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海上自衛隊に入隊して、何年かすると後輩とのジェネレーションギャップを感じるときがあります。
ギャップの最たるものが、3インチ砲射撃を経験したかどうか!
今の若い世代は、3インチ砲搭載護衛艦に乗ったことがないんですよね・・・
令和2年度で、3インチ砲の礼砲が調達されるけど撃てる人いる?
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(1)年がバレそう!3インチ砲射撃!!
海上自衛隊の中で、確実にジェネレーションギャップを感じる方法として、主砲射撃があります。
貴方が始めて体験した主砲射撃は何ですか?と聞くと2つに割れるでしょう。
若い人間は、OTOメララ76mm速射砲が最初だと思います。
図1 62口径76mm速射砲
引用URL:http://www.asagumo-news.com/homepage/htdocs/equipment/jmsdf/weapon/photo/76mm.jpg
1.1 おっさん世代は3インチ砲!
ある年齢を超えると、初めて経験した主砲射撃は3インチ砲だと答えるでしょう。
私も、現在の海上自衛隊から全て退役してしまった3インチ砲で、艦砲射撃を初体験しました。
「Mkー33 3インチ連想速射砲」(68式50口径3インチ連装速射砲)です。
図2 Mkー33
引用wiki
現在の護衛艦や支援艦艇では、全て退役してしまったのですが、以前は主力の艦砲でした。
私ぐらいの世代が、3インチ砲射撃を経験した最後の世代ではないでしょうか?
OTOメララ76mm速射砲とは違う、味のある主砲でした。
1.2 味のある砲撃!これぞ射撃だ!
3インチ砲の射撃の思い出といえば、味のある砲撃でしょう。
OTOメララ76mm砲のように、なんだか一杯弾が出てすぐに終わる射撃と違います。
よ〜く狙って射撃を行い、腹に響く衝撃が射撃をしている体感をさせてくれました。
図3 68式50口径3インチ連装速射砲
引用URL:http://rightwing.sakura.ne.jp/equipment/jmsdf/weapons/rapidfire-76.60mk33/rapidfire-mk33_02.jpg
今は無人砲塔が当たり前になりましたが、3インチ砲は有人砲塔でした。
ホントに「これが射撃だ!」というのを感じさせてくれました。
1.3 教練弾が重いよ〜!!
3インチ砲の思い出といえば、教練弾の移送です。
射撃訓練の時を想定して、弾薬庫から砲弾を砲塔に運ぶのは人力です。
3インチ砲用の教練弾を運ぶのに、毎回ヒーコラしてしごかれながら運んだ覚えがあります。
図4 砲弾が重ーい!(76mm砲弾)
引用URL:http://jmsdf.info/imgm/jmsdf_04535.jpg
自分で苦労したからこそ、3インチ砲射撃は思い出になるものです。
しかし海上自衛隊から、3インチ砲が退役してさみしい限りです。
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(2)3インチの礼砲ってなんだろね?
そんな中で、令和2年度の中央調達予定品目を見ていると妙なものを見つけました。
礼砲(3インチ)が、中央調達で購入されるようです。
図5 中央調達(令和2年度)
引用URL:https://www.mod.go.jp/atla/souhon/supply/jisseki/choutatuyotei_pdf/23_buki_r02.pdf
はてさて?ずいぶん妙な調達品だなあと感じるものであります。
2.1 3インチ礼砲を調達?
令和2年度(2020)の調達品の中に、礼砲(3インチ)という記述がありました。
ちょっと妙だなと思ったのは、
@中央調達で海自要求として購入となること
A納入期限が2023年11月と長いこと
この2点です。
通常考えられるのは、観音崎礼砲台の礼砲更新用でしょう。
図6 観音崎礼砲台
引用URL:https://www.mod.go.jp/msdf/yokosuka/27kan/img/kan/370.jpg
以前の記事で、観音崎礼砲台の礼砲故障の記事を書いたことがあります。
(参考記事):『【艦補処】後方(兵站)は楽しい「戦争」DA!』
しかし、観音崎の礼砲を更新するのであれば中央調達で行うほどではないはずです。
MK33速射砲の保存品を活用して、補給本部の改造指示で更新できます。
2.2 まさか艦艇搭載用に新造するのか?
考えられるもう一つのことは、練習艦「かしま」や観艦式での礼砲発射艦用に新造するのではないかと考えます。
砲身は、MK−33のものを官給品で支給して儀じょう隊の銃のようなものを作るのか?
海上自衛隊で、礼砲を発射できる主砲MK−42搭載艦は、はたかぜ型護衛艦2隻のみです。
図7 MK−42 5インチ砲
引用URL:https://www.shosen.co.jp/wp-content/uploads/2015/10/20151019_kankan_03-700x466.jpg
はたかぜが練習艦に転籍して、しばらくは残りますがいずれ退役します。
そんなときのために、3インチ礼砲を艦艇搭載用で新造する可能性も捨てきれません。
2.3 射撃員の人は嫌がるだろうな〜
MK-33に使われていた砲塔は、単装砲でも7〜8トンぐらいあったはずです。
図8 MK−34単装砲塔
引用wiki
こんなのをいきなり2基仮設して、礼砲射撃しろなんていうと射撃員の人は嫌がるなろうな〜。
まさか艦艇搭載用にはならないと思いますが、令和2年度の礼砲調達はちょっと気になります。
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(3)40mm礼砲って迫力がないんですよね〜
練習艦「かしま」には、専用の40mm礼砲2基が常設されています。
ただ、40mm砲だといまいち迫力が不足します。
図9 かしま礼砲
引用URL:https://pbs.twimg.com/media/D8XHaPbVsAAtULY.jpg
(参考記事):『【海自遠洋練習航海】訪問国に入港する時は「礼砲」を撃つよ〜!』
3.1 海外訪問艦に仮設することも!
礼砲は、海外の国際観艦式に参加する艦に仮設する場合もあります。
図10 2016年「たかなみ」に仮設したとき
引用URL:https://hi-in.facebook.com/JMSDF.PAO.fp/photos/a.161923763869350/1244148912313491/?type=3&theater
旗甲板(艦橋後ろの場所)に3インチ礼砲2門も仮設したら絶対機関長に、
『重量物を上甲板にむやみに乗せるな〜(怒)!』
と怒られそうです・・・(汗)
そんな、妙に興味を引く「礼砲(3インチ)」が中央調達で存在します。
調達品の項目は、結構面白いですよ〜!
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礼砲やらあまり正面装備でないものは、よく査定で削られる対象になりやすいですが、押し通す決め台詞があります。
「国際儀礼(プロトコル)を無視して外交ができるんかああん?(煽り)」とやると、大抵のものは通してくれます。
財務省も、他の省庁が絡むものはあまりとやかく言いません。
しかしホントに「礼砲(3インチ)」の仕様書は、どんなもんになってるやら?
こういうものは財務省から削れ要請来そうなんですが.どうなんでしょう?