2018年09月14日
国家試験解説「人体の構造と機能及び疾病の成り立ち(No.28)」
Q28.循環器系の構造と機能に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)門脈を流れる血流は、動脈血である。
(2)肺動脈を流れる血液は、動脈血である。
(3)副交感神経の興奮により、心拍数は増加する。
(4)末梢の血管が収縮すると、血圧は上昇する。
(5)胸管は、左鎖骨下動脈に流入する。
【解説】…正答(4)
(1)誤り。門脈は消化管・膵臓・胆嚢・脾臓からの静脈を集め、肝臓に流入する静脈管であり、
静脈血が流れる。
門脈は特に消化管で吸収された水溶性栄養素を肝臓へ輸送する重要な血管である。
(2)誤り。肺動脈は心臓の右心室から肺へ血液を送り出す血管で、静脈血が流れる。
なお、肺静脈は肺でガス交換を終えた血液を左心房へ輸送する血管で、動脈血が流れる。
(3)誤り。心拍数は、副交感神経の興奮により減少し、交感神経の興奮により増加する。
(4)正しい。血圧は、心博出量と末梢血管抵抗の積で表される。
末梢血管が縮小すると、末梢血管抵抗が増大するため、血圧は上昇する。
(5)誤り。胸管は下半身と左上半身のリンパを集める太いリンパ管で、
左内頸静脈と左鎖骨下静脈とが合流する左静脈角に流入する。
なお、右上半身のリンパ管は右リンパ本幹に集まり、
右内頸静脈と右鎖骨下静脈とが合流する右静脈角に流入する。
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