2018年02月07日
C食品の安全性【解説】
今日は、「食品の安全性」についての問題の解説をします。
(1)リスク分析の3要素は、リスク評価、リスク管理、リスクコミュニケーションである。
(2)リスク評価は、危害要因判定、曝露評価、リスク判定からなる。
(3)リスクコミュニケーションとは、関係者の間で情報や意見をお互いに交換することである。
(4)わが国においてリスク評価は、消費者庁が行う。
(5)わが国においてリスク管理は、行政の責務である。
【解説】…正答(4)
(1)・(2)正しい。
(3)正しい。リスクコミュニケーション実施にあたっての全体調整は消費者庁が担当する。
(4)誤り。リスク評価は食品安全委員会が行う。
(5)正しい。環境省、農林水産省、厚生労働省、その他の行政機関が行う。
(1)細菌によってヒスチジンからヒスタミンが生成する反応は脱炭酸反応である。
(2)10℃を増殖至適温度とする微生物を中温度という。
(3)食品の水分活性は、腐敗・変敗の速度に関係する。
(4)偏性好気性菌は関与しない。
(5)揮発性塩基窒素の判定法は、ATPの分解を指標とする。
【解説】…正答(1)、(3)
(1)正しい。
魚介類に含まれるヒスチジンは、細菌のもつ脱炭酸酵素により脱炭酸されてヒスタミンになる。
(2)誤り。中温度の増殖至適温度は30〜40℃である。
10℃を増殖至適温度とする微生物は低温菌である。
(3)正しい。食品中の自由水が微生物の生育に利用されるので、水分活性が高いほど増殖速度が増す。
(4)誤り。増殖に酵素を必要とする偏性好気性菌の中に、腐敗・変敗に関与する微生物は多く存在する。
(5)誤り。ATP分解物を指標とするのはK値の判定法であり、
揮発性塩基窒素の判定法では、たんぱく質の分解産物を指標とする。
なお、揮発性塩基窒素とは、たんぱく質食品の分解によって生じる
アンモニアやアミン類のことを指す。
(1)ブドウ球菌の毒素は100℃30分の加熱で分解される。
(2)潜伏期は感染型の方が毒素型より短い。
(3)カンピロバクターは低温菌である。
(4)ボツリヌス菌は嫌気性菌である。
(5)病原大腸菌は芽胞を形成する。
【解説】…正答(4)
(1)誤り。ブドウ球菌自体は熱に弱いが、独℃エンテロトキシンは耐熱性であり、
100℃30分の加熱では分解されない。
(2)誤り。潜伏期は一般に、毒素型の方が感染型よりも短い。
毒素型食中毒には、ブドウ球菌や嘔吐型セレウス菌による食中毒のように潜伏期が短いものが多い。
(3)誤り。カンピロバクターは25℃では増殖できず、増殖至適温度が31〜46℃であるので、
中温菌に分類される。
(4)正しい。ボツリヌス菌は偏性嫌気性のグラム陽性桿菌である。
(5)誤り。大腸菌は芽胞を形成しない。
(1)食品の加熱では妨げない。
(2)人から人への感染はない。
(3)原因食品として生カキが多い。
(4)ウイルスは食品中で増殖する。
(5)ウイルスは冷凍により死滅する。
【解説】…正答(3)
(1)誤り。85℃1分以上の加熱で不活性化するので、食品の加熱で予防できる。
(2)誤り。人から人へ感染する。
感染者の糞便や嘔吐物などからの汚染によっても起こる。
(3)正しい。原因物質は二枚貝、特に生カキが多い。
汚染された水や非加熱食品と介したものも多い。
(4)誤り。ウイルスは食品中では増殖せず人の腸管内で増殖する。
(5)誤り。低温での生存するので冷蔵・冷凍では死滅しない。
(1)アニサキスー海産魚
(2)トキソプラズマー鶏肉
(3)回虫ー淡水魚
(4)肝吸虫ー豚肉
(5)有棘顎口虫ー野菜
【解説】…正答(1)
(1)正しい。アニサキスは、さば、たら、いかなどの海産魚に存在する。
(2)誤り。トキソプラズマは、豚や羊の肉から感染する。
(3)誤り。回虫は、その卵が付着した野菜や水を介して感染する。
(4)誤り。肝吸虫は、フナやコイなどの淡水魚に存在する。
(5)誤り。有棘顎口虫は、どじょうやライギョなどの淡水魚に存在する。
(1)残留農薬基準値は、農薬の種類にかかわらず同じである。
(2)残留農薬基準値は、農薬の1日摂取許容量と同じである。
(3)特定農薬は、ポジティブリストの制度の対照である。
(4)動物用医薬品は、ポジティブリスト制度の対象である。
(5)残留基準値の定めのない農薬は、ポジティブリスト制度の対象外である。
【解説】…正答(4)
(1)誤り。個別の残留基準値が設定された農薬では、それぞれの基準値は同一ではない。
(2)誤り。残留基準値は、1日摂取許容量に食品の推定摂取量を加味して定められる。
(3)誤り。特定農薬はポジティブリスト制度の対象外である。
(4)正しい。
(5)誤り。「対象外物質」に指定されていないすべての農薬が対象となる。
個別の残留基準値が定められていない農薬は一律基準に従う。
Q1.食品の安全確保対策に関する記述である。
誤っているのはどれか。1つ選べ。
誤っているのはどれか。1つ選べ。
(1)リスク分析の3要素は、リスク評価、リスク管理、リスクコミュニケーションである。
(2)リスク評価は、危害要因判定、曝露評価、リスク判定からなる。
(3)リスクコミュニケーションとは、関係者の間で情報や意見をお互いに交換することである。
(4)わが国においてリスク評価は、消費者庁が行う。
(5)わが国においてリスク管理は、行政の責務である。
