2018年02月05日
B食品の機能【解説】
今日は、「食品の機能」について問題の解説をします。
(1)水分活性は、必ずしも水分含量と相関があるとは限らない。
(2)水分含量は水蒸気圧と相関がある。
(3)水分活性が1.0より高い食品がある。
(4)水分活性が低くなるほど脂質の酸化が抑制される。
(5)最近の増殖に必要は最低の水分活性は、カビの場合よりも高い。
【解説】…正答(1)、(5)
(1)正しい。水分活性は食品中の水分のうち自由水の指標であるので、
必ずしも水分含量と相関があるとは限らない。
(2)誤り。水蒸気圧と直接相関があるのは水分含量ではなく水分活性である。
(3)誤り。水分活性の最大値は1.0である。
(4)誤り。脂質の酸化反応は、水分活性が極端に低くなると反応速度が上がる。
これは、水分活性が0.3以下に低くなると、
単分子層の結合水もはがれて食品成分の脂質が直接酸素に触れるようになり、
脂質の酸化が起こりやすくなるからである。
(5)正しい。微生物の増殖に必要な最低の水分活性は、カビ0.75<酵母0.85<細菌0.9である。
(1)エネルギー値は、日本食品標準成分2015年版では0kcalとみなされている。
(2)キチンは、動物より植物に多く含まれる。
(3)水溶性食物繊維は、コレステロールの吸収抑制作用を示す。
(4)レジスタントスターチは、セルロースからなる。
(5)ペクチンは、紅藻類に多く含まれる。
【解説】…正答(3)
(1)誤り。0kcalではない。きのこや藻類など食物繊維と主成分とする食品のエネルギー量は、
Atwaterの係数を適用して求めた値に0.5を乗じた値とされる。
(2)誤り。キチンは植物より動物に多く含まれる。
えびやかにの表皮、きのこなどに含まれる。
(3)正しい。他に、血糖上昇抑制、腸内フローラ改善、胆汁酸吸着、
大腸がん発生抑制などの生理作用を示す。
(4)誤り。レジスタントスターチとは難消化性のでんぷん及びでんぶん分解物のことである。
(5)誤り。ペクチンは野菜や果物に多く含まれる。
紅藻類の食物繊維はアガロース、アガロペクチン、カラギーナンなどである。
(1)クロロフィルは、鉄を含んでいる緑色の色素である。
(2)アスタキサンチンは、とうがらしに含まれる赤色の色素である。
(3)ナスニンは、アントシアニン系の色素である。
(4)ルテインは、フラボノイド系の色素である。
(5)カリステフィンは、カロテノイド系色素である。
【解説】…正答(3)
(1)誤り。クロロフィルは鉄ではなくマグネシウムを含む色素である。
(2)誤り。アスタキサンチンは、えびやかにの殻、さけ、ますなどの赤色色素である。
とうがらし赤色色素はカプサンチンである。
(3)正しい。
(4)誤り。ルテインはアレンジやとうもろこし、卵黄に含まれるカロテノイド系色素である。
(5)誤り。カリステフィンは、いちごなどに含まれるアントシアニン系色素である。
(1)卵白は、親水コロイドである。
(2)加熱した寒天は、冷やすとゾルに変化する。
(3)ショートニングは、窒素ガスが分散したコロイドである。
(4)クリームからバターを作るとき、エマルションはO/W型からW/O型に転移する。
(5)ヨーグルトは、たんぱく質が酸で凝固した沈殿ゲルである。
【解説】…正答(2)
(1)正しい。親水コロイドとは、分解媒の水の分子と結合して、
電解質の投入にも安定で沈殿しにくいものをいう。
(2)誤り。寒天を加熱後に冷やすと、流動性を失いゲルになる。
(3)正しい。ショートニングは、動植物油や硬化油に窒素ガスを吹き込み、練り合わせてつくる。
(4)正しい。牛乳や生クリームはO/W型エマルション、バターはW/O型エマルションである。
(5)正しい。乳酸菌が産生する酸を利用して凝固させる。
Q1.食品の水分に関する記述である。
正しいのはどれか。2つ選べ。
正しいのはどれか。2つ選べ。
(1)水分活性は、必ずしも水分含量と相関があるとは限らない。
(2)水分含量は水蒸気圧と相関がある。
(3)水分活性が1.0より高い食品がある。
(4)水分活性が低くなるほど脂質の酸化が抑制される。
