milion」男性名詞不活動体と全く同じ格変化をするので、1から5までは以下のようになる。

100万 milion
200万 dva miliony
300万 tři miliony
400万 čtyři miliony
500万 pět milionů
9億9900万 devět set devadesát devět milionů

 これも999+百万まで行って、次は10億、つまり「miliarda」になり、女性名詞と同じ格変化をする。注意すべきは「milion」までは、1の場合には、省略するのが普通だが、10億の場合は「jedna miliarda」と、「1」を付けることである。
 日本人として気を付けなければいけないのは、数の切り方が、日本は4つずつ切るのに対して、チェコ語は3つずつ切ることで、数が大きくなるにつれて差が大きくなり、頭の中だけでは換算できなくなってしまう。紙に書くのが一番確実なのだが、書けないばあいには、仕方がないのでたくさんと言ってごまかすことになる。

 数字に関して、最後に指摘しておかなければならないのは、10、100、1000を名詞化した「desítka」「stovka」「tisícovka」も時に数詞的に使われることだ。特に数十、数百などのように、数がはっきりしない場合に、単に複数にして「desítky」「stovky」「tisícovky」や、「několik」をつけて、「několik desítek」「několik stovek」「několik tisícovek」という表現を使うことが多い。後に名詞が来る場合には、1格では複数二格を取る。


数十(何十か) desítky/několik desítek
数百 stovky/několik stovek/několik set
数千 tisícovky/několik tisícovek/několik tisíc
数万 desítky tisíc/několik desítek tisíc


 もちろん、「desítka」は、10度のビールを指す場合のほうが多いのだけどね。他にも書き落としたこともあるかもしれないが、思い出したらまた書くことにする。ということで、次は数詞関係の記事のまとめで手を抜くことにしよう。
2020年9月24日17時30分












タグ:数詞
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チェコとスロヴァキアを知るための56章第2版 [ 薩摩秀登 ]



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