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2017年10月26日

@栄養の概念【解説】

それでは、「栄養の概念」の問題の解説をします。


Q1.栄養学の歴史に関する記述である。
正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)ルブネルは、特異動的作用を発見した。
(2)クレブスは、呼吸が燃焼と同じ現象であることを明らかにした。
(3)ラボアジェは、米ぬかの抗脚気因子をビタミンを命名した。
(4)フンクは、不可欠アミノ酸の概念を確立した。
(5)ローズは、クエン酸が酸化されてオキサロ酢酸になる回路を発見した。


【解説】…正答(1)
(1)正しい。ルブネルはまた、糖質、たんぱく質、脂質それぞれ1g当たりの生理的熱量を
   4.1、4.1、9.3kcalと定めた。
(2)誤り。呼吸と燃焼が同じ現象であることを明らかにしたのはラボアジェである。
(3)誤り。米ぬか酵母などから抗脚気因子を抽出し、ビタミンと命名したのはフンクである。
(4)誤り。不可欠アミノ酸の概念を確立したのはローズである。
(5)誤り。クエン酸が酸化されてオキサロ酢酸になる回路を発見したのはクレブスである。


Q2.遺伝子発現と栄養に関する記述である。
正しいのはどれか。2つ選べ。
(1)1遺伝子につき、1つの遺伝子多型が存在する。
(2)少ないエネルギーを効率よく利用するように働く遺伝子型がある。
(3)個人の遺伝子多型は、食習慣で変わらない。
(4)生活習慣病の発症には、遺伝素因は関与しない。
(5)ヒト遺伝子の塩基配列には、個人差はない。


【解説】…正答(2)、(3)
(1)誤り。1遺伝子につき、遺伝子多型が存在しない場合もあれば、
   複数存在する場合もあり、1つとは限らない。
(2)正しい。このような遺伝子は倹約遺伝子と呼ばれ、
   β3アドレナリン受容体遺伝子の変異はこの例である。
(3)正しい。個人の遺伝子多型は一生変わらない。
(4)誤り。生活習慣病の発症には、遺伝素因も関与する。
   生活習慣病の多くは、遺伝素因に環境素因が組み合わさることによって発症する。
(5)誤り。ヒトゲノム配列の99.9%は万人に共通であるが、残り0.1%には個人差がみられる。
   この個人差を遺伝子多型という。

次回、解説します。
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食品会社で勤務しながら、半年間の独学を経て管理栄養士の国家試験に合格。その後、管理栄養士として勤務するために病院へ転職。6年間で3つの病院を経験。現在は、管理栄養士国家試験の参考書の校正や答案添削を行っています。 <取得資格>管理栄養士、栄養教諭、糖尿病療養指導士、病態栄養認定管理栄養士、NST専門療養士
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