2021年03月22日
愚者どもの宴その2(三月十九日)
試合中に醜態をさらしたレンジャーズだが、試合後にはさらにひどかった。もうこのチーム迷惑以外の何物でもない。圧倒的な人気に胡坐をかいて何をやっても許されると甘やかされたガキのような選手、チームになってしまったのだろう。
試合後の記者会見で、監督のジェラルドが、差別的な発言があったと聞いていると言い、自分は選手を信じていると言ったところまではいい。しかし、その後に続けた、言われた本人だけでなく複数の選手が聞いたといっているというのは大嘘である。嘘をついているのは監督ではなく、選手たちだろうけど、ビデオを見ると、クーデラは開いて本人にしか聞こえないように、手で口元を囲むようにして、直接相手の耳にささやいているのである。他の選手たちがそちらを見ていないことを考えても、クーデラの発言が聞こえたとは思えない。
何を言ったのかは知らないが、試合を見ていると、いわれなき暴力に対して、言葉で抵抗したなんて弁護したくもなる。それにあのときのレンジャーズの選手たちの精神状態なら、「ちゅうちゅうたこかいな」とか意味のない言葉を言われたとしても、差別用語に聞こえてしまうだろうという気もする。勝って当然と、スラビアを見下していたのに、敗戦間際まで追い詰められて精神的にパニックになっているようだったし。クーデラのキャリアを考えると、とっさに英語で適切な差別用語が出てくるかというのも疑問である。実は英語に堪能だったという可能性もあるけど、この手の話は、言った言わないの水掛け論になりがちである。
それにしても、ニュースでは取り上げられなかったけど、レンジャーズ側からコラーシュを負傷させたことに対する謝罪の言葉はあったのだろうか。他にもラグビーでも退場になりそうな、プレーが終わった後のショルダーチャージをくらったバフも心配である。とにかくそれを許したらサッカーじゃなくなるだろうと言いたくなるプレーが最初から最後まで多かったのだけど、それが当然というスポーツ文化なのだろうか。ならば、チェコの選手たちにはスコットランドには移籍してほしくない。
それにしてもクーデラが余計なことをしなければ、レンジャーズの暴力サッカーに注目が集まり糾弾される可能性もあったのに、差別的な発言を受けたという言い訳を与えてしまった。いや非難の矛先ができたことで、そもそもの原因であるレンジャーズの暴力プレーが看過されてしまう可能性がある。
そして、選手だけではなくチーム全体が反省をしていないことも明らかになった。試合後スラビアの選手たちが、控え室から外に出られないように監禁されたとか、その後ホテルに向かうバスや、宿泊しているホテルにまで、押しかけてきてスラビアの選手、とくにクーデラを襲おうとしたという話もある。お前ら、それでもスポーツチームなのか。やり口がヤクザまがいじゃねえかよ。日本もそんな感じのチームが以前は結構あったものだけど、ヨーロッパにも存在するとは。
怒りが大きいことを示して、クーデラの差別発言を既成事実化しようとしている可能性もあるのか。クーデラのささやき戦術もせこかったけど、レンジャーズのやり口も感心できたものではない。これがスコットランドのスポーツ文化なんだろうなあ。大きな声でごねたほうが勝ちというやり口は、ラグビーのワールドカップでもそうだった。
今日のニュースでは、クーデラに差別的なことを言われたと主張している選手が、無理やり控え室に入りこんできて、クーデラを殴り倒したという話を伝えていた。それに対してスラビアでは、傷害罪でスコットランドの警察に告発したというけれども、処分なしで終わるんだろうなあ。何せ差別を受けたという免罪符をかざしているわけだから。差別差別と騒ぐ連中が、自らの暴力を差別的扱いを受けたということで正当化しがちなのも、それを認めなければ差別主義者だという風潮があるのも、大きな問題で、差別反対を叫ぶデモにうんざりとしか思えない理由である。その手のデモはえてして暴動と化すものだし。
それにしても、ひでえ試合だった。二度とこんな試合は見たくない。無観客試合だったのが唯一の救いか。
2021年3月20日12時30分。
【このカテゴリーの最新記事】
-
no image
-
no image
-
no image
-
no image
-
no image
この記事へのコメント
コメントを書く
この記事へのトラックバックURL
https://fanblogs.jp/tb/10614295
この記事へのトラックバック