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2018年07月24日

サマースクール開会式〈LŠSS2018〉(七月廿二日)



 日曜日は土曜日に続いて参加者の登録とクラス分けてストが行なわれ、夕方、7時を夕方というかどうかは微妙だけど、空はまだ明るいから、夕方の7時から公式の開所式というか、開校式というかが行なわれる。入学式という言い方もありかな。会場はコンビクトの一階の中庭に天井をつけたようなスペース。昨日覗いたら移動式の舞台と椅子が設置されていた。この状態では、立食パーティー式らしいイベントは行なえないと思ったのだけど、あれから撤収なんかしたのだろうか。週末だからなあ。別の場所でやるのかもしれない。
 その開所式はやはりパスすることにした。昨日オロモウツ在住の日本人の集まりがあって、ちょっと飲みすぎたのか眠くてたまらない。ここで昼寝をしてしまうと夜眠れなくなるので頑張って起きているしかない。この状態でさらに夕方から酒を入れてしまったら、明日は勉強どころじゃなくなる。開所式に出ても飲まなきゃろかろうとは言うなかれ。出された酒には少なくとも口をつけるのが礼儀だし、口をつけたら飲み干してしまうものである。

 ということで体調を整えるために、今日はお休みの日ということにして、昨日もらってきたプログラムを確認することにする。カラー印刷の小冊子なんて昔はなかったなあ。授業は8時45分から13時までで、途中で30分の休憩があるというのも、午後からは講義なんかの選択プログラムがあるというのも昔と同じ。2000年代初頭には行なわれていなかったロシア語とポーランド語の希望者向けの授業がこれも午後から組まれている。黒田師が90年代の後半に参加したときには、ウクライナ語の公衆が行なわれたというから、担当できる先生がいるかどうかで、開講するかどうかが決まっているのかもしれない。
 それぞれの日の講義やワークショップについては、その日に書くことにして、ここでは週末の遠足の予定について書いておく。おそらく参加しないから、週末に書くことはなかろう。一週目と三週目は土曜日だけ、二週目は土日とも遠足が行なわれることになっている。二週目が二日とも出かけることになっているのは、かつて金曜日の夕方から二泊の日程でプラハに出かけていた名残だろうか。

 最初の週末の土曜日、7月28日にはモラビアの世界遺産の一つ、レドニツェとにバルティツェ出かける予定になっている。まずレドニツェで城館を見学、あれこれ見所が点在する庭園を各自見学した後、奥のミナレットのところに集合。このミナレットは昇ったことがあるはずだけど、一緒に行った友人が高所恐怖症だったため、一番上までは行かなかったかもしれない。
 その後、船に乗る。このあたりは近くを流れるドナウ川の支流ディエ川がいくつにも分かれて流れていて、その一つが庭園内を流れているから、行きは池の中の小島を渡ってミナレットのところまで行き、帰りは船で戻ってくるという趣向のようだ。この船には乗ったことがない。以前15年以上前に行ったときには運行していたのかな。
 最後にバルティツェに移って城館のワイン蔵でモラビアワインの試飲会をするようだ。城館の見学があるかどうかはプログラムには書かれていない。一日に二つも城館を見学すると時間が足りなくなるかなあ。最低でも60分から90分の見学コースになるし、サマースクールの参加者は多いからいくつかのグループに分かれることになるだろうし。ワイン蔵と城館で半々に分かれて交代するという可能性もあるのか。

 二回目の土曜日はオロモウツ地方の北のはずれイェセニーキの山に出かける。入り口といわれるシュンペルクには寄らないで、最初に行くのは大きな城館が残っているベルケー・ロシニ。城館ではなく手漉きの紙の博物館に行くようだ。この地方では日本の紙漉きの技術を導入して手漉きの紙の生産をしているという話を聞いたことがある。紙漉きの体験もできるんだったかな。
 その後、イェセニーキの山中を温泉地カルロバ・ストゥダーンカまで分け入り、そこからビーラー・オパバ川をさかのぼってモラビア最高峰のプラデット山頂を目指す。1491メートルだから、ボヘミア最高峰のスニェシュカよりは100メートルほど低いのか。希望者のみのようだから山登りはしたくないと言う人は、カルロバ・ストゥダーンカを散策することになるのかな。

 日曜日のお出かけ先はクロムニェジーシュ。ミロシュ・フォルマンが映画「アマデウス」の撮影に使った大司教の離宮として使われた城館や、城下庭園なんかに行くのだろう。造幣所とか大司教のワイン醸造所なんかもあったかな。このあたりで一つの町で一日過ごすとなるとやはりクロムニェジーシュが一番である。

 三週目の土曜日は、トバルーシュキの産地として有名なロシュティツェと、ボウゾフ城、それにヤボジチコの鍾乳洞という三箇所が目的地になっている。第二次世界大戦で焼き討ちにあった村の記念碑に出かけるかどうかはわからない。ボウゾフはオロモウツに来て時間があるなら必見の場所で、日系企業の方も、日本から出張で来た方を、たまたま半日時間が空いたので連れて行ったらものすごく喜ばれたと言っていた。内装が何とか様式だとか、何年に建てられたとか、そんなことが理解できても、ボウゾフのお城を目にした瞬間の感激が大きくなるわけではない。説明なんか要らないすごさというものも存在するのである。

 週末の遠足で出かける予定の場所は、どこもここも個人で公共の交通機関を使うとちょっと行きにくいところなので、こうしてバスを仕立てて出かけるのはいいことである。時間に余裕があれば、自力でつたないチェコ語を駆使してバスや電車を乗り継いで行くというのも旅の醍醐味ではあるのだけど、週末は平日以上にバスの便が減ることを考えると、サマースクールに来ている人が自力で行くのは難しいし。
2018年7月23日17時57分。








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