2021年04月13日
厚生大臣は代っても(四月十日)
イースターの終わりと共に、寒さも終わると期待したのだけど、イースターと共にやってきた寒波は、イースター後も居残り、オロモウツでもしばしば雪を降らせた。その寒波が去って暖かくなったと喜んでいたら、来週また降雪を伴う寒波がやってくるようだ。オロモウツでは、とりあえず雪ではなく雨で、最低気温もマイナスには行かないという予報だけど、天気予報が外れることも多いのは、チェコも日本と変わらない。
変わらないといえば、感染症対策を巡る混乱も、厚生大臣が代ったとはいえ、全く変わらない。来週の月曜日から予定されていた規制の緩和を突如変更すると言い出して、あちこちから不満の声が上がっている。少学校での授業の再開と共に、一度に集まれる人の数も、屋外が20人、屋内が10人に緩和されることになっており、特にスポーツ界では、アマチュアのスポーツ、子供たちのスポーツ活動がやっと再開できると喜んでいるところだったのだ。
それが、専門家の意見とかで、現状と同じ屋内でも屋外でも2人までという規制を継続させると言い出したのは、金曜日の夜だっただろうか。すでに最下位の準備も進んでいただろうに、全く以て迷惑な話である。そもそも2人までという規制が、本当に存在していたのかどうかもよくわからない。教会でのイースターのミサは、人数を制限した上で行われていたが、それは決して2人などという数字ではなく、20人だったか、40人だったか、教会の規模によって決められていたはずだ。
さらに問題なのは、この規制の緩和と密接に結びついているはずの学校での授業の再開については、ブラジル型の変異種が確認されたことを理由に延期されたウースティー地方のデチーン地区を除けば、予定通り実施するといっていることである。しかし2人までという規制が学校での授業にも適用されるのかどうかがはっきりせず、適用される場合には、先制と生徒が1対1でなければ授業ができないことになり、実質的な規制緩和の先送りになる。子供たちが自分で行う感染の検査に関しても、同じ部屋で同時には行なえなくなるから、かかる手間ははるかに大きくなる。
新大臣は、ニュース番組でインタビューを受けて、あれこれ説明をしていたが、そのわかりにくさは、わかりにくいといわれたブラトニー氏以上で、話を聞いても小学校の教室で2人以上の生徒達が同時に授業を受けていいのかどうか、全く理解できなかった。恐らく規制の例外扱いとなって授業は行われるのだろうけど、新大臣心配である。
スポーツに関しても、アマチュアのスポーツの禁止は続くのかというアナウンサーの質問に、テニスは二人でプレーするからできるだろうとか、団体スポーツでもグループに分かれて練習はできるとか言っていたけど、ダブルスはどうするんだとか、コーチと1対1で練習、つまりはメンバーの数だけのグループに分かれろということかとか、いちゃもんをつけたいところが山ほどあった。
バビシュ首相はブラトニー氏の解任の理由を、コミュニケーションが取れていないことだと言っていたが、その点では新大臣のほうがひどそうである。対策の内容はともかく、記者会見やインタビューでわかりやすく伝えるという意味では、最初のボイテフ大臣が一番ましだったんじゃないかと言いたくなるほどである。ボイテフ大臣の場合には、横からバビシュ首相が口を挟むことで、全体的に意味不明になることはあったけど、今回の新大臣ほどひどい説明にはならなかったと記憶する。
とまれ、月曜日からは小学校だけでなく、文房具店、子供物の服、靴を販売するお店の営業も再開される。小学校では子供たちが週に二回の検査を義務付けられることになり、一般の企業などで週に一回の検査を行わなければならないのは変わらない。オクレス間の移動の禁止も、非常事態宣言の修了と共に解除されることになっている。ただ、規制が強化されても、緩和されても、維持されても、規制をまともに守っている人があまり多くないという現実は変わらない。
2021年4月11日18時。
【このカテゴリーの最新記事】
-
no image
-
no image
-
no image
-
no image
-
no image
この記事へのコメント
コメントを書く
この記事へのトラックバックURL
https://fanblogs.jp/tb/10658418
この記事へのトラックバック