約束は一人ではできません。必ず相手があります。
では、誰と約束されているかというと、
阿弥陀仏の本願36文字の中に、約束の相手を誓われています。
それが十方衆生とあります。
十方衆生とは、すべての人ということです。
阿弥陀仏がすべての人と約束されていることを、
親鸞聖人はどのように味わっておられるか。
弥陀五劫思惟の願をよくよく按ずればひとえに親鸞一人がためなり。
「弥陀五劫思惟の願」とは、阿弥陀仏の本願のことです。
浄土真宗を明らかにされた親鸞聖人は、
阿弥陀仏の本願の相手は親鸞一人と読んでおられます。
十方衆生を助けてみせるのみ心を
親鸞一人を助けてみせるのみ心と味わっておられる。
これはどういうことでしょうか。
昔から
「祭りには皆とはいえど気は娘」
といわれます。
昔の人は結婚したらそんな簡単に実家に帰れません。
帰れるとしたら、お盆や正月です。
実家のお母さんは娘がかえってくることを楽しみでならない。
そのお母さんが夏祭りになると、
嫁ぎ先の家へ行って、
「もうすぐうちの村で祭りがありますから、みんなできて下さい」
と招待する。
しかし「気は娘」
あなたとは言ってあるけれども、気は娘です。
みんなで行ったら大変なことになります。
これは、日本独特のわびさびです。
難しいところ。
「皆」というのは十方衆生。
しかし親鸞聖人は「気は親鸞一人」と頂いておられます。
阿弥陀仏のお約束の相手の十方衆生には、
あなたの名前が入ります。
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