2018年10月08日
国家試験解説「食べ物と健康(No.51)」
Q51.ペクチンに関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)こんぶの主な多糖類である。
(2)主な構成糖は、グルクロン酸である。
(3)果実の成熟とともに不溶化する。
(4)低メトキシルペクチンは、カルシウムイオンの存在下でゲル化する。
(5)ペクチン分解酵素は、果汁の苦味除去に利用されている。
【解説】…正答(4)
(1)誤り。こんぶには、アルギニン酸やフコイダン、ラミナランなどの多糖類が含まれており、
中でも含量が多いのはアルギニン酸である。
ペクチンは主に植物の細胞壁に含まれる。
(2)誤り。ペクチンは、ガラクツロン酸がα‐1,4結合した複合多糖である。
(3)誤り。未熟な果実では不溶性のプロトペクチンとして存在し、
果実の成熟につれ分解されて水溶性ペクチンに変化する。
(4)正しい。高メトキシルペクチンは酸と糖との共存によりゲル化するが、
低メトキシルペクチンは、カルシウムやマグネシウムなど二価の金属イオンの存在があれば
低糖度でもゲル化する。
このため、低メトキシルペクチンは低糖度ジャムの原料となる。
(5)誤り。ペクチン分解酵素は、果汁の清澄化に利用される。
柑橘類果汁の苦味除去には、ナリンギナーゼが利用される。
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