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2016年02月17日

チェコサッカーの黄昏一 スポンサー撤退(二月十四日)



 チェコでは、日本とは違ってスポーツへの賭けが禁止されておらず、いくつもの会社が、サービスを提供している。スポルトカという日本のナンバーズのような宝くじの販売も行っている、一番伝統のあるサスカは、株主にチェコ体育協会やチェコオリンピック委員会などスポーツ関係の団体が、ずらずら並んでいる。これは共産主義の時代から続く、スポーツへの賭けで儲けたお金はスポーツ界に還元するという考えを象徴しているらしい。
 他の賭けの運営会社だけでなく、街中にあるスロットマシーンなどの博打の要素のあるゲーム機からの収益の一部も、スポーツに還元されることが決められている。そのため、かどうかは確信はないが、賭けの運営会社がスポーツのスポンサーになっている例は、枚挙に暇がない。
 例えば、アイスホッケーの一部リーグは、ティップ・スポルト・エクストラ・リーガという名称で、メインスポーンサーを務めるのはティップ・スポルトという賭けの会社でである。ホッケーだけでなく、サッカーリーグが真冬に中断している間に、強化試合の一環として、一部、二部の十数チームを集めて行われる大会のスポンサーもしているはずだ。言ってみれば、賭けの胴元が、賭けの対象となるリーグのメインスポンサーとなっているわけで、これでいいのかと言いたくなるのだが、いいらしい。

 チェコのサッカーの一部リーグのメインスポンサーは、長きにわたってピルスナー・ウルクエル社のガンブリヌスというビールが務めてきた。それが2014−2015のシーズンから、その地位を譲ってスポンサーとしては残ったが、ガンブリヌスリーガと呼ばれてきた一部リーグは、シノットリーガと名称を変えてしまった。
 このスポンサーの交代に関してはあれこれ取りざたされているが、数年前から世界のあちこちでサッカー選手が摘発されている八百長疑惑が影響を与えているのは間違いないだろう。ロシアや中東、中国などのマフィア的存在が、資金稼ぎのために特定の試合の結果を操作するために、選手を買収、脅迫していたと言われる一連の事件である。
 ショックなことに、スロバキアリーグでの試合に関して、かつてリベレツの中心選手だったホドゥールが涙ながらに八百長への関与をあからさまに語っていたし、チェコリーグでも、当時テプリツェの期待の若手と言われて久しいエゴン・ブーフが、八百長を持ちかけられたことを自分から警察に通報していた事実が明らかになって話題を呼んだ。この件ではテプリツェ所属で一部リーグの試合に出ていた選手も警察の捜査、事情聴取を受けており、チェコサッカー界の暗部が明らかになると期待したのだが、結局八百長がある程度証明されて立件されたのは下部リーグでの試合にとどまり、告訴されたのも当時二部や、三部でプレーしていた選手達ばかりだった。注目度も掛け金も少ない下部リーグの試合の方が八百長をやらせるうまみがあるということだろうか。

 そして、ガンブリヌスに代わってメインスポンサーの座についたのが、父と息子とで操業したところから、シン(息子)とオテツ(父)を結びつけて名づけたのだというシノットという賭けの会社だった。サッカーとのかかわりでは、もともとは、一部リーグに、ウヘルスケー・フラディシュテを本拠地とするシノットというチームを所有していた会社である。しかし、十年ほど前に警察が携帯電話を盗聴するなどして捜査していた審判買収事件への関与を疑われたため、即座にチームを手放した。同時に、チームもシノットという会社も買収に関与したことはなく、あるチームの陰謀だという声明を発表して噂の沈静化に努めていた。
 チームは勝ち点の剥奪は受けたものの何とが残留を果たし、翌年からはスロバーツコという名前で活動を継続することになり現在でも一部リーグで活動を続けている。スロバーツコというのは、南モラビアの伝統的な民俗の色濃く残っている地域の名称で、最近、サッカーだけでなく、ほかのスポーツでもチーム名に町の名前ではなく地域名を入れるのが見受けられるようになったが、その先例となったのがスロバーツコなのである。
 ちなみにこのときの審判買収事件では、シノットよりも、ビクトリア・ジシコフ(プラハのチーム)の関与の方が大きく、GMが逮捕され、サッカーに関係する仕事には一定期間つけないという処分を受けたはずだ。そして、公開されたGMと関係者の電話の様子が演劇にまで仕立てられ、「お友達のイバンくん、今ちょっといい?」というのは流行語にもなった。

 話を戻そう。シノットは2014年の夏から、四年契約でチェコのサッカーリーグのメインスポンサーになる契約を結んだ。金額はそれまでのガンブリヌスと同等と言われていて、一説によると四億コルナと言う。
 ところが、財務大臣のバビシュが、賭けの会社に対して更なる税金、負担金の増額を求める法案を提出したため、シノットは今年の夏、つまり契約期間の半分を残してメインスポンサーから撤退すると言い出したのである。税金の負担を考えると、全国的なスポーツに対する支援は難しくなり、地元であるスロバーツコ地方と、隣のバラシュスコ地方のスポーツの支援に集中するということらしい。シノットのオーナーは、国会議員にもなって賭け産業のために活動をしているのだが、国内で免許をとって活動をしている賭けの会社の負担が増える一方なのに、免許もなしにネット上で賭けを受け付けている国外の会社に対してはほとんど野放し状態になっていることに対する抗議の意味もあるのかも知れない。
 とまれ、ある程度の違約金は取れるにしても、サッカー協会としては、夏までに光景のスポンサーを見つけなければならなくなったのだ。ガンブリヌスに復帰してもらうと言うのは難しいだろうし、トマーシュ・ロシツキーの怪我が当初の予想以上に重く、今年のヨーロッパ選手権に間に合わない可能性があるだけでなく、引退を考えているのではないかという報道もあるので、ヨーロッパ選手権での代表の活躍をバネにスポンサー契約を結ぶというわけにも行きそうにないのである。

 スラビア・プラハが中国の手に落ちたという話まで行き着く予定だったのだが、無駄に長くなってしまったので稿を改めることにする。

2月15日23時30分。



 こんなものまで買えるとは思ってもみなかった。でも昔のユニフォームの方がいいかな。最近の体にぴったり張り付くタイプのユニフォームはあんまり好きじゃないんだよなあ。2月16日追記。


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