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2019年06月06日

危険なチェコの鉄道A(六月四日)



 以前、同じような題名で、チェコ鉄道で事故が連発しているという話を書いたが、今回は事故ではなくて、チェコ的には問題ないようだけど、日本人の目から見ると危険で恐ろしいチェコの鉄道の姿についてである。ただし、2000年代に入って、鉄道網の改修工事が進むとともに、かつての危険極まりないと思えた状況は改善されつつある。

➀ホームのない乗り場
 プラハやオロモウツなど交通の要衝となっている駅は、以前からちゃんとした(長年改修されれずぼろぼろの場合もあったけど)ホームがあって、比較的安全に電車に乗ることができたが、田舎のローカルな駅になると、ホームなど影も形もなく、線路と線路の間に立って待っているか、電車が停まってから、線路をまたいで電車のドアのところに走っていくしかなかった。
 ホームがないので何番線に電車が来ると言われても、よくわからないこともあったし、手前側の線路にすでに電車が止まっているときには、その向こう側で待っていなければならなくて、乗る電車が入ってくるときに怖い思いをしたこともある。止まっている車両の間を抜けて乗り場の線路に出るなんてこともあったなあ。チェコの人たちは慣れたもので、駅から見て線路の反対側で待っていて、反対側からドアを開けて乗ってくるなんてこともしていた。

 最近はローカルな駅でも改修が進んで線路と線路の間に何もないという駅はかなりへって、正規のホームよりは幅も狭く線路からの段差も小さいのだけど、それらしきものが設置されるようになっている。それでも、電車が入ってくるときにスピードが落ちきっていないことがあって、その上でも待つのが怖いのは変わらないのだけど。それから、ホームもどきまで行くためのルートが指定されて、枕木や石を踏まなくてもいいようになったのも進歩だとは思うけれども、特にスーツケースなんかを引っ張っているときには厄介なのは変わらない。チェコの人はそんなの無視してどこからでも線路を渡っているし。
 チェコの鉄道が危険なのは、チェコの人たちの安全に対する意識が低すぎるのも原因の一つになっている。線路わきの道のないところを歩く人や、駅の反対側から線路を越えて駅に入ってくる人は、特に田舎だといくらでもいるのである。事故が起こってから、何でそんなところにと言ってみたところで、毎日通っていたんだということが多い。


A手動ドア
 最近はボタンを押すとドアが開く半自動の車両が増えたが、以前はドアはハンドルを自分で回して開けなければならなかった。自分で回して開けるシステムだったので、走行中にドアを開けることも可能で、電車が駅に入ると止まり切らないうちにドアを開けて、電車を降りていく人もいたし、走り始めた電車にとびついてドアを開けて乗り込む人もいた。駆け込み乗車どころの危険さではなかったのだが、ドアが走行中も自由に開け閉めできるというのが問題にされることはなかった。
 それが、もう十年以上前の話になるが、オロモウツの近くで電車の中で子供が行方不明になるという事件が発生したことでやっと風向きが変わった。当初は、誘拐されたとかいろいろな説が飛び交っていたのだが、最終的にはトイレに行った際に開いていたドアから転落して亡くなったという結論になり、走行中にドアが開くことの危険性が議論されるようになった。正直、遅いと思ったけど、対策がなされたのはさらに遅く、最近になってようやく手動で開け閉めするドアに関しては、ドアの上にランプを付けて、ドアがしっかり閉まっているかどうか、いちいち触らなくても遠目から確認できるようなシステムが導入され、閉まっていない場合には発車できなくなった。走行中には鍵がかかってドアは開けられなくなったのかな。
 それでも、いまだにときどきドアをめぐる問題が起こっているのは、チェコだから仕方がないというか、以前の全く問題にされていなかったのに比べればはるかにましである。急行や特急がスピードを出して走っているときに、ドアが開いてばたばたしているところを通ってトイレに行かなければならなかったのは、今思い出しても背筋がぞっとする。


➂踏切
 鉄道網の発達したチェコには踏切がたくさんある。しかし、遮断機の設置された踏切の数はそれほど多くない。多いのは音とランプで電車が近づいていることを知らせるタイプの踏切である。だから、電車が近づいていることがわかっていても、平気で踏切の中に侵入する人が後を絶たない。人ならまだ、踏切の中に入ってから電車が見えた時点で、すぐに引き返せるからいいのだが、車の場合にはすぐには戻れない。落ち着いて対処すれば事故にならないはずなのだが、パニックに陥って車を踏切内に残したまま、逃げてしまう人もいる。
 最悪なのは遮断機がある踏切で、遮断機が下りているというのに踏切に進入して、電車が見えるのに気づいてパニックに陥ってその場に車を止めてしまう人だ。それが物資を輸送するトラックやカミオンだった場合には事故が起こったときの被害が格段に大きくなる。ストゥデーンカのペンドリーノの事故を思い出すと、先頭の車両に乗るのが怖くなる。

 いくら鉄道会社の側が安全対策をしたとしても、利用者の意識が変わらなければあまり意味がない。踏切を考えると鉄道の利用者だけではなく、車を運転する人の意識を変える必要もありそうだ。チェコ人のメンタリティを考えると新幹線のように全線高架にして踏み切りを一番いいと思うのだけど、お金がかかるからなあ。チェコの鉄道が、日本人の目から見て安全だといえるまでにはまだまだ時間がかかりそうである。
2019年6月4日24時30分。




プラハ発チェコ鉄道旅行 列車に揺られプラハから先のチェコへ










タグ:昔話
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