【解説】…正答(4)
(1)・(2)正しい。
(3)正しい。リスクコミュニケーション実施にあたっての全体調整は消費者庁が担当する。
(4)誤り。リスク評価は食品安全委員会が行う。
(5)正しい。環境省、農林水産省、厚生労働省、その他の行政機関が行う。
Q2.食品の腐敗・変敗に関する記述である。
正しいのはどれか。2つ選べ。
正しいのはどれか。2つ選べ。
(1)細菌によってヒスチジンからヒスタミンが生成する反応は脱炭酸反応である。
(2)10℃を増殖至適温度とする微生物を中温度という。
(3)食品の水分活性は、腐敗・変敗の速度に関係する。
(4)偏性好気性菌は関与しない。
(5)揮発性塩基窒素の判定法は、ATPの分解を指標とする。
【解説】…正答(1)、(3)
(1)正しい。
魚介類に含まれるヒスチジンは、細菌のもつ脱炭酸酵素により脱炭酸されてヒスタミンになる。
(2)誤り。中温度の増殖至適温度は30〜40℃である。
10℃を増殖至適温度とする微生物は低温菌である。
(3)正しい。食品中の自由水が微生物の生育に利用されるので、水分活性が高いほど増殖速度が増す。
(4)誤り。増殖に酵素を必要とする偏性好気性菌の中に、腐敗・変敗に関与する微生物は多く存在する。
(5)誤り。ATP分解物を指標とするのはK値の判定法であり、
揮発性塩基窒素の判定法では、たんぱく質の分解産物を指標とする。
なお、揮発性塩基窒素とは、たんぱく質食品の分解によって生じる
アンモニアやアミン類のことを指す。
Q3.細菌性食中毒に関する記述である。
正しいのはどれか。1つ選べ。
正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)ブドウ球菌の毒素は100℃30分の加熱で分解される。
(2)潜伏期は感染型の方が毒素型より短い。
(3)カンピロバクターは低温菌である。
(4)ボツリヌス菌は嫌気性菌である。
(5)病原大腸菌は芽胞を形成する。
【解説】…正答(4)
(1)誤り。ブドウ球菌自体は熱に弱いが、独℃エンテロトキシンは耐熱性であり、
100℃30分の加熱では分解されない。
(2)誤り。潜伏期は一般に、毒素型の方が感染型よりも短い。
毒素型食中毒には、ブドウ球菌や嘔吐型セレウス菌による食中毒のように潜伏期が短いものが多い。
(3)誤り。カンピロバクターは25℃では増殖できず、増殖至適温度が31〜46℃であるので、
中温菌に分類される。
(4)正しい。ボツリヌス菌は偏性嫌気性のグラム陽性桿菌である。
(5)誤り。大腸菌は芽胞を形成しない。
Q4.ノロウイルス食中毒に関する記述である。
正しいのはどれか。1つ選べ。
正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)食品の加熱では妨げない。
(2)人から人への感染はない。
(3)原因食品として生カキが多い。
(4)ウイルスは食品中で増殖する。
(5)ウイルスは冷凍により死滅する。
【解説】…正答(3)
(1)誤り。85℃1分以上の加熱で不活性化するので、食品の加熱で予防できる。
(2)誤り。人から人へ感染する。
感染者の糞便や嘔吐物などからの汚染によっても起こる。
(3)正しい。原因物質は二枚貝、特に生カキが多い。
汚染された水や非加熱食品と介したものも多い。
(4)誤り。ウイルスは食品中では増殖せず人の腸管内で増殖する。
(5)誤り。低温での生存するので冷蔵・冷凍では死滅しない。
Q5.寄生虫とその関連食品の組合せである。
正しいのはどれか。1つ選べ。
正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)アニサキスー海産魚
(2)トキソプラズマー鶏肉
(3)回虫ー淡水魚
(4)肝吸虫ー豚肉
(5)有棘顎口虫ー野菜
【解説】…正答(1)
(1)正しい。アニサキスは、さば、たら、いかなどの海産魚に存在する。
(2)誤り。トキソプラズマは、豚や羊の肉から感染する。
(3)誤り。回虫は、その卵が付着した野菜や水を介して感染する。
(4)誤り。肝吸虫は、フナやコイなどの淡水魚に存在する。
(5)誤り。有棘顎口虫は、どじょうやライギョなどの淡水魚に存在する。
Q6.残留農薬等のポジティブリスト制度に関する記述である。
正しいのはどれか。1つ選べ。
正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)残留農薬基準値は、農薬の種類にかかわらず同じである。
(2)残留農薬基準値は、農薬の1日摂取許容量と同じである。
(3)特定農薬は、ポジティブリストの制度の対照である。
(4)動物用医薬品は、ポジティブリスト制度の対象である。
(5)残留基準値の定めのない農薬は、ポジティブリスト制度の対象外である。
【解説】…正答(4)
(1)誤り。個別の残留基準値が設定された農薬では、それぞれの基準値は同一ではない。
(2)誤り。残留基準値は、1日摂取許容量に食品の推定摂取量を加味して定められる。
(3)誤り。特定農薬はポジティブリスト制度の対象外である。
(4)正しい。
(5)誤り。「対象外物質」に指定されていないすべての農薬が対象となる。
個別の残留基準値が定められていない農薬は一律基準に従う。
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