2018年09月09日
国家試験解説「人体の構造と機能及び疾病の成り立ち(No.23)」
Q23.加齢・疾患に伴う変化に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)細胞分裂を繰り返すと、テロメアは長くなる。
(2)プログラム化された細胞死を、ネクローシスという。
(3)加齢に伴い、細胞内水分量を増加する。
(4)加齢に伴う臓器の萎縮を、廃用性萎縮という。
(5)脳血管疾患は、認知症の原因になる。
【解説】…正答(5)
(1)誤り。テロメアとは、染色体の両端に存在する特殊な繰り返し配列をもつDNA領域を指し、
細胞文れるを繰り返すたびにその長さは短くなる。
テロメアの短縮が限界になると、細胞分裂が停止する。
(2)誤り。プログラム化された細胞死をアポトーシスといい、
生体の細胞数調整のために自白的に行われる。
個々の細胞に独立してみられる細胞死であり、
周囲に存在するマクロファージにより速やかに貪食・消化されるため、炎症は起こらない。
一方、ネクローシス(壊死)とは、組織や細胞が損傷を受けたりすることで起こる細胞死であり、
細胞内の酵素を周囲にまき散らし炎症を引き起こす。
(3)誤り。加齢に伴い筋肉量が減少するため、細胞内水分量は減少する。
(4)誤り。加齢に伴う臓器の萎縮を、生理的萎縮という。
廃用性萎縮は、正常な機能の停止、抑制によりみられる萎縮であり、
ギブス固定や長期臥床時に起こる筋萎縮などが該当する。
(5)正しい。脳血管疾患は、脳血管性認知症の原因になる。
なかでも、ラクナ梗塞によるものが最も多い。
なお、ラクナ梗塞とは脳動脈穿通枝領域の小さな高速であり、高血圧症を主な原因とする。
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