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2018年01月18日

センザツェ(正月十五日)



 どうしてチェコテレビが放送してくれないのだろうと恨み言を言いたくなるのが、クロアチアで開催されている男子ハンドボールのヨーロッパ選手権である。十二月の女子の世界選手権は放送してくれたのだから、期待していたのだけど……。

 昨年の夏に、長年チェコのハンドボールの屋台骨を支えてきたイーハが、代表のみならず選手としてのキャリアを終わらせ、このヨーロッパ選手権に出場する可能性が消えた。10月か11月にはチェコハンドボール協会で内紛が起こり、会長が辞任するとともに、代表チームのマネージャーを勤めていたノツァルも代表から身を引いた。そして、12月にはイーハなきチェコ代表の攻撃の中心、得点源ではなく司令塔として攻撃を指揮するはずだったババークが、ドイツリーグの試合で怪我をして出場が絶望的になった。
 男子代表を巡る状況はあまりいいものではなく、あまり期待はできそうにないという印象を持っていたので、いつもなら始まる前から注目しているところを、今回はいつ始まるかの確認もしておらず始まってから気づくというていたらくだった。しかも、初戦のスペイン戦がまれに見る大惨敗に終わったから、やはり今回のチェコ代表は勝てそうもないと悲観的になってしまった。

 スペインとの試合も、前半はまだましだったのだ。EHFのネット上の中継で、チェコ国内からは視聴できないことに気づいて、賭けの会社がやっている得点経過だけは確認できるページを開いたら、前半の10分過ぎぐらいだったと思うけれども、5点差で負けていた。そこからずるずる点差を開かれることなく、踏みとどまって前半終了時は、9−16と7点差で留めたのだ。
 前半でこれだけ点差が開いたら、後半スペインもペースを落とすだろうし、チェコは後半に追い上げることが多いから(希望的観測だけど)、点差はつまるだろうと考えていたのだが、後半に入ると点差は開く一方で、最終的には、15−32という17点差の大敗を喫してしまった。何よりも問題だったのは、後半30分で7点しか取れないという攻撃力で、実際のプレーを見たわけではないので、この時点では、ババークの穴を埋めるような選手は出てこなかったのだろうと考えていた。

 後で確認したら、久々の2m級のセンタープレーヤー、若手のカシュパーレクが、大きな大会の最初の試合だというのに臆することなくプレーして、チーム全体の三分の一、つまり五得点をあげたのが唯一の救いになっていた。去年から代表に呼ばれるようになったばかりだというのに頼もしい限りである。今後はイーハの後継者を目指してほしい。2m級のセンターとしては、もう一人カサルも今大会に出場しているのだが、若くして国外に出た弊害か、期待に応えるような成績は残せていないのである。この試合も無得点じゃなかったかな。

 そして今日の二試合目、デンマークとの試合を迎えるわけだが、デンマークは一昨年のリオ・オリンピックで優勝したチームである。スペインに大敗したチームが勝つことは期待できそうになく、二試合連続の大敗だけはしてくれるなというのが大方の希望だったはずである。望みがあるとすれば、デンマークなどの北欧チームの端正なハンドボールは、チェコチームのハンドボールとかみ合いやすいことで、スペインとは相性が悪かったと考えれば、デンマーク相手なら試合終盤まで勝利の可能性を感じさてくれるのではないかと密かに期待していた。勝ってほしいととは思っていたけれども、それが可能だとは思えなかった。
 前半は最大で3点さをつけられたけれども、何とか食らいつき一時は逆転に成功する。ゴールキーパーのマルティン・ガリアが、スーパーがつくようなセーブを連発し始めていたようだ。ただ、点差を開くことができずに再度逆転され、15−16の一点差負けで前半が終わった。スペイン戦とは段違いの大健闘である。

 後半に入ってもリードされる展開が続き、再び3点差まで開かれるのだけど、この日のガリアは神がかっていて、速攻からの一対一もとめ、ペナルティもとめ、守備陣とともにデンマークの攻撃を押さえ込むことに成功する。終盤、残り5分ぐらいでチェコが逆転に成功すると、再度の逆転は許さず、最後は二人退場という状態だったのに、ガリアがほぼフリーのシュートをとめて、28−27で勝ってしまった。デンマークの得点を後半は11点に押さえ込んだのだから守備の勝利だと言っていいだろう。
 この試合でガリアは合わせて17本のシュートをセーブし、そのうちの11本の様子が、EHFのネット中継のページで公開されているこの試合のベスト・アクションというビデオに紹介されている。チェコ代表がデンマークのような格上の強豪に勝つためには、キーパーの大活躍が欠かせないのだ。

 この試合でもカシュパーレクが5得点と活躍したのが、将来に向けての楽しみである。攻撃ではズドラーハラ、守備ではホラークという両ベテランが大活躍だったようだし、今のチェコチームは若手から大ベテランまで一つのチームとしてまとまって戦えているのが勝因なんだという選手たちの言葉には説得力がある。イーハの引退後、世界的なスター選手はいないくなり、ドイツあたりのビッグクラブの選手もいない。チェコリーグの若手までいるというチーム構成で、世界的な選手が何人もいるデンマークと互角の試合を展開し、最後に図ってしまうのだから脱帽するしかない。

 フィリップとクベシュが選手を引退してすぐの時期に代表の監督に就任したことを、監督経験のない人間にまかれるなんてと批判する声があちこちから上がっていたけれども、今いる選手たちで、しかもババークを欠いて、これだけのチームを作り上げる手腕を見せられたら、批判できる人はいるまい。将来は指導者の道を歩み始めたらしいイーハにもこのチームに加わって、カシュパーレクをイーハ自身のような強靭なセンタープレーヤーとして育て上げてほしいところである。

 明後日のハンガリー戦の結果次第では、グループステージで敗退という可能性もないわけではないのだが、デンマークに勝ったこのチームなら負けることはないだろうと信じて、得点経過を真面目に追いかけて一喜一憂しようと思う。もし負けてしまったら、EHFでチェコとデンマークの試合の試合を見て感動に浸ることにする。

2018年1月16日10時。


 勝った、勝った、今日も勝った。1月17日追記。





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チェコとスロヴァキアを知るための56章第2版 [ 薩摩秀登 ]



マサリクとチェコの精神 [ 石川達夫 ]





















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