(5)最近の増殖に必要は最低の水分活性は、カビの場合よりも高い。
【解説】…正答(1)、(5)
(1)正しい。水分活性は食品中の水分のうち自由水の指標であるので、
必ずしも水分含量と相関があるとは限らない。
(2)誤り。水蒸気圧と直接相関があるのは水分含量ではなく水分活性である。
(3)誤り。水分活性の最大値は1.0である。
(4)誤り。脂質の酸化反応は、水分活性が極端に低くなると反応速度が上がる。
これは、水分活性が0.3以下に低くなると、
単分子層の結合水もはがれて食品成分の脂質が直接酸素に触れるようになり、
脂質の酸化が起こりやすくなるからである。
(5)正しい。微生物の増殖に必要な最低の水分活性は、カビ0.75<酵母0.85<細菌0.9である。
Q2.食物繊維に関する記述である。
正しいのはどれか。1つ選べ。
正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)エネルギー値は、日本食品標準成分2015年版では0kcalとみなされている。
(2)キチンは、動物より植物に多く含まれる。
(3)水溶性食物繊維は、コレステロールの吸収抑制作用を示す。
(4)レジスタントスターチは、セルロースからなる。
(5)ペクチンは、紅藻類に多く含まれる。
【解説】…正答(3)
(1)誤り。0kcalではない。きのこや藻類など食物繊維と主成分とする食品のエネルギー量は、
Atwaterの係数を適用して求めた値に0.5を乗じた値とされる。
(2)誤り。キチンは植物より動物に多く含まれる。
えびやかにの表皮、きのこなどに含まれる。
(3)正しい。他に、血糖上昇抑制、腸内フローラ改善、胆汁酸吸着、
大腸がん発生抑制などの生理作用を示す。
(4)誤り。レジスタントスターチとは難消化性のでんぷん及びでんぶん分解物のことである。
(5)誤り。ペクチンは野菜や果物に多く含まれる。
紅藻類の食物繊維はアガロース、アガロペクチン、カラギーナンなどである。
Q3.食品の色素に関する記述である。
正しいのはどれか。1つ選べ。
正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)クロロフィルは、鉄を含んでいる緑色の色素である。
(2)アスタキサンチンは、とうがらしに含まれる赤色の色素である。
(3)ナスニンは、アントシアニン系の色素である。
(4)ルテインは、フラボノイド系の色素である。
(5)カリステフィンは、カロテノイド系色素である。
【解説】…正答(3)
(1)誤り。クロロフィルは鉄ではなくマグネシウムを含む色素である。
(2)誤り。アスタキサンチンは、えびやかにの殻、さけ、ますなどの赤色色素である。
とうがらし赤色色素はカプサンチンである。
(3)正しい。
(4)誤り。ルテインはアレンジやとうもろこし、卵黄に含まれるカロテノイド系色素である。
(5)誤り。カリステフィンは、いちごなどに含まれるアントシアニン系色素である。
Q4.食品コロイドに関する記述である。
誤っているのはどれか。1つ選べ。
誤っているのはどれか。1つ選べ。
(1)卵白は、親水コロイドである。
(2)加熱した寒天は、冷やすとゾルに変化する。
(3)ショートニングは、窒素ガスが分散したコロイドである。
(4)クリームからバターを作るとき、エマルションはO/W型からW/O型に転移する。
(5)ヨーグルトは、たんぱく質が酸で凝固した沈殿ゲルである。
【解説】…正答(2)
(1)正しい。親水コロイドとは、分解媒の水の分子と結合して、
電解質の投入にも安定で沈殿しにくいものをいう。
(2)誤り。寒天を加熱後に冷やすと、流動性を失いゲルになる。
(3)正しい。ショートニングは、動植物油や硬化油に窒素ガスを吹き込み、練り合わせてつくる。
(4)正しい。牛乳や生クリームはO/W型エマルション、バターはW/O型エマルションである。
(5)正しい。乳酸菌が産生する酸を利用して凝固させる。
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