阿弥陀仏がまだ仏のさとりを開かれる前、
法蔵菩薩といわれる菩薩だったとき、
世自在王仏という仏のお弟子となっておられました。
ある日、法蔵菩薩が世自在王仏に
「すべての人を助けさせてください」
とお願いしました。
すると世自在王仏は、私たちの姿をよくよくご存知だから、
「とてもできないからやめておけ」
といわれました。
「なるほど、じゃあやめておきます」
と降りられたら、阿弥陀仏の本願もなかった。
私たちが人間に生まれた意味も、
生きる目的もなかった。
しかし、法蔵菩薩は
「それはよく分かっています。
しかし、私が助けなかったら、すべての人は
永遠に苦しみつづけなければなりません。
どうか助けさせてください」
と食い下がられました。
「無理だ。やめておけ」
「助けさせてください」
こういうことが繰り返されます。
当の助けて頂く私たちはこういう会話をぜんぜん知りません。
たとえて言うならば、何人かの医者が、
この人はもう無理だといっているところ、
法蔵という研修医が、命がけで私にやらせてくださいというようなものです。
こういう会話がなされているのに、
あなたはこんこんと深い眠りについていて、
全然知らないのです。
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