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2020年10月14日

バビシュ首相迷走2(十月十一日)



承前
 感染症の拡大が、いよいよどうしようもなくなると、バビシュ首相の意向に沿って出来るだけ規制を強化しない方向で頑張ってきたボイテフ厚生大臣に因果を含めて辞任させ、政府特任の伝染病担当官に任命されていながら、たまにマスコミに意見を発する以上のことはしていないように見えたプリムラ氏を大臣に任命することで、規制の強化に向けて大きく舵を切った。それでも最初のうちは、そこまで厳しい規制はいらないと主張していたのだけど。
 厚生大臣に就任したプリムラ氏の主張する規制の再強化を導入するに当たって、バビシュ氏は国民に呼びかけると称してテレビで演説した。そのときには、チェコの状況はよくないけれどもスウェーデンに比べればマシだという耳を疑うような発言が飛び出した。そもそも感染症対策だけでなく、高齢者や重病者に対する医療のコンセプトが全く違うスウェーデンと死者数を比べても全く意味がないと専門家に言われなかったのかね。いや、恐らくは無視したのだろう。

 再度の非常事態宣言については、専門家の意見に従ったとか、規制の内容は衛生局の専門家が決めるとか、政府では決めないようなことを言いだし、上院議員選挙の第二回投票が行われた金曜日の演説では、規制が強化されるのは国民のせいだとまで言い出した。それによれば、新規の感染者の数が減らないのは、導入された規制を守らない人が多いからだというのである。春はみんな規制を守ってマスクをしていたけれども、最近はマスクを拒否している人が多いらしい。
 統計上、そんな統計があるとも思えないけれども、個人的な感覚では、マスクの着用率は春と変わらないと思う。ただ、春とは違って屋外では着用の義務がないから、付けていない人が多いという印象を持つ人もいるのかもしれない。買い物に行っても春同様にみんなマスクしているけどね。屋外でも自主的にマスクしている人もいるし。自分も外に出ても外すのを忘れて附けっぱなしにしていることもある。

 それから、選挙が行われているというのに、先週の地方議会と上院議員の選挙の第一回投票までは、選挙に行くのは安全だと断言していたのに、週末は外出しないように呼びかけていたのも意味不明である。ANOの候補者で第二回投票に進んだのはそれほど多くなかったから、皆落選してもかまわないとでも考えたのだろうか。実際当選したのも27の選挙区でたったの一人だけだった。外出禁止令は出さないけれども、外出しないように呼びかける、やってることが日本政府に近づいてきた感じである。
 最後には、今後も規制を守らないようなら、規制の強化が続くぞと脅しをかけ、再度の国全体の封鎖が起るとしたら、規制を守らない人たちの責任だと、責任を国民に押し付けやがった。現在の感染の拡大が止まらない現状の原因は、8月から9月の前半にかけて、感染が拡大し始めていたのに何の対策も取らなかったことにある。存在しなかった規制を守らなかったことを批判されても困るというものである。

 地方議会選挙の前の討論会でもそうだったけれども、最近のバビシュ首相の発言には支離滅裂なものが増えている。金曜日のテレビでの演説も、バビシュ首相は、非常事態宣言が出されてからは、プリムラ氏を表に立ててが雲隠れして責任を放棄しているという批判にさらされて、その批判をかわすために急遽設定されたものだった。成功したとはいえないけど。

 首相だけではなくて大臣たちの発言にも何言ってんの? としか言えないものが多く、内閣の支持率低下につながりそうである。今回の地方議会選挙の結果、ANOは勝ったけれども、支持政党に関する世論調査の結果から予想されるほどではなかったという事実が暗示するように、ANOに対する支持は、特に中道から右側の有権者の間で下がりつつあるのである。
 バビシュ首相を強く支持していて支えるべき存在であるゼマン大統領も、非常事態宣言で規制が強化されることで、倒産するのは経営者が無能だからとかいう問題発言をして、反感を買っているからなあ。腕の骨折を押して、イベントに出ているゼマン大統領の姿は、弱々しく頼りがいのある大統領には程遠い。これもまたバビシュ首相にはマイナスの要素であろう。

 仮にの話だが、今回の武漢風邪対策の失敗がきっかけとなって、今まで様々なスキャンダルを乗り越えて存続してきたバビシュ政権が、来年の下院の総選挙結果、倒れるとしたら、非常に皮肉な話である。投資の件で裏切られても中国を支持し続けるバビシュ政権が倒れる原因となるのが、中国からの世界への贈り物武漢風邪だということになるのだから。
 バビシュ首相にとっての救いは、下院の総選挙までまだ一年あることか。失敗を重ねても最終的に感染を押さえ込むことに成功さえすれば、他の誰がやっても同じ結果になったという言い訳で支持者を呼び戻せる可能性はあるが、現在の状況が繰り返すようであれば、選挙で負けるのは必至である。上院議員選挙の結果を見ると市長無所属同盟が一番多くの議席を獲得して、対ANO戦線の一番手に出たようにも見えるけど、国政に関しては疑問符がつくからなあ。ANOが議席を減らしても僅差の第一党にとどまった場合に、ゼマン大統領が簡単に他の党の党首に組閣させるとも思えないし……。前途は多難である。
2020年10月12日23時。






 市民民主党が、今回の非常事態宣言が終了したら下院で内閣不信任案を提出すると言い出した。今なら社会民主党の一部が造反してもおかしくないから、倒閣の可能性はゼロではない。バビシュ政権最大の危機である。









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