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2020年11月03日

ちょっと心配な厚生大臣(十月卅一日)



 就任から一ヶ月ほどで辞任に追い込まれたプリムラ氏に代わって、いつ辞任したのか、解任の手続きが行われたのかはわからないが、木曜日に新たな厚生大臣がゼマン大統領によって任命された。新たに厚生大臣になったのは、事前に予想されたとおりブルノのマサリク大学医学部の大学病院で小児病棟の長を務めていたヤン・ブラトニー氏である。
 任命式はラーニの城館に滞在中の大統領の下で行われたのだが、最近腕の骨を折って以来、衰えが目立ち、以前は立って行っていたようなことでも、椅子に座ったまま行うことが増えているような気がする。少なくともニュースの映像によれば、ブラトニー氏の任命の儀式も、椅子に座ったまま任命の証書を手渡す形で行われたようだった。

 そして、新任の厚生大臣であるブラトニー氏に助言をしたのだが、その中身がまた物議を醸した。まず、厚生大臣というのは政治的な役職だということを強調して、おそらく単なる医療の専門家としての意識ではいけないということを言おうとしているのかと思ったら、「ビシェフラットにだけは足を向けるな。危険だから」と、前任のプリムラ氏が辞任に追い込まれた事件にあてこすった。
 マスコミが罠をはって待ち構えているから、スキャンダルの原因になるということだろうか。あの件は、プリムラ人気を恐れたANOの仕掛けだったと言われた方が納得がいくような気もするのだけど。それはともかく、状況が普通なら、ゼマン信者に限らず、こういうマスコミに対する当てこすりを喜ぶ人はいそうである。ただ、現在の流行の拡大が止まらない状況では、そんな余裕のある人は多くはあるまい。

 さて、肝心のブラトニー厚生大臣だが、就任早々、周囲を不安にさせるような事実が判明している。この人、チェコの優秀な医師の例に漏れず国外でも、具体的にはアイルランドだったかな、長年医療活動に従事した経験があり、小児科医として優秀であるのは疑いないのだが、感染症についてどこまで詳しいのだろうかという疑問は残る。
 あるマスコミが、今年の春のこととして報道していたのは、ブラトニー氏が春の武漢風邪流行の際に、これは「重いインフルエンザのようなものだ」と公の場で複数回発言していたという事実である。個人的には、この認識は正しく、世間一般が風邪やインフルエンザを軽視しすぎるのが問題だと考えているのだが、特別な感染症対策が重要なこの時期に、このような発言をした人物を責任者としてすえるのはいかがなものかと考える人がいてもおかしくない。

 そして、就任後のある会見の際に、一人の感染者が何人の患者を新たに感染させるかを示す指数であるR指数について、頓珍漢なことを語ったらしい。本来この指数が1.5の場合には、1000人の新規患者が、さらなる1500人の新規患者を産むということで、合計すれば2500人になることを意味するはずである。それを、1000人が1500人に増えるということだと、一度ならず発言したという。これでは、1000人の患者が500人しか患者を増やさないことになり、最初の1000人の治療が終われば、500人しか残らないのだから、感染者の数は減っていくはずである。
 この辺は、厚生省の専門家が、その中には辞任したプリムラ氏も含まれるけど、新大臣を教育していくことになるのだろうけど、マスコミの人間や、素人でも、これまでの説明を受けて理解していることを、医療の専門家である新大臣が誤解しているというのはなんとも頼りないことである。現時点では規制の強化はしないと断言しているが、それがこの誤解が理由だとしたら、ちょっと心配になる。正直。これ以上の規制は勘弁してほしいと思うけど。

 この二つ以上に、先行き不安になるのは、ブラトニー氏に、バビシュ首相の退陣を求める署名活動に賛同して署名した過去があるという報道だった。この春まで、何度も全国的な反バビシュ首相のデモを主宰してきた「ミリオン・フビレク」という団体が、二年前だったかなに、行った署名活動の際にブラトニー氏も署名したというのだ。
 当初は、他人に名前を使われたなんてことを言っていたような気もするが、最終的には自分自身が署名したことを認めた。署名活動なんて、内容をよく考えずに、知り合いにたのまれたからという理由で署名することも多いのだから、特に気にせず最初から認めればよかったのにと思ってしまう。最終的には、バビシュ首相と、政治的な信条よりも、現在は流行の拡大を阻止することが大切だということで合意したらしい。

 現時点ではきれいにまとまってよかったねというところだが、バビシュ首相のことを考えると、この問題はこれでお仕舞いということになるとは思えない。次の厚生大臣が就任するのは年明けぐらいだろうか。
2020年11月1日23時30分。










posted by olomoučan at 08:21| Comment(0) | TrackBack(0) | チェコ
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